【真下紀子道議の補正予算案に対する反対討論】 | 13.03.12 |
反対理由の第一は、保育所の整備や社会福祉施設の耐震化に消極的なことです。
保育所整備に使われる「安心こども基金」は、2012年度、予定していた64億円の事業費のうち、11億円を減額しようとしています。
整備予定の60カ所より56カ所と、4カ所の減となったことによるものですが、道内の保育所待機児童は、昨年4月の1813人から、昨年10月には2995人と、半年間で1182人も増えています。新年度、77カ所の整備で、1440人の待機児童を解消する計画をしっかりと確保するため、道が、関係自治体とこれまで以上に連携を図ることを、強く求めるものです。
また、社会福祉施設等耐震化等整備促進事業費は、11億5千万円のうち、4億5千万円の減額補正です。
まだ、55カ所が未耐震のままであり、入所者が安全に暮していくためにも、耐震化を最優先の課題と位置づけて、取り組むことを求めます。
反対理由の第二は、後期中等教育を受けるための経済的支援に背を向けていることです。
公立高校生と、私学高校生分を合わせて、15億円を超える奨学金予算が減額となっています。私学生徒向けの就学支援金制度によるものとのことですが、就学支援金を活用しても、多額の学費負担に苦しんでいるのが現状です。現在の奨学金制度が活用されない大きな理由は、将来返済が必要な貸付金だからです。給付型の奨学金制度の創設と、授業料減免制度の拡充が、子どもたちと親の願いであることを申し添えます。
反対理由の第三は、道民が安心に暮していくための必要な対策が盛り込まれていないといえることからです。
被災中小事業者への融資制度が創設されたことは評価できます。しかし、この冬の燃油高騰対策など、緊急の課題への具体的な対応が見られません。
2008年度の燃油高騰時は、道は、2億円の予算を補正し、172の自治体が福祉灯油事業を実施をいたしました。しかし、今年度は136自治体が福祉灯油を予定しているにもかかわらず、道では、補正予算が措置されておりません。また、独居高齢者世帯の除雪などの対応についても、緊急雇用交付金の執行残のかき集めであり、道民の要望に十分に応えられたのか、疑問が残るところです。
この冬は特に寒さが厳しく、暴風雪が猛威をふるっています。道民が、安心、安全に暮していくための予算を、目に見える形で、しっかり確保すべきだということを述べ、反対討論といたします。
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[日本共産党道議団編集]