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提言

災害からいのちを守る道政を

災害からいのちを守る道政を

日本共産党の4つの緊急提案

2011年03月30日 日本共産党北海道委員会
日本共産党道議会議員団

目 次

Ⅰ 大震災の救援に道政が総力をあげる

1 被災者救援に官民あげて全道民の力でとりくむ
2 道内への被災者の積極的な受け入れ、生活家電の提供を

Ⅱ 道内被災への支援と復興に力をつくす

1 養殖漁業者への復旧支援と個人補償
2 漁船や漁港などの復旧
3 緊急雇用交付金を活用して被災者を支援する
4 被災者の国保料減免など財政支援策をとる

Ⅲ 震災・津波から道民のいのち・安全を守る

1 津波災害等への対応を抜本的に強める
2 避難所・小学校の耐震化〜道単独助成を
3 病院や福祉施設の耐震化を抜本的に推進する
4 地域の消防力を高める〜消防職員の充足率を90%へ、消防広域化計画を見直す
5 道政に「福祉の心」をとりもどしてこそ

Ⅳ 泊原発の厳格な総点検と原発だのみのエネルギー政策の転換

1 泊原発の厳格な総点検を道民参加ですすめる。北電と道のゆ着を断つ
2 原発だのみを転換し、自然エネルギーの抜本拡充を

資料

泊原発の危険性をただしてきた日本共産党道議団〜23年の歴史
道民のいのち第一、災害に強い北海道づくりの質問〜4年で38回

東日本大震災の大地震と大津波による被害は、甚大な被害をひきおこし、加えて東京電力福島第一原子力発電所事故は、大量の放射能を拡散し、水と食料を汚染しています。

今回の未曾有の事故は「国難」ともいうべきものです。何を教訓として受けとめるべきかは、深い検討が必要ですが、当面して、災害からいのちを守る道政を確立するために、何が必要かを考えるときです。

震災・災害・放射能から道民のいのちと安全を守る道政をつくるため以下の4つの緊急提案をします。

Ⅰ 大震災の救援に道政が総力をあげる

東日本は、歴史的地理的にも北海道と深い関係があります。東北の救援と復興に総力をあげてとりくむことが必要です。道の被災者受け入れはあまりにも遅く、貧弱です。

1 被災者救援に官民あげて全道民の力でとりくむ

すでに医療機関、介護職員、ボランティア、NPOなど多くの道民が被災地にかけつけ、救援にあたっています。

道としても保健師、精神保健福祉士、危険判定士、上下水道技術員など、市町村とも協力して救援にあたっています。いま市役所・役場機能その他が破壊されている中で、北海道と市町村から東北3県と市町村に、技官だけでなく、行政職員も多く派遣することです。国や現地からの要請というかたちにいたらなくとも、道庁から各県に職員を一定数派遣し、行政機能回復の手助けをすることなど、どんな支援が必要かを提案することも必要です。

大津波で役所機能が損壊されている市町村に対しては、職員の死亡・安否不明者も少なくないので、手厚い援助をこちらから申し出ることです。

2 道内への被災者の積極的な受け入れ、生活家電の提供を

日本共産党は3月17日に多田副知事、22日成田総合政策部長に対して、道外被災者の受け入れ促進について申入れ、とくに被災者対策本部の設置を提案しましたが、すでに18日に受け入れ本部がつくられ、25日には被災県への緊急支援として借上げ避難所30カ所、1000人など4.9億円の予算案が発表されました。

被災地では妊産婦、障害者、高齢者など、いわゆる「災害弱者」といわれる方々に過度な負担と犠牲が強いられている状況にあります。

道として、例えば、妊産婦さんの受け入れ枠を大幅に増やすことや、障害児や災害児の受け入れなど「災害弱者」の受け入れを積極的に行っていくべきで、これらをさらに拡充することが必要です。

