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泊原発の防災体制は全く不備/真下道議が指摘 12.09.04

泊原発の防災体制は全く不備

〜在宅も施設も避難計画なし〜真下道議が指摘

真下紀子道議
真下紀子道議

福島第1原発の過酷事故をうけ、泊原発30km圏の要援護者や福祉施設等の避難が問題になっていますが、この避難体制づくりが全くできないままであることが、4日の道議会保健福祉委員会で明らかになりました。

これは、日本共産党の真下紀子道議の調査と質問で明らかになったもので、道では要援護者の実態、個別支援計画づくりなどにとりくんでいくことになります。

災害時要援護者の名簿づくりは後志管内において整備されたのは神恵内村の368人、古平町93人、赤井川村95人、仁木町72人、ニセコ町111人、寿都町108人、島牧村16人だけです。他の12町村では未整備です。着手すらされていないのが、泊村、真狩村、留寿都村、黒松内町です。

要支援・要介護の人は6057人にもなり、身障者手帳は一万人近くです。

また福祉施設は、介護・老健で19施設1127人、障害者9施設551人、児童養護施設4施設248人で、合計32施設1926人です。うち他施設と協定ができているのは岩内あけぼの福祉会のみ、他の施設は防災協定すらありません。

島根県では、県がリードして要援護者の避難先地域割り案をつくり、広島など隣県への受け入れを協議し、広域避難計画を策定中です。

真下道議は、福祉施設も民間まかせにせず、道が関係者との調整役を買って出るべきと強調しています。30km圏の有床診療所・病院も、18機関734人(患者数)になります。

今回の質問で、いざという時の広域避難計画と体制は福祉的側面でも全くできていない実態が明らかとなりました。

真下道議は「福島の教訓をよく学ぶべきです。社会的弱者が早く避難できる体制づくりが全く欠落していることが浮きぼりになった。泊再稼働など議論できる前提すらない」と語っています。

後志における災害時要援助者の避難支援計画等の策定
〜17市町村が未定〜

[○:策定済 △:策定中 未:未着手]

注)

①全体計画、個別計画、要援護者名簿については、総務省消防庁の平成24年4月現在における災害時要援護者の避難支援対策の調査による。

②災害時要援護者数については、該当市町村に対する電話確認によるもの。災害時要援護者の対象者については、市町村により異なる。

市町村名
全体計画 個別計画 要援護者名簿
要援護者数
小 樽 市 10,140
島 牧 村 16
寿 都 町 108
黒松内町
蘭 越 町
ニセコ町 111
真 狩 村
留寿都村
喜茂別町
京 極 町
倶知安町
共 和 町
岩 内 町
泊  村
神恵内村 368
積 丹 町
古 平 町 93
仁 木 町 72
余 市 町
赤井川村 95
泊原発30km圏内の社会福祉施設等一覧〜32施設1926人
(平成24年4月1日現在)
施設名 所在地 現員
高齢者 寿都寿海荘 寿都 50
特別養護老人ホーム灯園 蘭越 78
ニセコハイツ ニセコ 18
羊蹄ハイツ 倶知安 69
特別養護老人ホームみのりの里共和 共和 50
岩内ふれ愛の郷 岩内 47
泊村特別養護老人ホームむつみ荘 45
仁木長寿園 仁木 50
フルーツ・シャトーよいち 余市 97
泊村養護老人ホームむつみ荘 28
養護老人ホームかるな和順 余市 100
勤医協住宅型有料老人ホームにれの木 余市 16
介護老人保健施設麓華苑 倶知安 99
老健施設コミュニティホーム岩内 岩内 99
老人保健施設神恵内ハイツ998 神恵内 84
介護老人保健施設よいち 余市 100
介護療養型老人保健施設こじま 余市 23
介護老人保健施設よいち南側 余市 26
介護療養型老人保健施設なかじま 余市 18
19施設 1,127
障害者 寿都しおさい学園 寿都 13
寿都浄恩学園 寿都 73
歌棄慈光園 寿都 83
岩内あけぼの学園 岩内 47
銀山学園 仁木 132
大江学園 仁木 49
共働の家 古平 46
余市幸住学園 余市 50
余市豊浜学園 余市 28
9施設 551
児童養護 歌棄洗心学園 寿都 64
北海愛星学園 蘭越 67
岩内厚生園 岩内 48
櫻ヶ丘学園 仁木 69
4施設 248
合計 32 1,926

(12年09月09日付「ほっかい新報」より)