バイオマスで町おこし/南富良野町を真下道議視察 | 13.05.23 |
自治体と森林組合などが協力して木質バイオマス燃料の付加価値を高め、関連事業を展開する南富良野町を、日本共産党の真下紀子道議が23日、視察しました。
南富良野森林組合の新田信一組合長と池部英明参事は「森林組合には、木を植えて、育てて伐(き)るという仕事があります。その過程で出る『林地残材』という土や砂の混じった木くずを『ピンチップ(棒針状の木片)』にしてバイオマス燃料に活用することにしました」と話します。
同町には、道内初の雪水を利用したピンチップの乾燥システムがあります。チップを作る製材工場では当初、作っても採算が取れないことや、水分が多いチップをよく乾燥した質のよい燃料にすることが課題となっていました。そこで、自然エネルギーを使って乾燥できないかと雪室方式が考えだされました。
とりこまれた暖かい外気は、雪氷熱交換装置の雪氷塊の表面に接触して結露し、低温の乾燥した空気となってビニールハウスのような乾燥施設に送られます。その空気が施設内の高温の空気と混じり合い、効率よく乾燥した空気が生まれ、チップが乾燥されます。
再生可能な生物由来の有機性資源(化石燃料を除く)のこと。その中で、木材からなるバイオマスを「木質バイオマス」と呼びます。
町ではまた、中学校や一部のホテルに木質チップボイラーを導入しており、小学校・保育所への導入も検討中です。
森林組合では、バイオマスエネルギーを使った野菜づくりで地域の雇用や産業の活性化も計画しており、今年度からベビーリーフの栽培が始まります。
人口約2800人ほどの小さな町の、森林資源を生かした挑戦が続いています。
(13年05月29日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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