イ 生活用品の提供を

被災者の多くは、着の身着のままで避難されてきますから、暖房機器や炊飯器、冷蔵庫など、最低限の生活用具は、行政が責任を持って提供すべきです。(旭川市では用意します)

ロ 被災者・避難者ネットワークの開設とプログラム、農漁業受け入れ

IT時代の中で被災者・避難者の方々が、北海道の画面をのぞいたときに、画面トップのわかりやすいホームページに直ちにアクセスできるように「被災者支援ネット」(仮称)を開設し、発信できることが大切です。

また受け入れプログラムを官民協力してつくり、支援を抜本的に強化する、また支援プログラムをつくり、道内外へ発信をはかります。

さらに本州の農業者、漁業者の受け入れを農協・市町村と協力して推進します。

ハ 温泉・保養地の積極的利活用の準備

本道とくに道南・函館は東北3県とのかかわりも深いものがあります。湯ノ川温泉はじめ、豊かな温泉源を活用して災害救助法も適用(1泊5000円で提供)するなど幅広い協力を組織することです。とくに渡島総合振興局に受け入れ窓口を市と協力して設置します。

この度の補正予算案では、借上避難所の開設や公営住宅入居のつなぎ対策として約3億円が計上されていますが、避難生活の長期化も懸念されることから、今後、さらなる対策を検討していく必要が生ずるものと考えます。

特に、東北地方と距離的にも近く、温泉などの保養機能を有する渡島・胆振の両総合振興局は支援班を早期開設、管内の市町村と協力して、被災者受け入れのためのネットワークをつくります。

ニ 夏場の「節電」期を見越した受け入れ

東電は今夏の電力需要ピーク時の相当大幅節電を余儀なくされます。本道としては、この4月の受け入れ促進にとどまらず、7〜9月の夏期、関東地方の大幅節電(900万キロワット、2割カット)を見越した中期的な受け入れを今から準備することです。

Ⅱ 道内被災への支援と復興に力をつくす

大津波による道内の床下、床上浸水は766世帯にのぼり、道路など多くの公共施設と漁船・漁港施設に大きな破損を受けるとともに、噴火湾のホタテ、浜中沿岸のカキ・ワカメをはじめ沿岸漁業に、22日現在における水産関係被害は、養殖施設被害が16の漁業協同組合で166億円、漁船被害が714隻で17億円、水産関連施設被害が268件で17億円に上るなど、明らかになっているだけでも、その被害は甚大な被害をひきおこしました。

1 養殖漁業者への復旧支援と個人補償

噴火湾ではコンブ、ホタテなど特定養殖共済も施設共済に加入していますが、日高以東は未加入です。ゴタゴタになって漁民は毎日作業に追われています。壊れた施設の復旧・損害に対して、道の復旧支援が欠かせません。

また厚岸町長は「個人補償なくして復興はありえない」とのべていますが、国において個人補償策にのりだすことが欠かせません。道として漁船の更新や補修、養殖施設再建のため、道単独の助成措置を講ずるべきです。

2 漁船や漁港などの復旧

浦河、えりも、広尾、豊頃、浜中、厚岸はじめ沿岸各市町村における漁船と荷さばき所・冷凍施設等の損害は甚大であり、とても自力での復旧は困難な状況にあります。漁船は(703隻)漁業生産再開の不可欠な生活手段であり、奥尻大津波災害以上の支援策をとるべきです。

3 緊急雇用交付金を活用して被災者を支援する

平成12年の有珠山噴火、平成15年の台風10号被害の際には、道も市町村も緊急雇用交付金を活用して、被災者支援に取り組みました。

17日開催の道議会経済委員会で日本共産党の花岡議員が取り上げましたが、漁業の支援、被災者の生活支援のためにも、八雲、えりも、豊頃、浜中など北海道の太平洋沿岸の被災地向けに、緊急雇用交付金の特別枠を設定するなどして、道と市町村が一体となって取り組むべきです。

