福祉法人が2億円の外部貸付/道の監査改善求める | 10.11.24 |
24日の保健福祉委員会で真下紀子議員は、室蘭市の社会福祉法人が室蘭市の港湾会計に対して、貸付けを繰り返していた問題をとりあげました。
国の通知に違反する実態ではないかと指摘し、道による監査のあり方についても改善を求めました。
社会福祉事業の実施を目的とする社会福祉法人は、公共性が極めて高く営利を目的としない法人です。そのため道等が監査を行っていますが、道が実施した一般監査では把握されませんでした。
監査にあたった胆振総合振興局は外部からの情報提供を受け、15日に随時指導監査を実施しました。同法人は室蘭市から借り入れの申し入れを受け、04年度から09年度までの6年間に毎年度2億〜7億円もの貸付を行っていたことが明らかになりました。
厚生省老人保健局通知では「指定介護老人福祉施設の指定を受けた施設は、当該施設に帰属する収入を収益事業や当該社会福祉法人以外へ貸し付けを含む流出を行ってはならない」とされています。真下議員は「実態は室蘭市への貸し付けではないか」と指摘。
白川賢一道保健福祉部次長は、同法人からは資金運用だったと説明を受けているが、通知で禁止されている貸付けに該当するかどうかを厚生労働省に照会し、その結果をふまえて対応する、と答えました。
真下議員は道の監査のあり方について、通帳・納付書等の確認により、もっと早い時期に実態を把握することは可能であったと指摘し、改善を求めました。高橋幸雄道保健福祉部長は今回の事例をふまえ、今後の監査で適切な対応を周知徹底すると答えました。
(10年12月05日付「ほっかい新報」より)
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