日本共産党 北海道議員団ホームページ ホーム
議員あいさつ 道議会での取り組み 道議団の動き 申し入れ/談話/声明 提言 リンク
道議団の動き
【議会最終日、予算組み替え動議を提出】 06.03.24

道民が希望もてる予算には抜本的組み替え必要と・・・

 2006年度予算案を審議してきた第1回定例議会最終日の3月24日、日本共産党道議団は、予算組み替え動議を提出しました。
 花岡ユリ子道議は、予算組み替え動議の提案の中で、「1800億円もの収支不足の原因はムダな大型公共事業などの乱発。道職員の3割削減や医療、福祉、教育など道民生活に直結する予算の削減でなく、道民が希望を持てる予算とするためには抜本的な組み替えが必要だ」と主張しました。
 賛成討論に立った前川一夫道議は「高橋知事の予算案は小泉構造改革に沿っているかどうかが最大の基準で、これまで道民が築き上げてきた財産と事業、優れた施策を次々と切り刻んでいる。」と指摘しました。
 日本共産党が提出した予算組みかえ動議は日本共産党以外の反対多数で否決され、予算案は日本共産党、民主党が反対しましたが、可決されました。

議案第1号平成18年度北海道一般会計予算については撤回し、組み替えの上、再提出を求めるとともに、議案第6号平成18年度北海道苫小牧東部地域開発出資特別会計予算、議案第7号平成18年度北海道石狩湾新港地域開発出資特別会計予算、議案第14号平成18年度北海道営住宅事業特別会計予算、議案第15号平成18年度北海道住宅供給公社経営健全化資金貸付事業特別会計予算、議案第18号北海道電気事業特別会計予算及び議案第19号北海道工業用水道事業特別会計予算については撤回を求める動議

上記動議を別紙の通り提出する。

 平成18年3月23日

北海道議会議長  橋 文 明 様

提出者 北海道議会議員 花 岡 ユリ子
賛成者 北海道議会議員 大 橋   晃
    北海道議会議員 真 下 紀 子
    北海道議会議員 前 川 一 夫


議案第1号平成18年度北海道一般会計予算については撤回し、組み替えの上、再提出を求めるとともに、議案第6号平成18年度北海道苫小牧東部地域開発出資特別会計予算、議案第7号平成18年度北海道石狩湾新港地域開発出資特別会計予算、議案第14号平成18年度北海道営住宅事業特別会計予算、議案第15号平成18年度北海道住宅供給公社経営健全化資金貸付事業特別会計予算、議案第18号北海道電気事業特別会計予算及び議案第19号北海道工業用水道事業特別会計予算については撤回を求める動議

 平成18年度北海道一般会計予算案は2兆7604億円と、前年度より5.8%減であり、実質的には史上最大の削減率となり、他府県と比べても全国最低の伸び率と言われている。
 知事は、財政危機を踏まえ、1800億円の収支不足を解消するため、「新たな行財政改革」を決定し、その初年度として、給与の独自削減などにより収支均衡を図ったと執行方針で述べ、持続可能な財政構造の構築を目指すとともに、食と農、観光などに重点的に予算を配分したとされているが、実態はそのようなものではない。
 平成18年度予算案は、道の財政立て直しプランに基づく2年目の予算案だが、道指定特定疾患等の医療費は46億円から36億円に10億円も削減され、女性に多い橋本病の場合は、1万5000人から35人に激減されている
 通院も欠かせず、闘病しているのに、重い医療費の自己負担が強いられ、生活の困窮を招いているが、「治療も自己責任だ」というならば、それは歪んだ社会と言わなければならない。
 また、障害者自立支援法や介護保険法の改悪による住民負担増に対して、京都府などで行われている独自の軽減策が何らとられていない。
 よって、ムダをなくし、道民を支える予算への組み替えを求めるものである。

組み替えの五つの柱

 私たちは、次の五つの柱に沿って予算案の抜本的組み替えを求めるものである。

  • 第1に、道民の医療・福祉をしっかり支えること。
  • 第2に、不況の中でも産業と雇用を強く応援すること。
  • 第3に、ムダと浪費の予算にメスを入れて削減すること。
  • 第4に、少子化の中で子育てと教育を充実すること。
  • 第5に、住民生活に身近な市町村への支援を強めること。