4 被災者の国保料減免など財政支援策をとる

被災して生活手段を失い、そのうえ重い公租課税に苦しんでいます。重い国保料の猶予・減免策を道の責任で万全をつくすべきです。

固定資産税、住民税など税金の減免策をとる、子弟の就学資金を道として確保、また農林漁業公庫など資金返済の猶予策を求めます。

Ⅲ 震災・津波から道民のいのち・安全を守る

1 津波災害等への対応を抜本的に強める

連動型地震と大津波を想定した対策――今回の地震では、太平洋プレートのエネルギー蓄積を思い知らされました。十勝沖、根室沖で発生しうる連動型地震と大津波を想定した抜本的対策が必要であることが浮き彫りになりました。北大の地震火山センターの知見も生かして、十勝沖、根室沖の連動型地震と大津波対策を産学官の知恵を結集して検討していくことが必要です。

避難計画の作成――道内市町村で津波ハザードマップを作成しているのは、沿岸81市町村のうち41市町村(10年10月現在)に過ぎず、また、避難計画を作成している市町村は18市町村にすぎません。大津波の恐怖が、道民の意識にある今こそ、避難計画の作成や避難訓練に取り組むことが必要です。

2 避難所・小学校の耐震化〜道単独助成を

この度の災害における避難所の状況をみたとき、避難所のハード・ソフト両面での整備が、2次災害を防ぐためにも大変重要です。道内では、平成20年10月現在で6,458カ所の避難所が指定されていますが、耐震化でない所が未だ3,275カ所(51%)にものぼります。地震で倒壊しては避難所の役目は果たせません。5割の未整備を4年で8割までアップめざす計画をたてすすめます。

また、認知症など災害弱者のための「福祉避難所」は、道内の23市町村で89カ所指定されているにすぎません。また、この度の災害を踏まえ、災害弱者にも対応できるように福祉避難所の指定を大多数の市町村で早急に進めるべきです。

この6年間の進捗をみると道内42→60%、全国は54→73%と他府県の方がより進展しており、道内のおくれが目立ちます。

小中学校の耐震化――本道の小中学校の耐震化率は、全国47都道府県(平均73.3%)の中でも下から5番目という状況、今日も被害が集中した太平洋沿岸(渡島、日高、十勝、釧根)がさらに遅れています。共産党道議団は今期(この4年)9回もとりあげ、道に促進をせまりました。青森県、宮城県など10県では、県単独の助成制度を設けています。災害時には避難所ともなる学校と児童の安全を守るため、市町村まかせにすることなく、道単独助成制度の創設を検討すべきです。

3 病院や福祉施設の耐震化を抜本的に推進する

災害時に、医療・救援の機能がきちんと確保されるかどうかが道民のいのち保持に欠かせません。道内の病院の耐震化率は60.7%(09年3月)にすぎず、未耐震は71、一部未耐震163病院にのぼります。災害拠点病院(未整備12病院)を整備するとともに、今年度内に全病院の耐震化をすすめます。 

また、おくれている特養ホーム・老人施設(未耐震114)、障害者・児童施設(未整備62)の耐震化計画を2倍に加速して推進します。

4 地域の消防力を高める〜消防職員の充足率を90%へ、消防広域化計画を見直す

地域の消防力を高めるには、地域の消防団活動を充実するとともに、消防職員、消防車など公的な消防力水準を向上させることが決定的に重要です。消防職員の充足率(消防庁が人口、面積、建物等から必要な人員・装備の基準を示し、その到達度を示す)をみると、67消防本部で職員基準は12,778人なのに、実職員数は9,178人(充足率71.8%)にすぎず、3,600人もの不足をきたしています。これではいざという時に、住民の安全といのちを守ることができません。市町村まかせにせず、せめて90%以上に高めるため、道の指導・援助をつよめます。

また道は08年、68消防本部を広域化し(たとえば十勝全域で1つ)21本部に再編する計画を、市町村の危惧を無視して決めました。しかし市町村自治・消防原則に反する広域化計画は撤回すべきです。

