生活保護の申請権 侵害するな/真下議員が追及 | 12.06.05 |
札幌市白石区の孤立死問題を調査した全国調査団の調査報告、北海道社会保障推進協議会(道社保協)の調査などを踏まえ、日本共産党の真下紀子議員は5日、道議会保健福祉委員会で「道の生活保護行政について、申請権の侵害を行わないよう」ただしました。
真下議員が「道社保協の調査で、道内34市のうち、申請書を求めても渡さない、保護の申請意思を確認していないなど、申請権侵害に当たるケースがあることがわかった」と指摘し、申請権の保護を求めました。
福祉局長は「(生活)保護の申請権はすべての国民に等しく保障されている。申請の意思がある方に申請書の交付をしないケースは極めて不適切」とのべ、面接相談の取り扱いを今年度の事務監査の重点事項として指導を徹底すると答えました。
タレントの親の保護受給などがマスコミで騒がれる中、真下議員は、日本の生活保護受給率は先進国中きわめて低く、不正受給の件数は1.8%、金額で0.22%であることを示し、「高校生のアルバイトまでが不正受給とされている」と指摘しました。
「修学旅行費、クラブ活動費などが申告によって収入認定から除外されうるのに、申告すれば不正受給にならないことを伝えていないことが問題。『不正受給』といわれるのと、『頑張っている』と認められるのでは、子どもの人生が変わる」と追及しました。生活保護担当課長は「申告義務と併せて、高校生のいる世帯などには丁寧に説明するよう指導を徹底する」と答えました。
暴力団関係者への対応などを理由にした警察官OBの採用について、道は「3人を特別専門員として採用。11年度26世帯に対し114回活用した」と明らかにしました。
道内8市でも11人を採用しており、真下議員は警察との連携は必要な時に道警が担うことができるとのべ、社会福祉の専門家ではない警察官OBの採用はやめるべきだと主張しました。
道のケースワーカーは785人で不足も解消されず、社会福祉主事の資格があるのは約72%にとどまっています。道保健福祉部長は、「ケーースワーカーの標準数の確保など実施体制の整備を図り、最後のセーフティーネットとして適正な運営に努める」と答えました。
(12年06月09日付「しんぶん赤旗」より)
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