特養待機者2.2万人も/解消へ対策求める | 11.09.30 |
北海道内の特別養護老人ホーム待機者は、2008年度で2万2420人、05年度から1691人増加しています。そのうち在宅待機者は7235人、要介護4と要介護5の重度は1627人となっています。
しかし、2000年以降、施設サービスの受給者は毎年度4万人程度に抑えられ、介護保険施設の定員も3142床の増加にとどまっています。介護利用率は全国平均約83%に対し道は79%、居宅介護受給者数は12万7000人で利用率は54%、全国平均の60%を下回っており、施設も在宅サービスの利用もできない状態が広がっています。家庭での介護の負担が重くなっている原因になっています。
道は12年度からの第5期高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画を策定中です。
このほど開かれた道議会予算特別委員会で、日本共産党の真下紀子議員が「必要な整備が整わないから待機者がどんどん増える」と改善を求めました。
これに対し道保健福祉部は「国が施設・居住系サービスの利用者数の割合を14年度に37%にするという参酌標準を撤廃したところです。市町村に対してサービス利用を37%以下におさえる数値目標を示さない」と答えましたが、一方で特養定員の割合が全国平均を上回っていると述べ、特養待機者の解消を見込んだ具体的な整備目標を示しませんでした。
「日常生活圏域ニーズ調査」で把握したニーズや、住民意見を的確に反映した市町村の目標が重要と述べるにとどまり、道自身の計画は市町村の設定を積み上げるだけです。
(11年10月08日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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