5 道政に「福祉の心」をとりもどしてこそ

災害から住民のいのちとくらしを守るには、学校や住宅の耐震化をはじめとしたハード面の対策強化はもちろんですが、医療、介護、福祉、子育て支援などの力づよいネットワークが欠かせません。

「住民の福祉を守る」――自治体の原点を道政にとりもどし、災害につよい「福祉・防災のまちづくり・北海道」をごいっしょにすすめましょう。

たとえば、国民皆保険を破壊する国保証のとりあげをすすめ、看護師・保健師養成が必要なのに道立衛生学院廃止等の逆行した政策をすすめてきました。こうした道政の転換が必要です。

Ⅳ 泊原発の厳格な総点検と原発だのみのエネルギー政策の転換

福島第一原発の放射能汚染は、農産物、原乳、水道水源にまで及び、人間の生存すら脅かしています。

今回の震源の断層破壊は、南北500キロメートル、東西200キロメートルに及び、津波により、機器冷却系の機能が失われ、炉心溶融に至るという苛酷事故が起こりました。原発の安全管理にとって、核分裂連鎖反応による熱と核分裂生成物の崩壊熱、この2つの熱の制御が最大の課題ですが、福島では、使用済み核燃料の崩壊熱のコントロールが不能状態に陥っています。配管の破損による高濃度放射能流出がみられます。

日本は、世界有数の地震国であること、何基も集中立地していること、しかも人口密集地域に近接しており、最もシビアアクシデント(苛酷事故)対策が必要なのにも関わらず、「原発安全神話」にしがみついてきました。この根本的転換が求められます。道の原子力安全行政とエネルギー政策の転換が必要です。

1 泊原発の厳格な総点検を道民参加ですすめる。北電と道のゆ着を断つ

道はこれまで泊原発安全協定に基づき、耐震評価に異議をとなえずプルサーマルに同意をしているなど、原発推進に加担してきました。しかし、今回の福島第一原発事故は、震災による原発事故はありえない、とする東電と国の安全無視の姿勢を根底から打ち砕くものとなりました。重要なのは、福島事故は国会(「東京新聞11・3・24」)でも、共産党福島県議団の申入れ(「女性自身」4月5日号)でも明らかであり、「想定内」のことであったことです。

イ 原発震災ありうるとした対策を〜活断層の過小評価を改める

原子力安全委員会は、鳥取地震をへて06年9月に「新耐震設計審査指針」を決定し、異例にも既設原発にも遡及適用し、「自主運用」で「耐震安全評価(バックチェック)」にとりくんだが、北電は、泊原発基準値変動を370→550ガルに変更しただけです。

肝心なのは活断層の評価ですが、これまでのリニアメント調査から「変動地形学的調査」に大きく改められました。しかし北電は当初は活断層を無視し、一転して認めても過小評価する手法をとっています。東洋大学の渡辺教授は長さ60〜70キロの海底活断層を想定、指摘し、北電の過小評価を問題にしました。

まず北電は過小評価をやめ、大規模な海底活断層を全面的に再調査すべきです。しかも北電は自らの地質調査先も報告書も明らかにせず、なぜ渡辺教授の説を否定するのかを明らかにしておらず、説明責任を果たしていません。

ロ 震災に無防備な泊原発の厳格な総点検を道民参加ですすめる〜検討委員会をたちあげる

07年新潟県中越地震による柏崎刈羽原発事故は、地震による原発事故がありうるという不安を現実のものにしました。日本共産党は、全国的な原発調査を行い、泊原発では、①2号機には地震計がない、②ディーゼル発電機故障で事故のおそれもある、③引き潮により冷却水の取水口まで水位がさがり機能が損なわれる――ことが明らかになりました。

