不安定雇用拡大企業に道補助金/花岡道議質問で判明 | 10.01.05 |
契約社員を大量解雇し登録型派遣社員に切り替えるなど不安定雇用を拡大しているNTTグループの、NTT北海道テレマート(札幌市中央区)に対し、道の企業立地促進条例(現・産業振興条例)により2008年度までの3年間に非正規雇用であるにもかかわらず総額約1億2千万円の補助金が交付されていたことが5日、日本共産党の花岡ユリ子道議の道議会経済常任委員会での質問と、資料要求で明らかになりました。
同条例では、工場など新設し雇用を増加した企業に対し、投資額と雇用増などに基づき補助金を交付するとしています。対象となる雇用増は「雇用期間の定めのない」、雇用保険など各種保険に加入などの要件を満たす場合に限られます。
テレマート社は「コールセンター事業」で雇用を285人増やしたとして、補助金約1億1700万円が交付されました。しかし、同社は12月15日、日本共産党の大門みきし参院議員らの調査に対し、契約社員3500人のうち500人を他社に派遣していることなど明らかにしました。
花岡道議は経済常任委員会で、契約社員という名称で登録型派遣となっている不安定雇用に道の補助金が充当された恐れがあるとして「派遣労働ではないという根拠を示せ」と要求。尾山一夫産業立地推進局次長は「コールセンター業務において、委託元の企業が業務上の必要性から職員を委託先のコールセンターで従事させても、派遣労働とならない」と答えました。
調査に基づかない答弁に対し、花岡道議はテレマート社の社員の勤務先、社員への指揮命令系統など、派遣労働ではない根拠を明示するよう重ねて要求しました。
また、対象となる雇用増を「雇用期間の定めのない者」と規定しているにもかかわらず、03年2月13日付経済部長通知で、有期雇用の場合でも更新回数を制限しなければ正規雇用と同様の扱いをしていることが、党道議団の資料要求で明らかになりました。
花岡道議は、「道民の税金が非正規雇用であっても補助金として使われていることは重大です」と指摘しています。
(10年01月06日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)
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