組み替えの主要な項目

1 道民の医療・福祉をしっかり支える
(1) 道単の特定疾患医療費の10億円削減を中止し、切り捨てた肝炎、橋本病など道指定の患者への支援を復活する。
(2) 障害者自立支援法の実施に伴い、障害者予算の一般税源が3億円削減されているが、障害者本人の利用者負担軽減のため3億円を振る向ける。
(3) 介護保険の利用料負担やデイサービスの食費を軽減するため、5億円の助成を行う。
(4) 高い国保税のため、滞納世帯が21万世帯に激増しているのに、国保財政健全化補助金について3億円を廃止することにしているが、3億円を復活する。
(5) 税制改悪により個人道民税が75億円増収になるが、この3分の1を福祉・医療対策の財源として活用する。
不況の中でも産業と雇用を強く応援する
(1) 雇用対策費が6億円から4億5000万円に削減されているが、8億円に増額し、非正規の労働実態調査、青年雇用対策の充実に充てる。
 また、人材育成費も3億円削減されているが、4億円増額し、公共訓練や民間訓練の充実を図る。
(2) 商業振興費が半減されているが、にぎわい商店街づくりのため、2億円に増やして、空き店舗対策など、拡充を図る。
 また、大型店規制のため、まちづくり条例検討会議を設ける。
(3) 中小企業対策費が11億円削減されているが、復元して、支援対策の充実を図る。
(4) 農政費が99億円削減され、国の新政策による差別・選別が進められているが、希望するすべての農家が育成されるよう、道として、農業経営支援計画を策定し、担い手対策を拡充する。
 また、農業改良普及員の削減計画を中止する。
(5) 水産林務費が158億円削減されているが、これを復元し、みどりの森形成、試験研究、担い手支援対策の強化などを進める。
ムダと浪費の予算にメスを入れて削減する
(1) 資本金1億円以上の法人事業税の超過課税を導入し、40億円を確保する。
(2) 当別ダム(事業費20億円)、平取ダム(同11億円)、サンルダム(同11億円)、三笠ぽんべつダムなど、不要、不急のダム工事を見直し、凍結する。
(3) 苫小牧東港のマイナス14メートルの大水深岸壁の港湾計画工事(新年度事業費26億円を中止し、管理組合負担金を減額する。
(4) あかずの踏切とは言えず、不急の事業である野幌−高砂間の高架事業(新年度事業費150億円9を凍結する。
(5) 企業立地促進費が29億円計上されているが、大企業向けの支出15億円は凍結する。
(6) 行政改革推進債等は前年度並みに700億円計上されているが、実態にかんがみ、一般財源確保のため、300億円を上乗せする。
(7) 道警の捜査用報償費が前年度比32%増となっているが、前年度並みに据え置く。
少子化の中で子育て支援と教育を充実する
(1) 私学運営補助金の5億円削減は撤回し、特に私立高校道単助成単価5600円(13%)削減を復活する。
(2) 子育て支援費の4億円削減は撤回し、抜本的拡充を図る。
 また、道として、高い保育料への軽減助成策をとるとともに、学童クラブへの道単助成を始める。
(3) 小中学校の教員が自然減で240人減となっているが、小中学校の30人学級化を本格的に実施するため、削減を中止する。
(4) 高校管理費が2億円(15%)削減、生徒引率旅費が2億円の削減、生徒指導旅費も削減となっているが、所要額を確保するため、これらを復元する。
 また、定時制高校の教科書無償貸与の500万円削減など、生徒負担増計画は中止する。
(5) 子どもなど、地域の安全のための交通信号機新設費の2割カットを中止し、5億円増額する。
(6) 児童相談所の子ども電話相談の廃止をやめ、500万円の予算を復元する。
住民生活に身近な市町村への支援を強める
(1) 市町村への地域政策補助金の10億円削減を中止し、復元する。
(2) 離島航路運行補助金の削減と、島民割引の改悪による2300万円カットを中止する。
(3) 地域コミュニティーを支えている高齢者事業団への助成を半減させているが、これを復元し地域を支える。
(4) 市町村合併を強制する合併促進費予算は削減する。
(5) 単なる赤字解消のために、道職員の1割給与削減は、道民的合意もなく、地域経済への影響も大きいことから、中止を求める。

ページトップへのリンク



〒060-0002 札幌市中央区北2条西6丁目
TEL011-231-4111(内線33-181)FAX011-232-4763
Eメールアドレス:renraku