連合候補独占の北海道労働者委員
真下道議 「偏向任命是正を」
高橋知事 「公平公正に対応」
「偏向任命」が問題となっている北海道労働委員会の労働者委員選任問題で、高橋はるみ知事は、2日の道議会で初めて前向きの答弁をしました。
日本共産党の真下紀子道議が一般質問で、道の労働者委員の選任をめぐる判決(札幌地裁、1月)で「本来なら任命を取り消すべき」だとまで指摘されていることを示し、「速やかに是正措置をとるべきだ」と求めました。
高橋知事は「判決は『裁量権の範囲を逸脱し、またはこれを濫用(らんよう)したものであり、任命処分は違法』との見解を示している」と判決の一部を引用し、「法の趣旨および労働委員会は果たすべき役割を踏まえ、判決内容などを勘案し、公平公正に適切に対応したい」と答えました。
真下道議は再質問で「宮城、神奈川、京都などは同様の判決を受け、偏向任命を是正した」と強調しました。
知事が任命する北海道労働委員会の労働者委員(任期2年)は1990年以降、連合北海道が推薦した候補者が独占しています。
質問を傍聴した道労連の出口憲次事務局長は「2013年に真下道議が質問した時の知事の答弁に比べ、今回は判決を重く受け止め、踏み込んでいると思う。判決を勘案するというのは公正な任命をするということしかない」と話しました。
(15年03月03日付「しんぶん赤旗」より)