新規学卒者の採用倍増
就職支援事業で知事が表明
日本共産党北海道委員会と党道議団の代麦は10日、堀達也知事と会い、「くらしと社会保障を予算の主役に」することを求めた9項目、186点におよぶ「2003年度予算編成等に関する要望書」と13項目の知事への重点要望を提出しました。
大橋道議があいさつしたあと、重点項目について要望。新規学卒者の就職支援について堀知事は,「道政の最重要課題」としたうえで、職員の時間外勤務手当の縮減分を財源としてすすめている「スタートワーキングサポート事業」を拡充し、今年度の150人から倍の300人を採用することを明らかにしました。
食の安全の問題については、道産食品の生産、流通、加工、消費までのルートをたどることができるように、記録などを保持する「トレーサビリティ(追跡可能性)システム」を新年度、試験的につくると答えました。
小児救急医療体制の整備・拡充については、道として小児科医の確保に努めるとともに、国に対して制度改善を要求することを約束しました。
要望提出には、大橋晃、山根泰子、日髙令子、花岡ユリ子、新野至都子の各道議、真下紀子、横山博子、土田造一、石山薫、仲西圭、鈴木とよみ、上西英子、堀切佳寿子の各道議候補、佐々木忠道自治体部長が参加。堀知事と高尾和彦総務部長らは、党が示した13の重点要望(別項)について回答しました。
2003年1月10日
日本共産党北海道委員会委員長 大和田基夫
日本共産党道議会議員団団長 大橋 晃
- 中小企業金融対策(経済部)
「不良債権処理の加速」で強められる「貸し渋り」「貸しはがし」に対して、「地域金融活性化条例」(仮称)をつくり、金融機関の「貸し渋り」「貸しはがし」を防止するとともに、地域金融活性化委員会を設置し、金融機関の地域産業への貢献を評価し、地域金融と地域産業の活性化を図ること。
- 公共事業の見直し(総企部・経済部)
特養ホーム、道営住宅、学校プール建設など道民に役立つ公共事業を充実すること。また、中小企業の仕事確保のため、官公需の地元企業への発注を大幅に拡充すること。
- 乳幼児医療費制度(保福部)
乳幼児の医療費の無料精度を現在の3歳未満から就学前まで拡充すること。国の乳幼児医療費改定で3歳未満児が2割負担になったことによる道の負担軽減分を通院で1歳引き上げにまわすこと。
- 小児救急医療体制(保福部)
道内の小児科医はこの10年間で12%減少し、子どもが安心して医療を受ける環境が壊れかけているので、国に対して診療報酬の改善を求めるとともに、道としても早急に小児救急医療体制の整備・拡充に努めること。
- 特別養護老人亦一ム(保福部)
在宅待機者を解消するために必要な特別養護老人ホームの新増設を緊急に行うこと。また、早来町など未設置市町村への新設を支援すること。
- 道路計画の見直し(建設部)
必要性が薄く、自然環境破壊が懸念され、地元や自然保護団体などから批判の強い道路計画を見直すこと。国立公園内の道路計画である日高横断道路については、早急に凍結の決断をし、建設を止めるよう国に申し入れること。
- 砂防ダムエ事(総企部)
絶滅が心配されているイトウの遡上する厚岸町の別寒辺牛川の砂防ダムエ事の凍結を国に求めること。
- 新規学卒者就職支援対策(経済部・総務部)
新規学卒者への就曜支援を抜本的に強め、全員の就職を確保するよう努カすること。そのためにも鳥取県などのように独自に職員を採用するなど特別の対策を講ずること。また、スタートワーキングサポート事業を拡充し、道職員への採用を増やすこと。
- 食の安全と安心(保福部・農政部)
食の安全と安心を確保するため、食品衛生監視員を大幅に増員し、検査の充実をはかること。また、道産食品について、消費者が求める生産、流通、消費の過程における情報を明らかにするための「トレーサビリティシステム」を早期に確立すること。
- 30人学級(教育庁)
子くもたちにゆき届いた教育を実現するためには、30人学級の実現が急務であり、「35人モデル学級」の結果を待つのではなく、30人以下学級に向けての年次計画を作ること。
- 官製談合、口利き疑惑(農政部・総務部)
官製談合と口利き疑惑の真相解明と再発防止を図ること。
- 市町村含併(総企部)
市町村合併の押しつけに反対し、合併しない自治体にも支援すること。人ロー万人未満の小規模な町村の権限を縮小し、強制的に合併させようとする西尾私案や自民党のプロジェクトチームの報告には断固反対すること。
- 矢臼別実弾射撃訓練(総企部)
夜間訓練の拡大や「自由外出」など、まさに「やりたい放題」の米海兵隊の矢臼別実弾射撃訓練については、2003年度はきっぱりと中止を求めること。
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