2議員初質問
自主夜間中学支援を
佐野議員 教育の提供 行政の役割
文教委
道議会文教委員会で15日、日本共産党の佐野弘美道議が初質問に立ち、夜間中学のニーズ調査や自主夜間中学への支援などを求めました。
公立夜間中学は、さまざまな事情で学習する機会を奪われた高齢者、障害者、不登校の若者などに義務教育を行っていますが、全国で8都府県31校のみです。
自主夜間中学は、不登校にもかかわらず卒業証書を授与された「形式卒業者」など公立夜間中学の対象にならない人たちの受け皿となり、市民団体などが非営利で運営しています。
道が明らかにしたところによると、自主夜間中学の活動を行っている団体は4団体、在籍者は札幌、旭川、函館、釧路で合計160人、形式卒業者の在籍者が全国で278人、道内で45人です。
佐野道議は現在、国会で超党派の議員連盟により、夜間中学に関する法案がすすめられていることを述べ、「教育の機会を提供し、学びを後押しすることは教育行政の役割」だと強調し、自主夜間中学の運営団体に対しても支援を検討すべきだと求めました。
道は今年度、夜間中学の設置にあたって課題等を調査する事業を実施する予定です。
ピロリ菌除去推進を
宮川議員 胃がん対策に有効
保健福祉委
日本共産党の宮川潤道議は、15日の道議会保健福祉委員会で初質問に立ち、道「がん対策推進計画」に関わって、胃がん対策と若年者のピロリ菌除去について取り上げました。
宮川道議はピロリ菌について、①感染歴のある人は胃がんのリスクが5~10倍になる(厚生労働省、2006年)、②胃がんの8割はピロリ菌の慢性的な感染が原因(世界保健機関作業部会)-などのデータや報告があることを示し、道の認識を問いました。
道の担当者が、因果関係について「公式見解は示されていない」と答えたのに対して、「すでに世界の常識となっているのだから、道としても検討と準備を進めておくべきだ」と指摘しました。
道内では7市町村で若年層のピロリ菌検査を実施し、4町が陽性者に自治体負担で除菌を実施しています。
宮川道議は、「道として、中高生に対する検査と除菌の効果を広く知らせ、費用については市町村への補助を検討すべきではないか」とただしました。村木一行保健福祉部長は「国に対し、ピロリ菌検査をがん対策として早期に位置付けるよう要望していく」と述べました。
(15年06月17日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)