災害で1月から運休 JR日高線
全線復旧早く
党道議団視察、町長と懇談
北海道のJR日高線(苫小牧-様似〈さまに〉)の鵡川から様似間が災害により今年1月から運休になっています。住民からは「早く全線復旧してほしい」と切実な声が上がっています。
(北海道・越智朋子)
JR日高線は1月7日の暴風雪により、厚賀-大狩部(おおかりべ)間の一部で線路脇の土砂が流出して、地盤沈下がすすみ、線路下の護岸下部が損壊、盛り土の流失などの被害を受けました。現在、鵡川-様似間はバスで代行運行しています。
JR北海道は復旧工事費を約26億円とみており、その負担は難しいとし、復旧は早くとも2019年の夏になるとの見通しを発表しています。
被災箇所を調査
日本共産党の真下紀子、菊地葉子、宮川潤道議は8日、被災箇所を視察し、新ひだか町の酒井芳秀町長と懇談しました。
酒井町長は「通学や通院に影響を与え、観光へのダメージもある。4年復旧しないというと中学生の進路にも影響し、人口減少がすすむ。地方創生というが、復旧がされないことには創生のスタートにも立てない状況。国、道、JRで協力し合い早期復旧をしてほしい」と述べました。
真下道議団長は「災害を機に廃線にするということはあってはならない。全力で取り組んでいきたい」と話しました。懇談には、菊池日出夫日高町議、谷園子新ひだか町議も同席しました。
懇談後、JR北海道側の案内で被災箇所である厚賀-大狩部間を調査しました。森つねと党道国政相談室長も参加しました。
道議らは、土砂崩れの跡が残る線路付近を歩き、線路下の護岸側まで行き、土止めの役割がある鋼矢板が波ではがれ、変形している様子を視察しました。
高校生の声聞く
日本共産党日高地区委員会では、2月末に代行バスを利用する高校生にアンケートを実施。「バスは天候により大幅に遅れるので不便」「時間もかかり、混雑していて疲れる」「塾の帰りがバスに間に合わず、親の迎えが必要でガソリン代が心配」などの意見が寄せられました。
住民の声を受け、日高町村会と日高総合開発期成会は3万人を超える「早期全線復旧を求める署名」に取り組み、10日には国土交通省への要請活動を行います。
道は、道と国土交通省、JR北海道による3者協議会の設置を目指すことを表明しています。
(15年06月10日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)