2021年5月7日
北海道知事
鈴 木 直 道 様
日本共産党北海道委員会
新型コロナウイルス関連肺炎対策本部
本部長 畠 山 和 也
日本共産党北海道議会議員団
団 長 真 下 紀 子
新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急要望(第8次)
本道の新型コロナウイルス感染症患者は、札幌市を中心に感染が急拡大し、「札幌市医療非常事態宣言」が発令される事態にまで至っている。
とりわけ、イギリス型・N501Y変異株は重症化率が従来型より60%以上高いというデータもあり、感染力が強く、感染者数が急激に増えることが何より脅威となると言われている。感染が変異株に置き換わりつつある中で感染拡大が急速に進み、クラスターも飲食だけに限らず多様な発生が確認されている。
道はこれまで、飲食店等の時短営業を求めてきたが、これまでの対策では明確な感染抑止効果が見られたとは言い難い。変異株感染の猛威に対応し、非常事態ともいえる現下の感染状況を抑え込むためには、これまでの延長線にとどまらない抜本的対策の実施が急務である。道民のいのちを守るため、以下の対応を早期に実施するよう要望する。
記
- これまでにない大規模検査の実施に踏み出し、無症状を含む感染者の早期把握に取り組むこと。とりわけ札幌市を対象に全住民規模でのモニタリング検査を実施すること。薬局等でのPCR検査キットの配布を行うなど、住民の身近な場所で予約なく検査ができる体制を構築すること
- クラスター発生個所では、医療機関・福祉施設が全体の約半数を占めている。防疫対策の観点からも、高齢者施設利用者・職員に加え、医療機関に対する定期的検査を実施すること。変異株感染が若者や児童生徒へ広がっている現状に鑑み、学校関係者などへ定期的なPCR検査の実施を行うこと
- 自宅療養者、宿泊療養者に対する治療、投薬、酸素投与等、24時間往診体制を医師会とも協議し構築すること。オンライン等を含む医師の診療・相談体制を確立すること。全療養者が確実に毎日の健康観察を実施できる体制を確保すること
- コロナ対応病床と医療者確保を全道規模で進め、重症患者の命を守るため、DMAT(災害派遣医療チーム)や自衛隊をはじめ、医師・看護師などの派遣を国に求めること
- 医療機関の減収補てんについて、早期実施を国に求めるとともに、道独自の支援措置を行うこと
- 医療従事者向けワクチンの接種完了までのロードマップを早期に示すこと。高齢者接種は医療従事者接種が完了した上で実施すること
- 「まん延防止等重点措置」実施に当たっては、医療機関、事業者等への「罰則」適用は行わないこと
- 休業・時短要請した場合の補償金を全道規模で実施すること。自粛・時短営業に対する支援金、及び取引先等影響を受けている事業者への支援金の俗学、持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金の再実施を国に求めること
- 東京オリンピック・パラリンピック大会の今夏開催を断念するよう国・組織委員会に働きかけること