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道議団の動き
施設ではなく共同住宅 函館で完成/真下道議視察 14.04.25

視覚障害者と聴覚障害者が暮らす

施設ではなく共同住宅

北海道函館市に昨年12月、「はこだての家 日吉」がオープンしました。視覚障害者と聴覚障害者が共に暮らす賃貸住宅です。4月25日、日本共産党の真下紀子道議と市戸ゆたか、紺谷克孝、本間勝美の各函館市議が視察しました。

■玄関自動ドア■廊下に点字ブロック・手すり■スタッフ常駐

鈴木さんから話を聞く真下道議と函館市議団
鈴木さん(中央)から話を聞く真下道議(左から2人目)と函館市議団=4月25日、北海道函館市
連絡先はこだての家 日吉 0138(87)0337

函館で完成
真下道議視察

NPO法人「ユニバーサルホーム函館をつくる会」のスタッフが24時間常駐し運営に当たっています。コンセプトは、「施設でなく住宅。いろんな人が暮らすコミュニティー」。入居者ができる限り自立した生活を送り、スタッフは必要なときにサポートします。

3階建てで共用玄関は自動ドア。廊下には点字ブロックと手すりが備えられ、エレベーターは車椅子対応と、障害の有無にかかわらず、すべての人にとって使いやすいように、「ユニバーサルデザイン」が行き届いています。

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同NPO法人の有田浩子事務局長と、手話通訳者の鈴木三千恵さんが、「地域の人も利用できる」という食堂で説明します。

「食堂の椅子を引きずる音が2階の部屋まで響くので、アルミサッシ職人の入居者と法人理事の建具職人(2人とも聴覚障害者)が試してくれて、テニスボールを足にかぶせたら音が出なくなりました」「夕食のあとも部屋に戻らないで、食堂が歓談と交流の場になっています」と目を細めます。

住宅は37戸で、2DKタイプと1DKが2タイプの計3タイプ。ドアホンは光るチャイムになっているなど、視覚障害者、聴覚障害者双方に配慮された設計です。緊急ボタンは居間とトイレ、浴室にあり、ナースコールは会話ができるタイプです。

「間違ってナースコールを押しても、スタッフは『コミュニケーションが取れてよかった』つて対応しています」と鈴木さん。

3月2日に開いた「ひな祭りイベント」には、地域の町会(町内会)の会長らも参加。前日には、ひな人形を贈呈してくれました。

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建設のきっかけは2008年、現事務局長の有田さんと視覚障害の人たちが、道央圏の入所施設を訪問したことです。函館出身の入所者から「帰りたい」と要望が寄せられました。

有田さんと日本共産党の丸尾隆子市議(当時)が、同NPO法人現理事長の和泉森太さんに相談。丸尾さんとつながりのあった聴覚障害者らも参加して勉強会を重ね、「福祉施設でなく共同住宅」と方向性を確認しました。

建設費は約2・4億円。国土交通省の12年度「高齢者・障害者・子育て世帯居住安定化等推進事業」の「先導的事業」に認定され、10分の1が補助されました。

NHKが2月に全国放映し、「何かあったらボタンを押して、少しだけ手助けしてもらう」という運営に共感する人たちから申し込みが続いています。「まだ少し入居に余裕があります」と有田さんは話します。

障害の違い互いにサポート

真下道議の話少しのサポートがあれば施設でなくても暮らせて、障害の違いが互いのサポートにつながる、新しい在宅の考え方を学びました。

(14年05月01日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)