森林・林業活性化推進議連など/森づくりでシンポ | 10.08.10 |
北海道の森林・林業活性化推進議員連盟などがこのほど、札幌市で開催した「未来につなぐ森づくりの集い」には1000人を超える関係者や市民が集いました。
来賓として高橋はるみ知事と林正博全国森林組合連合会会長があいさつ。東京農大教授の黒瀧秀久氏が記念講演しました。
黒瀧秀久氏、NPO法人・森林再生ネットワーク北海道理事の山本牧氏、NPO法人・共存の森ネットワーク理事の浜田久美子氏が鼎談(ていだん)。浜田氏は「森の所有者が森づくりのことを知らない。木を切ることは悪いというイメージもある。国土造成に貢献し、住宅まで提供する森林について市民にもっと情報公開を」と具体的な経験をもとに発言。「林業のかっこよさをアピールしてほしい」と訴えました。
黒瀧教授からは北海道は1人あたりの森林面積が本州の5倍。土砂流出・土砂崩壊防止や水害防止、保安林機能や野生鳥獣保護、大気保全機能などを換算すると、道内では11.1兆円の経済効果に匹敵する。森林保全と林業の再生が北海道経済に大きく貢献する」と提言がありました。また、木材は農業と違って、国境措置がないフリートレード(自由貿易)であり、世界で最低価格の木材と競争しなければならないなど、採算が取れない課題を指摘しました。
旭川市内に所有する山林で林業体験や森づくり実学に取り組んでいる山本氏は「林道網の整備が必要」と提案しました。
森林・林業活性化推進議員連盟(道議全員が加盟)監査として、壇上で紹介された日本共産党の真下紀子道議は「市民に情報を提供する意識転換が必要なことをいっそう実感しました。温室効果ガスの吸収源としてだけでなく、森林の魅力や循環可能な林業経営と人間の暮らしを見つめなおす機会になりました」と話します。
(10年08月19日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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