高齢者の医療費抑制狙う/後期医療計画案を批判 | 13.02.21 |
高齢者に差別医療と高い保険料負担を押し付ける後期高齢者医療制度を運営する北海道広域連合(連合長=高橋定敏留萌市長)の定例議会が21日、札幌市で開かれ、5年ごとに作成される「広域計画」と2013年度予算を決定しました。
広域連合議会(定数32)は北海道内の市町村長と市町村議会議員の代表で構成され、日本共産党からは冨岡隆苫小牧市議と中橋友子幕別町議が議員となっています。
この日提案された「第2次広域計画案」(2013年から17年)について中橋議員は、「『医療費適正化の推進』の名のもとに高齢者の医療費を抑制する計画です。高齢者が安心して医療を受けることができなくなる深刻な問題を抱えています」と批判しました。
「計画」は北海道の医療費について「全国に比べて高い水準にある」などとして、医療費抑制を進める道策定の「医療費適正化計画(第2期)」との「調和をはかる」として「重複・頻回受診の抑制」を目的にした訪問指導を盛り込むなど高齢者の医療費抑制を強く打ち出しています。
13年度予算の審議で冨岡議員は保険料滞納問題の対応をただしました。冨岡氏は道内のある市が滞納処分を機械的に行い、中には年金収入が年間わずか30万円で預金総額1343円の93歳の高齢者から133円を差し押さえている例なども示し、「これが正常なやり方でしょうか。広域連合として実態を把握して差し押さえに歯止めをかけるべきです」と迫りました。また冨岡議員は2年ごとに交付されている保険証を1年ごとに変更する案について「新たな負担を生むことになるのではないか」と指摘しました。
中橋、冨岡両議員以外に質問や討論はなく、「広域計画」と予算案(一般会計、医療会計)は日本共産党以外の賛成多数で可決され、医療会計補正予算など8議案は全会一致で可決されました。
(13年02月23日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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