停電備え電源確保を/真下道議質問 | 12.06.05 |
北海道電力が今夏の計画停電の可能性も示唆する一方で、道内の電力需給について詳細な情報が示されないなか、人工呼吸器などを使用する患者や障害者は不安を募らせています。停電になれば、わずかな時間でも生命に関わるからです。
この問題で12日、道難病連などの難病患者や障害者団体が北電と道、札幌市に在宅患者や障害者への緊急対策を要請しました。
これに先立ち5日、日本共産党の真下紀子道議は道議会保健福祉委員会で、道内の医療機関と社会福祉施設の自家発電設備についての設置状況をただしました。道によると、道内の病院・有床診療所の調査で、病院574施設のうち479施設(83%)が自家発電装置を設置しているものの、95カ所は未設置です。有床診療所では、492カ所のうち396カ所が未設置のほか、電源が必要な人工呼吸器などを保有する45カ所で自家発電設備がありません。
社会福祉施設では、1259カ所のうち自家発電を設置しているのは256施設にとどまり、約80%の1003カ所にないことがわかりました。
道は予備電源の準備を医療機器メーカーなどに要請し、国に財政支援を求めると回答しています。
真下道議は昨年9月にも、災害時の医療用電源の確保について道に質問。在宅患者について今回、道から回答があり「在宅の人工呼吸器利用者は820人、酸素濃縮器利用者は3214人いる」と初めて利用者数が明らかになりました。
真下道議は「計画停電を実施できるような状況ではない。原発再稼働がなければ電力が不足するような不安を与えること自体が問題であり、北電が電力の安定供給に責任を持つ必要がある」と指摘する一方、「(医療用電源の確保は)災害時には必要な対応であり、停電時の予備電源確保や酸素ボンベの十分な確保を」と求めました。
道保健福祉部の医療政策局長は「医療機関やメーカーと連携し停電時に対応できる在宅医療機器への切り替えや予備バッテリーや酸素ボンベの確保などを図る」と答えました。
(12年06月17日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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