道幹部職員天下り歯止めへ/花岡道議に抱負聞く | 10.04.01 |
先の第1回北海道議会定例会の予算特別委員会で、幹部道職員の天下り問題を追及した日本共産党の花岡ユリ子道議に、その反響や今後の抱負などを聞きました。 (北海道・森英士)
――地元紙が、議会での追及を「天下り3代以上12団体」とトップで報じました。その後の反響はいかがですか。
※無報酬 | |
連続(代) | 団体名 |
---|---|
10 | 北海道青少年福祉協会(※) |
8 | 北海道農業開発公社 |
6 |
北海道社会福祉事業団 北海道開拓の村(※) |
5 | 北海道体育文化協会 |
4 | 北海道建設技術センター |
3 |
北海道青少年育成協会(※) 北海道障害者スポーツ振興協会(※) 北海道子どもの国協会(※) 北海道中小企業総合支援センター 北海道土地開発公社 北海道住宅管理公社 |
花岡 マスコミから大きく取り上げられ、私自身驚きました。ある元幹部道職員は「やりましたね。こんなことがまだ続いていると思うと腹が立ちます」と話しています。
――どんな思いからこの問題をただしたのでしょうか。
花岡 道内の雇用状況は全国と比べても大変厳しい。昨年の完全失業率の平均は5・5%。1月現在の有効求人倍率は、わずか0・36倍で、新卒高校生の就職率も60%にとどまっています。一般の道職員の再就職も厳しい状況です。そのなかで、幹部道職員だけ悠々と天下りなんておかしいでしょう。
――今回明らかになったことは。
花岡 道の出資比率が25%以上で、給与や年齢に上限を設けている道「再就職要綱」が適用される65団体のうち、道幹部職員のOBが「3代連続以上」でトップに就任している団体が12団体(5団体は無報酬)、そのうち5団体は、「5代連続以上」で「指定席」になっていることが、日本共産党道議団の調査で初めて明らかになりました。
「北海道青少年福祉協会」は40年間、10代にわたる「グリーン席」で、2005年まで報酬も支払われていました。自民党席からも「そんなのありか」と声が上がりました。「北海道農業開発公社」や「北海道社会福祉事業団」もそれぞれ8代、6代と連続してトップに就いています。
道の答弁で、道「再就職要綱」の年齢制限を超えて在職している元幹部道職員がいることもわかりました。
さらに、道が所管し、常勤役員が複数いる公益法人のうち、「北海道交通安全協会」など10団体の常勤役員は、すべて道職員のOBで、12回体は5割以上を占めています。
――道の姿勢はいかがですか。今後の抱負も聞かせてください。
花岡 道は、私が道職員の天下りを見直すべきだとただしたのに対して、「道職員として長年培われてきた知識や経験などを個別に考慮」して採用されているから、「結果として、同一の団体に連続して道のOBが再就職するケースもある」と答弁しました。とうてい納得できません。一方で、「退職管理のあり方について鋭意、検討をすすめる」とも述べています。
私たち日本共産党と道議団の存在が、天下りに歯止めをかける役割を果たしてきたと思います。幹部道職員が長期に道の関与団体に居座るという異常な実態が明らかになった以上、引き続き追及してただしていきたいと思います。
(10年04月01日付「しんぶん赤旗」北海道・東北のページより)
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