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やらせ「調査予定ない」/北海道電力もう幕引き? 11.10.21

やらせ「調査予定ない」

 北海道電力 もう幕引き?

泊原発のプルサーマル計画をめぐり4件の「やらせ」が認定された北海道電力が、他の説明会について「これ以上の『やらせ』調査はしない」としていることが21日、本紙の取材でわかりました。その他の説明会についても北電自身が「やらせ」を否定できない状況にありながら、“くさい物にフタ”をして、幕引きをはかることは重大問題です。

本紙に回答“常習化”反省なし

佐藤佳孝社長
プルサーマル計画をめくる「やらせ」問題で、自身を含む処分内容を発表する北海道電力の佐藤佳孝社長=17日午後、札幌市中央区の同社本社

「発覚したものの他に『やらせ』はないのか」と、質問した本紙にたいし北海道電力は21日までに「第三者委員会の報告が全容解明のすべてだと思っている。調査を行う予定はない」と回答しました。

泊原発をめぐっては1998年以降、道内で、2008年までに、少なくとも16回の住民説明会や意見募集の場がありました。

このうち、北電の第三者委員会が認定したのは、08年中に行われた4件の「やらせ」です。また原子炉メーカーの三菱重工の社員らが参加した2000年の「ご意見を聴く会」についても北電は、五つの会場に社員67人の動員と賛成意見の組織を認めています。すでに判明している99年の「やらせ」意見募集とあわせると、10件にのぼります。“常習犯”であることは明らかです。

残りの6件について、「これ以上、調査は行わない」と繰り返す北電の担当者。

本紙が「この他の『やらせ』はないと言い切れるか」と尋ねたのに対し、担当者は「『やらせ』という行為は当時、通常の企業活動の範囲内だと思っていた」と回答。「やらせ」が常習化していたことを認めました。

また、今回の問題で佐藤佳孝社長の減給30%(3カ月)という軽すぎる処分に批判が集まっています。

佐藤社長は17日の会見で、「過去の社内外の処分事例を参考に決めた」とのべていました。

本紙が「処分の参考にした企業名を教えて」と質問したところ、北電は「教えられない」と回答を拒否。重ねて「九州電力の真部利応(まなべ・としお)社長の処分(役員報酬を3カ月全額返上)は参考にしたのか」と聞くと「答えられない」と再度拒否しました。

北電社長、一転道議会に出席ヘ

北海道電力は21日、泊原発3号機(北海道泊村)のプルサーーマル導入をめぐる「やらせ」問題をめぐり、原発問題を審議する道議会の特別委員会(26日)への出席を拒否していた佐藤佳孝社長が一転して参考人として出席する意向を特別委に伝えたことを明らかにしました。

(11年10月22日付「しんぶん赤旗」より)