砂防工事で破壊の恐れ/真下道議見直し迫る | 12.04.14 |
北海道七飯(ななえ)町を流れる藤城川上流で、道が洪水対策を理由に大規模な砂防工事を計画していることがわかりました。
函館市に隣接した七飯町は、北海道には珍しい赤松街道や良質な湧水などの自然環境に恵まれた地域で、大沼国定公園につながる景勝地です。
砂防工事は総事業費約9億6千万円。町内の藤城と上藤城地区にまたがる上流部2カ所に縮50〜60メートルのコンクリートの床固工(とこがためこう)を200メートル間隔で2基ずつ造り、その間を遊砂地として土砂をためる計画です。
カーブが急な2カ所を緩やかにする河川改修も検討しています。
これに対し、地元のNPO法人「北の森と川・環境ネットワーク」等は「巨大な床固工や遊砂地は良好な河川、森林生態系・生物多様性を破壊する」と工事に反対しています。
現地を調査した地質学の在田一則北海道大学名誉教授は「この小さな藤城川に遊砂地や床固工、多数の帯工・落差工をなぜ増設するのか理解できない」と述べています。
日本共産党の真下紀子道議は3月15日の道議会予算特別委員会で、在田名誉教授の発言を紹介し、「河道の拡幅、護岸対策を行えば十分に洪水対策はできるはず。自然環境を破壊する恐れのある過大な砂防工事は見直すべきです」と強く迫りました。
道の武田準一郎建設部長は「環境調査を実施しながら、事業効果と環境保全の両立をめざし、検討を進めていく」と答えました。
(12年04月14日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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