菊地葉子君(登壇・拍手)
私は、日本共産党道議会議員団を代表して、議案第103号及び第108号に対する反対討論を行います。
議案第103号は、知事及び特別職の期末手当について、昨年の6月にさかのぼって、0.05カ月分を引き上げるというものです。
人事委員会の勧告に従って、一般職の手当を引き上げることは当然であり、賛成ですが、これまで、長期間にわたって給与削減を実施してきた道の財政運営の責任の重さに鑑み、特別職である知事や副知事らの期末手当を遡及して引き上げることには賛成できません。
一方で、今定例会には、道立看護学院や農業大学校、高等技術専門学院の授業料等の引き上げなど、負担増が提案されています。
知事などの手当の引き上げよりも、こうした人材育成にかかわる道民負担を抑制、低減することこそ、優先すべきです。
次に、議案第108号平成27年度北海道一般会計補正予算についてです
反対理由の第1は、国の交付金に基づく雇用創出事業における、道及び市町村の委託事業で不適切な事務処理が発生したため、緊急雇用交付金事業に返納が生じたことです。
返納額は、ふるさと雇用再生特別対策推進事業と緊急雇用創出事業の、合わせて17事業、1794万円に上り、そのうち、8事業、534万円が道の委託事業によるものです。
雇用拡大が期待される事業において、道によるチェックが機能しなかったことは重大だと指摘せざるを得ません。
今後は、こうしたことを繰り返すことなく、国民の税金による交付金事業が適正に執行されるよう求めておきます。
反対理由の第2は、特別養護老人ホームの入所待機者の解消に道が極めて消極的なことです。
2013年度で、特別養護老人ホームの入所待機者は2万6731人で、それに対して、2013年度から2015年度までに、特別養護老人ホームのベッド数の増加は2171床で、入所希望者の8%にとどまります。
国は、給付費の抑制のために、サービスつき高齢者住宅などの整備に重点を移してきましたが、利用料は、1カ月で10万円から15万円かかります。
国に対して、国庫負担の抜本増額を要望するとともに、低所得、低年金の高齢者も利用できる特別養護老人ホームの整備を進めるよう求めるものです。
以上をもって反対討論とします。(拍手)