グループホーム等の防火体制の確立に関する緊急要望 |
10.03.16 |
2010年3月16日
北海道知事
高橋 はるみ 殿
日本共産党北海道委員会
委員長 西野 敏郭
政策委員長 畠山 和也
日本共産党道議会議員団
団 長 花岡ユリ子
札幌市北区で13日未明発生したグループホームでの火災・死亡事件は、急増する小規模社会福祉施設の運営基準や消火防災体制などに重大な欠陥があったことを浮き彫りにしました。こうした惨事は断じて繰り返してはなりません。
4年前の長崎県で発生したホームの火災事件により、消防法施行令が改定され、小規模施設でも火災通報装置等の設置義務があるのに、「経過措置」があるからと後回しにされています。しかも、09年度予算案には、15億円のスプリンクラー整備事業費があったのに、11.3億円もの大幅減額補正が強行されました。これはもっとも急いで対応されるべき人間の安全対策が軽視、後回しにされたことが露呈されたものです。人間の命を守るべき政治の根本が問い直されることであり、福祉行政と防災行政の両面で確立・優先されるべきです。
よって、私たちは、以下の4点について、緊急に申し入れを行うものです。
記
グループホームなど小規模福祉施設の防火・安全体制を確立すること。
グループホームをはじめ、小規模福祉施設の防火・安全対策を実施するため、専門家・関係者を含めた道民検討会議を設立し、安全計画と対策を確立することを求めます。
法令で義務付けられた火災通報装置、スプリンクラ―をただちに整備すること。
スプリンクラー整備事業は10年度に45ケ所を予定しているが、春先に実行すること。
また11年度57ケ所予定は早期繰り上げ執行を検討すべきです。
また、275平方メートル以下の設置義務のない施設は、道内10万人以上の9都市だけで、69か所あります。そうした施設についても国に対策を求めるとともに、道が助成して通報設備なども含め整備すべきです。
入所施設が複数当直体制を取れるシステムを確立すること。
これまでも入所者の急病時などの対応のため、複数配置が求められてきましたが、大半の施設は1人当直です。09年度の介護報酬改定で、別に人を置いたときの加算は僅かであり、複数体制化できるよう国に働きかけるとともに、道独自ででも制度改善をはかるべきです。
現行でも避難訓練、消防体制を実施して安全対策を強めること。
諸改善がはかられる前にも、必要な消防体制を検討、確立するため、各消防本部と福祉施設団体や地域住民らと連携を密にして、安全対策をとることを求めます。
以 上