道所管トンネル 定期点検実施せず/真下議員追及 | 12.12.18 |
日本共産党の真下紀子道議は18日、北海道議会予算特別委員会で、道所管のトンネルで定期点検が実施されていないことを明らかにし、早急な安全対策の実施を求めました。
真下道議は「トンネルの専門家による定期点検を行って状況を把握しているのか」と質問するとともに、トンネルを含む道の道路維持管理予算が1998年の116億円をピークに、今年度は54億円と半分以下になっている理由をただしました。
道側は「通常パトロールを週1回、定期パトロールを年1回実施している」として、トンネルの定期点検が行われていないことを認めました。道路の維持管理予算の減少は「経費の節減と効率的な執行」によると説明しました。
「通常パトロール」は「車上からの目視」による点検であり、「定期パトロール」は「徒歩による目視」の点検です。パトロール要員はトンネルの専門家ではありません。
中央自動車道笹子(ささご)トンネル=山梨県大月市=の天井崩落事故では、専門家による定期点検が実施されていたものの、トンネル表面をハンマーでたたいて内部の劣化を調べる「打音検査」が実施されていなかったことが問題になっています。
答弁の中で道側は2006年から10年にかけて道所管のトンネル106カ所(新設トンネルを除く)の安全点検を行った際に、24カ所に「補修が必要」、7カ所に「近接目視、打音検査が必要」であったという点検結果を明らかにしました。
このうち「24カ所」については補修を終えているものの、「剥落(はくらく)による第三者被害の発生が懸念される」と指摘されたホロホロトンネル(白老町)など「7カ所」については、1カ所を除いて近接目視・打音検査が実施されていません。
真下道議は「点検後の追跡調査が現場任せになっている。道が点検結果を把握し、主体的に安全対策に取り組むべきだ」と厳しく指摘。道側は問題箇所の打音検査を緊急に行うことを約束しました。
(12年12月19日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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