矢臼別の米軍実弾訓練/「火災」で開き直り | 10.07.26 |
安保破棄北海道実行委員会と米海兵隊矢臼別演習場移転訓練反対釧根連絡会は26日、北海道防衛局(札幌市)に対し、「在沖縄米海兵隊による矢臼別演習場での沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練に関する質問と要請」を行いました。
「質問と要請」は、5月から6月にかけて米海兵隊が矢臼別演習場で「104号線越え実弾射撃訓練」を強行した際に、7回(防衛局発表は5回)もの火災を起こしたことや、回を重ねるごとに増える演習規模などについて、防衛局側の見解を求めるものです。
防衛局側の回答で、火災を起こした米軍に対して、消火活動にかかった費用を請求していないどころか、再発防止へ具体的な保障すら求めていないことが明らかになりました。
質問が集中したのは、沖縄の演習では火災が起こらずに、移転訓練が行われた大分・日出生台と矢臼別で火災が生じた問題でした。
「(論理的に考えれば)明らかに原因があるはず。10日間で5回も起こっている。隊長が同じだからか」と追及され、防衛局側は「日出生台でも2日に1回、火災を起こしている」と答える始末。
演習規模の拡大については、当初の約束である「訓練部隊300人強、車両60台」をめぐって、双方で解釈が異なっていることも明らかになりました。
「(演習場のある)別海町の当時の町長らが議会でそう説明している。苦渋の選択で訓練を受け入れた前提は何だったんだ」と思わず声がもれました。
釧根連絡会から、「防衛局は、いつも文書で回答しないからこうなる」と指摘があり、改めて「きちんと文書で回答するよう」強く求めました。
矢臼別演習場の周囲は道内有数の酪農地帯です。口蹄疫(こうていえき)対策で、「海兵隊は防疫しているのか」という質問には、「(そのあと行われた)四国の自衛隊の訓練では防疫対策がなされた」と回答がありましたが、「米海兵隊に対しては、北海道など自治体側が要請しない限り、していない」とあっけらかんと答え、「自衛隊がやっているのに、なぜ米軍はやらないのか」という問いにはまともに答えられませんでした。
同様の問題で、北海道知事に対しても要請、「移転訓練を拒否するよう」求めました。
(10年07月29日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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