北電は今回の津波事故から、移動発電機車等を配備するとともに建屋の浸水対策、海底ポンプ電動機予備機の確保をうち出しました。今になってあわててつぎはぎ手当をするだけでいいのでしょうか。

どんな震災が想定されるのか、抜本的な津波対策の確立をすべきか――道民参加の開かれた議論が欠かせません。

ハ 道の防災計画の見直し30キロ圏に拡大を

23年前のいわゆる「原発道議会」では、当時の日本共産党道議団長である本間喜代登議員らが、「避難範囲が10キロではあまりに狭い」、「避難道路が当丸峠一般では危うい」と指摘していました。道の防災計画の避難区域を最低でも30キロまで拡大して対応する、また、そのために弁護士や専門家、住民を加えた、道民検討委員会といったものを設置すべきです。

ニ 泊3号機プルサーマル計画は中止を

静岡県の知事は「原発依存からカジをきれ」と発信し、脱原発、ソフトランディング構想を打ち出しています。プルサーマルはプルトニウムの大量使用、大量流通に踏みだすという世界平和への配慮を欠いた政策です。米国、オランダ、スウェーデン、イタリアはプルサーマルから撤退しています。泊3号機(91万キロワット)のプルサーマル計画は中止すべきです。

ホ 建設途上の大間原発は中止を求める

青森県大間原発は、函館市汐岬から23キロ、市街地から30キロにあります。福島県の例からいっても当然函館市もヒアリング・住民説明会を開くべきです。活断層も指摘されており、危険な大間原発は中止すべきです。道もその立場で要請すべきです。

ヘ 北電(役員)から知事・道議は政治献金をうけない

公益事業者である北電から、知事・道議(候補者)は一切の政治献金や、ぐるみ選挙の応援を受けないようにすることです。現知事の政治団体「萌春会」は、06年度社長はじめ13人から39万円、07年度13人から42万円の献金を受けています。しかし、これは道政が北電の安全対策を厳しくチェックする障害になる恐れがあります。あくまでも道民の安全の目線で、原発安全対策を確立する上で、道政・道議と北電とのゆ着を断つことは緊急の課題です。

2 原発だのみを転換し、自然エネルギーの抜本拡充を

イ 原発に40%も依存するエネルギー政策を根本的に転換する

地震列島の日本で、原発を集中立地させることは、原発震災の危険を強くしています。泊沖には海底活断層が想定されており、計画的に廃炉をめざすことが、必要です。同時にエネルギー政策の転換をはかるため、道民エネルギー検討会議を設置して検討をはかります。

また、これまでのゆきすぎたモータリーゼーションや大量消費、大量廃棄の社会のあり方を再検討し、低エネルギー社会への移行を道民的に議論、探究していきます。

ロ 省エネ自然エネルギーの拡充、ペレットストーブの普及を

都道府県別の自然エネルギー自給率は、千葉大学公共研究センター「永続地帯08年報告書」によると、北海道は3.38%にすぎません。地熱の多い大分県は25%、水力の多い富山県は17%、秋田県17%、青森県11%などと比べても、北海道は著しい低さです。

太陽光発電、風力発電、小型水力発電、バイオマス発電等を集計したものです。北海道は河川、地熱、木質バイオ等資源にもめぐまれ「自然エネルギー王国」になる可能性を大きく秘めた地域です。ニセコ町では6基の小型水力発電にとりくんでいます。寿都町は風力発電の売電でまちづくりをすすめています。せたな町の小型風力発電は地元の技術力と科学をいかした地域密着の発電です。

エネルギーの地産地消をひろげ、地域経済循環をひろげるため、道が自然エネルギー拡充の10カ年計画をたて、民間事業者の協力も得て、強力に推進します。当面して20%をめざし、さらに40%をめざします。道内での省エネにも徹底してとりくみます。


