地域の足奪うな/住民の会JRと道庁に要望 | 10.07.28 |
JR函館本線の存続を求める住民の会(野呂栄会長)は28日、JR北海道本社(札幌市)を訪ね、函館本線の存続を求めて要望書を手渡しました。
JR北海道は、新幹線を札幌まで走らせ、函館・小樽間の在来線をJRから切り離すと表明しています。
国は「JRに過重な負担となる場合は、沿線自治体の同意を得たうえで、並行在来線を経営分離できる」との考えを示しています。
沿線の住民には「経営分離されたら、路線の維持は困難。地域の足が奪われる」と不安が広がっています。
住民の会は、小樽市、余市町、仁木町などの自治体関係者や住民が「函館本線存続」の一点で結集し、5月29日に発足したもので、要請には地方議員や元議員、住民ら15人が参加しました。
要請の中で住民の会代表が「JRの『過重な負担』はどのくらいか」と質問。JR側は「試算はしていない」と答え、参加者から「話にならない」と憤りの声が上がりました。
JR北海道への要請の後、住民の会の代表らは北海道庁を訪ね、「JRが路線の経営を継続するよう必要な措置を取り、地域経済への影響など情報を開示すること」を申し入れました。
ニセコ町の片岡文昭さんは「ニセコ高校には、黒松内町や赤井川村の生徒が大勢いる。冬はJRで通うしかない。存続は地域にとって死活問題だ」と訴えました。
同席した日本共産党の花岡ユリ子道議は「JR北海道は国の独立行政法人が株式100%を有し、経営安定基金による支援を受けている会社です。道は情報を開示させ、議論を進めるべきです」と語りました。
(10年07月30日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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