原発関連委人選「公正性の確保検討」/真下議員に道知事 | 12.07.04 |
北海道の原子力関連の二つの委員会の委員が、原子炉メーカーなどから寄付を受けていた問題で、日本共産党の真下紀子道議は4日、道議会予算特別委員会で、委員選任の公正性確保を求めました。これに対し、高橋はるみ知事は、人選のあり方を「公正性・透明性確保の観点で、国の動向を注視しながら検討したい」と答えました。
真下道議は4日の質問で、国が3日に「原子力規制委員会」の委員選任基準を示したことにふれ、国基準と「同等の基準を道としても設ける」よう迫りました。政府が示した選任基準では、原発関連企業の役員らを除外するなどとし、寄付金については、直近3年分の公表などを求めるとしています。
この委員寄付金問題は、6月27日の一般質問で真下道議が、北海道電力泊原発の「プルサーマル実施に関する安全専門会議」の委員3人が、三菱重工や電源開発などから6年間で総額692万5000円を受け取っていたことを明らかにし、「原発利益に染まった人は人選しない」よう提案していたものです。
27日の答弁で知事は、「寄付金等により影響を受けるとは考えていない」と強弁し、人選のあり方については答えていませんでした。
「赤旗」や一般紙がいっせいにこの委員寄付金問題を報道したこともあり、一般質問から予算委員会までの1週間で、高橋知事が答弁内容を修正せざるを得なくなったものです。
道の原子力防災専門委員会で事務局を務める道原子力安全対策課が、三菱重工の開発した放射能拡散予測システム(MEASURES)を紹介していた問題で、道は3日、「道民の誤解を招かないよう慎重に対応」する考えを示しました。
この答弁は、同日3日の予算委員会で、道原安課が専門委員会で、「三菱重工がMEASURESをよいシステムにしようとしてつくっている」と紹介したことを真下道議が追及した質問に答えたものです。
真下道議は、三菱重工から寄付金を受け取っている同委員会の座長が、道原安課に呼応し「(SPEEDIと)別のシステムがあれば、それなりの使い道もある」と述べたことにもふれ、「なぜ専門委員会で一民間企業の製品を紹介したのか」「行政の公正性が疑われることがあってはならない」と追及していました。
(12年07月07日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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