【資 料】

泊原発の危険性をただしてきた日本共産党道議団

〜23年の歴史

1 この4年で9回の質問戦〜非常用ディーゼル発電機の不備ただす

福島原発では、非常用ディーゼル発電機の破損が大問題となりました。実は07年10月、柏崎刈羽原発のディーゼル発電機損傷が問題になり、泊原発の不備を厳しくただしたのは共産党道議団です。(07・10・2予算委・花岡ユリ子)

福島の事故により、日本の原子力安全の独立した規制機関の不存在が問題となりました。アメリカではNRCという規制委員会が絶対的な権限と充実したスタッフがあたっています。日本の保安院は、推進機関である経産省の一部門にすぎず、甘いチェックしかできていません。これは07年新潟県の泉田知事が声をあげていました。この問題も共産党がとりあげました(10・6・23予算委・真下紀子)が、道はまともな検討をしていません。

この4年間は、3号機のプルサーマル燃料の導入に厳しい質問を行なったのも共産党です。(08・6・18本会議・花岡など)

これも含めて9回の質問戦を道民の安全第一に追及してきました。このほか、北電の社長・取締役13人から知事後援会に政治献金をしていることは、公益事業にあるまじき、として再々ただしてきました。

2 88年6月議会核燃料棒搬入以来、一貫して泊原発の危険と防災不備を追及

いま福島で30キロ待避、20キロ避難指示が問題になっています。日本共産党道議団は泊に初めて核燃料棒が搬入される88年6月道議会まえから、安全性未確立の危険な原発を告発して、当時50回こえる論戦を行なってきました。(1988年6月「道政資料」No.3―泊原発と共産党の論戦、88年12月「道政資料」No.6―原発道議会特集など)

88年7月には4人の共産党道議団の徹底した論戦に対して、自民、公明、社会(当時)は4人全員の懲罰動議を提出して、抑えこみという言論封殺策までにおよびました。

泊原発の可否を問う住民投票条例は54対52で否決されましたが、防火体制の不備や放射能の危険を指摘した党議員団の道民の安全第一の姿を浮きぼりにしたのです。また、泊・幌延中止条例案を住民とともに提起してがんばりました。

3 自然エネルギーの拡大をリードして

木製品の利用拡大は、CO2削減にも大きな効果を発揮します。自然エネルギー問題の質問は、木質ペレットストーブなど、この4年間で、15回にのぼります。自然エネルギーのことなら共産党道議団と、マスメディアから評価を受けるほどです。

木質ペレットのストーブ、ボイラーは1,612カ所にのぼり、太陽光発電は66,001件をこえています。

道民のいのち第一、災害に強い北海道づくりの質問

〜4年で38回

1 全国最低の学校耐震化の推進を

小中学校の多くは避難所にも指定されていますが、約5割が耐震化されておらず、イザというときには児童・生徒の安全がおびやかされるものです。しかし、北海道の耐震化率は、他県よりも8年近くおくれ、全国最低水準(47県中下から5番目)です。党道議団は、遅れた耐震化の促進を、この間4年で9回とりあげ、他党から「またですか」と驚かれるほどの熱心さです。

2 グループホームの火災防止、スプリンクラーの完備を

昨年3月札幌市北区の認知症グループホームの開催事故で7人の高齢者が亡くなりました。275m2以下の小規模施設はスプリンクラーの消化器施設が義務付けられておらず、国と道の助成の対象から除外されていたために、引き起こされた惨事です。人のいのちに軽重があってはならない、275m2以下の施設にも助成を、と集中的に4回とりあげました。ついに国と道も重い腰をあげ小規模230カ所の設置が決まり、新年度に完了する運びです。

3 国保証の取りあげをただす

高い国保料が払えず、正規の国保証をもらえない方は、5万世帯近くにものぼります。払える国保料に引下げよ、住民の医療の機会をうばう「資格証」「短期証」「窓口留置」をただす共産党道議の質問は10数回になります。自民・公明など他党が、払えない人にペナルティを求める徴収率アップを求める質問に躍起になるのと、するどい対照をみせています。

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