工事業国保資格喪失/柔軟対応迫る | 10.12.08 |
全国建設工事業国保組合(工事業国保)が10月、道内約5400人の組合員に突然、資格喪失の通知を送った問題で、道は8日、工事業国保と厚労省に対し、早急な現地説明会を求めるとともに、国に延滞金の軽減措置も要請する考えを明らかにしました。
道議会経済常任委員会での花岡ユリ子・日本共産党道議への答弁。
工事業国保加入資格は、建設28業種に該当する個人事業所で従業員5人未満。会社分割で5人未満にするなどの偽装が発覚しました。
国の是正命令を受けた組合本部は10月末、全国約1万3千人に資格喪失を通知。組合員が保険証を失ったり、他の保険への加入手続きの際に保険料の差額を2年間、遡及(そきゅう)納付することが条件とされるなど混乱が生じています。
花岡道議は、「個人事業者から法人に変わったが、“加入を続けて問題はない”と、工事業国保から助言された」例を示し、「工事業国保に、第一義的な責任がある」と厳しく指摘。組合本部と道内3支部、監督官庁の厚労省の責任で、「各地で説明会を開く」よう迫りました。
道経済部は、現地説明会を早急に要請するとともに、道として「必要な協力をする」と答えました。
花岡道議は、「(事情を知らない)従業員は被害者」「とくに心配なのは、従業員が無保険状態となること」と建設労働者の立場で訴え、保険料の遡及納付について、柔軟な対応を求めました。
坂口収経済部長は、「従業員の多い事業者はとくに負担が大きい」と認め、国に対して、分割納付に加えて「延滞金の軽減措置も要請する」と応じました。
花岡議員は、「給与から年金保険料が天引きされ、納められていない従業員は、(将来の年金という)人生設計にかかわる大問題」だとのべ、「救済措置の検討」を強く求めました。
(10年12月11日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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