【真下紀子道議の付託議案に対する反対討論】 | 13.07.05 |
議案第17号は、北海道新幹線建設に伴う木古内町と北斗市の負担金についてです。
両自治体における駅舎などの総事業費について、明確な積算根拠は示されておりません。
本年度における木古内町と北斗市の負担額は約3億円、道は約28億円の負担となりますが、本当に妥当なのでしょうか。
また、JR駅舎の固定資産税は減免が続いており、市町村の税収が損なわれています。
その上に、財政力の脆弱な木古内町と北斗市に駅舎等の工事費を負担させるのは、2重に酷なことだと言えます。
鉄道の基本施設である駅舎建設は、本来、JR北海道が負担すべきであり、本議案には反対です。
次に、議案第19号は、二風谷ダム、平取ダムの基本計画変更についての知事意見について、議会の承認を求める案件です。
知事は、「徹底したコスト縮減と総事業を増額しないこと」「環境保全と水産資源の保護」などの意見を付した上で「同意」しましたが、総工事費が、当初の540億円から1313億円に膨張したことの検証がなされておりません。
知事が「同意」した計画は、二風谷ダムの堆砂が計画の約3倍となっていることの分析がなく、平取ダムへの土砂流入予測と総貯留量の検証が、全く不十分と言わざるを得ません。
2003年の洪水から導かれる教訓は、額平川でなく、貫気別川の治水対策のはずです。なぜ額平川にダムを造るのか、地元からも疑問の声が出ています。
また、知事意見では、「アイヌ文化保存等への十分な配慮」を求めていますが、具体策が見えません。
アイヌ民族の聖地である額平川へのダム建設に関して、アイヌ文化保存のあり方について調査委員会を設置し、保存方策の確立に努めるべきです。
二風谷ダム建設に関する裁判で、「アイヌ文化の価値を軽視、ないしは、無視した」と断定され、「建設は違法」とする判断が、1997年に下されています。
この司法判断を尊重した対応がないままに「同意」することとした知事意見を、承認することはできません。
以上で、反対の立場からの討論とします。
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[日本共産党道議団編集]