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道議会での取り組み


2007年予算特別委員会

【真下紀子道議、新生プランに関連し雇用の問題についてただす】 07.12.07

2007年12月7日 予算特別委員会 第1分科会 質疑概要(3)

質問者 日本共産党 真下紀子 議員

3 知事政策部所管の問題

新生プランについて

○真下紀子委員

 私は、新生プランについて質問してまいります。
 この新生プランについての質問に入る前に、大変基本的なことで恐縮なのですけれども、知事政策部の施策概要について、いま一度確認をさせていただきたいと思います。
 知事政策部の施策概要では、道政に関する政策論議及び連絡調整を行うこと、各部との連携を図りながら、知事公約の着実な推進を図るなど、道の重要施策に関する総合調整を行うこと、これは知事政策部の所管として理解して間違いないですね。

○高原知事政策部長

 知事政策部が分掌する事務についてでございますが、当部は、道の重要政策の企画立案や総合調整に関する事務などを所掌しておりまして、委員が御指摘のとおり、知事公約の実行計画である新生プランの取りまとめや推進管理などの業務を担当しているところでございます。

○真下紀子委員

 そのことを確認させていただいた上で、きょうは、新生プランにおける雇用の機会と場の創出にかかわる政策の基本的考え方について伺ってまいります。
 まず、これまでの新生プランにおいて行われた雇用の取り組みでは、知事公約を実現したとのことですけれども、北海道の雇用情勢は改善するどころか悪化しているということは道も認めているところではないでしょうか。
 これまでをどのように評価するのかが今後の雇用情勢の改善の前提であると考えますけれども、これまでの評価を含めていかがお考えか、伺います。

○代田知事政策部次長

 雇用情勢についてでございますが、道といたしましては、知事公約に掲げられました政策を任期中に着実に実施していく、このため、公約の実行プランといたしまして新生プランを策定し、各部局とも連携しながらさまざまな取り組みを進めてきたところでございます。
 こうした結果、雇用情勢につきましては、完全失業率で見ますと、知事就任の年の平成15年平均で6.7%に対しまして、平成18年平均では5.4%となり、また、完全失業者数で見ますと、平成15年の19万人が、平成18年には15万人となるなど、一定の改善が見られるところでございます。
 一方、これは、全国と比較いたしますと、本道の雇用情勢につきましては依然として厳しい状況にあり、今後とも、雇用情勢の改善に向けた取り組みを推進していくことが重要であると認識しているところでございます。

○真下紀子委員

 数は一見改善しているかのように見えますけれども、道民はそういう実感は全くありません。中でも、非正規雇用の増大と働く貧困層の増大が社会問題となっているわけですけれども、本道も例外ではありません。
 知事が最も力を入れているトヨタなどの自動車産業とIT産業での就業形態が、派遣などの短期低賃金労働となることがないということが必要だというふうに考えております。
 新生プランに雇用の機会と場の創出ということは書かれてあるのですけれども、社会問題となっている就業形態を改善して、生活できる収入を確保していくということは、これは表裏一体で、セットで考えるべきではないかと思いますけれども、基本的な考え方を伺います。

○千葉知事政策部参事

 雇用の機会と場の創出に関連してでございますが、全国に比べまして、依然として厳しい雇用情勢下におきまして、雇用の機会と場の創出に向け、道として各般の施策に取り組んでいるところでございます。
 近年におきましては、雇用形態や就業意識の多様化などを背景といたしまして非正規雇用者が増加傾向となっているところでありますが、こうした労働者にあっても、働き方に見合った均衡ある処遇がなされることが必要であるとともに、雇用形態につきましては、基本的には安定した雇用が望ましいものと考えております。

○真下紀子委員

 そういう認識に立った上で、私は、新しい総合計画案との整合性について伺いたいと思います。
 新しい総合計画案では、就業関係の整備を位置づけて、安心して働ける職場づくりのための項がしっかりと設けられております。「労使間の問題が自主的に解決されるよう、中小企業労働相談所の利活用を促進します。」とまで具体的に明記をされておりますけれども、新生プランにおいては、就業環境の整備に関することが全くございません。
 知事は、労働環境の改善については重要視していないのではないかと考えざるを得ないのですけれども、いかがでしょうか。

○代田知事政策部次長

 就業環境の整備についてでございますが、新生プランにおきましては、今後の雇用機会と場の創出に向けまして、その取り組みの方向性を示します北海道雇用創出基本計画を策定し、産業振興と雇用創出を一体的に展開いたしますとともに、女性や高齢者の就業環境の整備を進めることなどにつきまして記載しているところでございます。
 御質問にございます労働相談への対応などの就業環境の整備につきましては、雇用創出基本計画に位置づけられ、その推進にしっかりと取り組んでいく方向で検討されているものと承知いたしております。

○真下紀子委員

 新しい総合計画案では、具体的に、中小企業労働相談所の利活用を促進すべきというふうに明記されております。
 新生プランの方では、雇用創出基本計画に位置づけられるのだということですけれども、やっぱり、こういった点では、はっきりと相談所の利活用を促進すべきではないかというふうに考えるところですけれども、いかがでしょうか。

○千葉知事政策部参事

 就業環境に関連してでございますが、中小企業労働相談所につきましては、合理的な労使関係の確立などを図るとともに、中小企業における労働問題一般について労使への相談等を行うことを目的として、道内15カ所に設置されており、この相談所で直接相談に応じているほか、フリーダイヤルでの相談も受けているものと承知しております。
 いずれにいたしましても、労使間の問題につきましては、自主的に解決されるよう、中小企業労働相談所の積極的な活用が図られるべきものと考えております。

○真下紀子委員

 そういう御答弁をいただきましたので、安心いたしました。
 また、新しい総合計画案の方では、「パート労働や派遣労働などの就業形態が急増する中、こうした就業形態が労働条件等の面で不利とならないよう、働きに見合った均衡ある処遇に向けた取組を進める。」と、こう明記をされております。
 新生プランでは取り上げられていないわけですけれども、この点でも、知事が、企業立地は重要視して進めるけれども、そこで働く人たちの雇用についてはなかなか目を向けていないのではないか、このようにとられることにつながるというふうに思うわけです。
 この点について、知事が重要視していないということなのかどうか、はっきりと答弁をいただいておきたいと思います。

○高原知事政策部長

 パート労働や派遣労働に関連してでございますが、就業環境の整備につきましては、先ほどもお答えいたしましたが、現在策定中の北海道雇用創出基本計画の中で、パート労働など、非正規労働への対応等を含めた取り組みをしっかりと進めていく方向で検討されているものと承知しておりまして、このようなことから、知事におかれましては、就業環境の整備について大切な政策課題であると認識しているものと、かように受けとめております。

○真下紀子委員

 企業立地が進んでいく中で、北海道の労働者が犠牲になってはならないという立場で、今回は質問させていただきました。
 その点が、知事の新生プランからはなかなか道民に伝わってこなかったわけですけれども、今、部長の方から、大切な政策課題であると認識しているということでしたので、今回は知事に直接お伺いするまでもないと思いますので、これで私の質問を終わりたいと思います。

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