生活保護行政の改善求める | 13.05.07 |
5月7日聞かれた道議会保健福祉委員会で日本共産党の真下紀子議員は、道内の自治体で生活保護受給者から国保料・税の滞納分を徴収していた事例を示し、改善を求めました。
保護決定以前の滞納国保料5万円を保護費から徴収された事例などを示し、「保護費からの徴収は最低生活費を割り込むことを容認することになります」とのべ、道の認識と全道の状況をただしました。
道内では「本人の意思を確認できれば任意の支払いは可能」として徴収している例がありますが、道は実態を把握していませんでした。
道保健福祉部は、「保険料・税の滞納処分は執行停止するなど適切な対応必要」との認識を示し、市町村への実地調査時や各種会議・研修会等を通じ、生活保護受給者への滞納処分の執行停止など適切な対応がなされるよう必要な助言に努める考えを示しました。
真下氏は、「道の通知後に岩見沢市がやめています。道の指導は重い」とのべ、適切な指導を求めました。
生活保護の申請から通知書が出るまでに3週間を超える事例があったことを示し、是正を求めました。
また、事務の適正化がすすまない背景にあるケースワーカーの絶対的不足の改善を求めました。
保健福祉部は、町村65世帯に1人、市は80世帯に1人というケースワーカーの配置基準に照らして道直轄の町村では11人不足、札幌市を除く34市では71名不足していることを明らかにしました。道は4月に保護世帯数の増加等を踏まえ、6か所の振興局に各1名増員して全体で217名の配置としましたが、4月1日現在の生活保護世帯数14929世帯、配置基準数228名に対して不足は解消されていません。
真下氏は「困窮死や手遅れ死が相次ぐような北海道でいいのか、が厳しく問われています」と述べ、「ケースワーカーを充足し、質を高めていくことが命を守るうえで本当に重要な課題」と指摘しました。
高田久保健福祉部長は、世帯の問題は多様化している状況に対応して来年度ケースワーカーの適正配置や就労支援員の増員などにとりくむ――と答弁しました。
(13年05月19日付「ほっかい新報」より)
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