道が支庁の縮小・再編条例案提出見送り |
07.02.15 |
4日の集中審議の中で、私は「百年来の支庁制度が振興局になるのであれば、人口減少や地域経済に与える影響を調査すべきではないか」とただしました。道は「調査する必要はない」と、地域への考慮がないまったく素っ気無い答弁でした。対象とされた支庁管内の住民や自治体首長のみなさんの怒りは当然です。
世界的に食の安全や環境保全がこれほど重要視されているいま、第一次産業や森林を守ってがんばっている地域をばっさり切り捨てるような再編計画は問題であり、もっと慎重な議論が必要です。
道は、地域を切り捨てることばかり考えずに、北海道の特性を生かした地域おこしにこそ、力を注ぐべきです。
道内の14支庁を縮小・再編する支庁制度「改革案」に道民、自治体首長から不安と怒りが急速に広がるなか、道は26日から始まる第1回定例道議会への提案を見送ることが15日明らかになりました。
昨年11月に策定された「新しい支庁の姿(原案)」では、現在ある14支庁のうち、留萌、根室、桧山、日高、石狩各支庁を「振興局」に格下げし、規模も職員も大幅に縮小する計画です。
昨年12月10日に浦河町で「日高支庁存続総決起集会」が開催され、1月28日に「根室支庁存続総決起集会」、7日に「留萌支庁存続を求める総決起集会」が相次いで開かれ、事態を聞きつけた住民がかけつけ、反対運動を盛り上げていく決意を固めました。
日本共産党道議団は、花岡ユリ子団長が高橋定敏留萌市長、舟橋泰博羽幌町長をはじめ地元の有力者、関係者と懇談し、現地を緊急調査しました。
根室市では、長谷川俊輔市長、嶋津隆之市議会議長、長谷川啓二連合町内会長らが5日、党道議団を訪問して支庁の存続を強く要請しました。
対応した真下紀子道議は「私たちも断固反対です。ともに頑張りましょう」と応じました。
これに先立ち、4日に開かれた道議会道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会で、花岡道議は「支庁再編は各市町村の自主的なまちづくりを壊し、地域振興に逆行するものだ」と道の計画を厳しく批判しました。
道は、こうした世論と運動に押され、第1回定例議会での提案を断念したものです。
(08年02月16日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)