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道議団の動き
北電と知事の“ゆ着”の構造を告発/真下道議が追及 11.06.22

原発依存のエネルギー政策から脱却を

北電と知事の“ゆ着”の構造を告発

道議会第2回定例会真下道議が追及

真下紀子道議 一般質問に立つ真下紀子道議

東電・福島原発事故は、日本と世界の人々に大きな衝撃を与え、原発に依存したエネルギー政策をこのまま続けていいのか、という重大な問題を突きつけています。最近の各種世論調査では、原発の「縮小・廃止」を求める声が60%〜70%を占め、「脱原発」を唱える知事や自治体首長も増えています。

ところが高橋知事は、今後の泊原発やプルサーマル計画への対応について、「安全性が確認されない限り(当面)認められない」というだけで、危険な原発依存から自然エネルギーヘの転換などの考えは全く示せません。それは何故でしょうか。そこには、北電と知事をめぐる“政・官・業”の極めて深い“闇”が横たわっていることが真下紀子道議の追及でわかってきました。

真下道議が明らかにした一般質問の一部を紹介します。

北電に道幹部OB4人が天下り

真下道議の調査で、この10年間で計4人の道幹部が北電やその関連会社に天下りしていたことが初めてわかりました。うち2人は部長経験者で、一人は道の部長級を3つも務めた、“大物”で、北電の役員に天下りし、他の1人も北電子会社に天下りした後、今春その親会社の北海電気工事(株)に“再々就職”しました。これら4人はいずれも高橋知事になってからの天下りで、それ以前(少なくとも堀知事時代)にはなかったこと。知事と北電の関係の深さを示すものです(表1)。

経度省からも5人が天下り

この50年間で5人の経済産業省(旧通産省)の幹部が、北電に切れ目なく天下りしていることも判明しました。4人は、社長や副社長にまで登りつめ、残る1人は昨年まで常務理事を勤め退職。

高橋知事はこのうちの2人から政治献金を受けていることも党の調査でわかりました(表2)。

北電社長が7代連続道経連の会長

道経連設立以来37年、歴代の会長はすべて北電の社長経験者が就任しています。まるで「指定席」です。道の元副知事も1985年以来、天下りした民間大企業代表として、必ず副会長になっています(現在は伊藤組副社長の山口博司元副知事)。一時、南山元会長が、現在は山口副会長が知事の後援会長を務めていることからもわかるように、北海道の「政・官・業」をめぐる権益構造は、鉄壁のトライアングルです。

天下りの禁止と政治献金拒否を要求

福島の原発事故は、東電と「政・官・業」ゆ着の関係を白日のもとにし、国民の怒りを買いました。枝野官房長官も、東電副社長の席が経座省OBの天下り「指定席」になっていることに「社会的に許されない」と国会で答弁しました。天下りは“ゆ着”そのものです。

真下紀子道議は、天下りの中止と、北電幹部からの献金の受けとり拒否を知事に厳しく迫りました。

(三上博介)

北海道電力(株)及び子会社、関連会社への道職員の再就職 【表1】
※(株)アイテスの親会社である北海電気工事(株)に在職中。
道退職時の役職退職
年月日
退職直後の
再就職先
役職名再就職
年月日
備考
道議会事務局長H18.3.31北海道電力(株)調査役H18.6.1退任済
建設部参事
(北海道建設技術センター派遣)
H17.3.31北電総合設計(株)技術顧問H17.5.1在職中
労働委員会事務局長H19.5.31(株)アイテス参与H19.6.1在職中※
総合政策部参与
(北海道総合研究機構派遣)
H23.3.31北電総合設計(株)技術顧問H23.4.1在職中
経産省(通産省)から北電への「再就職」リス卜 【表2】
経産省(通産省)等での主な経歴電力会社での主な役職電力会社在職期間
通産政策経済協力部長
環境省大臣官房審議官
常務取締役2005年〜
工業技術院総務部長副社長1997年〜2005年
資源エネルギー庁石炭部長副社長1986年〜1997年
特許庁総務部長副社長1971年〜1985年
商工次官社長、会長、相談役1960年〜1983年

(11年07月03日付「ほっかい新報」より)