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道議会での取り組み
2010年第4回定例会予算特別委員会

【花岡ユリ子道議、全国最低の女性職員登用、耐震化等防災対策、エネルギー政策などただす】 10.12.06

2010年12月6日 予算特別委員会第1分科会質疑概要

質問者 花岡ユリ子 議員

総務部所管の問題

全国最低ランクの女性職員の登用。実効ある対策もとめる

○花岡ユリ子委員

今見たら、きょうの答弁者の皆さんの中には、女性の方が1人もいらっしやらないのじやないかなというふうにちょっと思いました。

初めに、女性職員の登用について伺います。

男女共同参画社会基本法の制定から11年、第1次男女共同参画基本計画の策定から10年たちました。各分野で女性が活躍していますが、政府が、必ずしも十分に進まなかったと反省しているとおり、現実は、まだまだおくれていると思います。

政府は、2020年までに、あらゆる分野で、指導的地位に占める女性の割合を少なくとも30%にするという目標を掲げており、女性職員を育成し管理職員をふやしていくことは、道としても重要課題の一つだと思いますが、基本的な認識をまず最初に伺いたいと思います。

○永井正博人事局長

女性職員の登用についてでございますが、男女平等参画社会の実現に向けまして、道行政を進めるに当たっては、男女ともに、あらゆる分野における政策や方針の決定の場に参画をし、それぞれの個性と能力を発揮することが、大変重要なことであると認識しているところでございまして、女性職員の能力の活用と役職者への登用に努めているところでございます。

○花岡ユリ子委員

日本共産党は20年以上も前から、そして、私自身も、道議会議員として6年前から、この問題について、繰り返し、道としての積極的な対応を求めてきました。高橋知事になって8年目ですが、改めて、女性職員の登用について、数点伺いたいというふうに思います。

内開府が、女性職員の管理職への登用状況を発表していますが、直近の道の女性職員の登用状況についてお答えいただきたいと思います。

○佐藤敏人事課長

女性職員の登用状況についてでございますが、内閣府では、毎年度、知事部局以外の他の任命権者を含めた、本庁課長級以上の職に占める女性職員の割合などにつきまして、調査をいたしているところでございますが、直近の平成21年4月の数値につきましては、総数では、北海道は1.8%で、都道府県の中では47位となってございまして、医療職などを除く一般行政職につきましては、北海道は2.1%で、41位となっているところでございます。

○花岡ユリ子委員

今の答弁をお聞きしましても、いかに女性登用がおくれているか、そういうのが現実ではないかと改めて思いました。

道は、全国最下位が6年も続いていることをどう受けとめているのか、答弁をいただきたいと思います。

○佐藤人事課長

女性職員の登用に係る認識についてでございますが、女性職員の登用につきましては、これまでも、能力や適性を考慮し役付職員への積極的な登用に努めてきているところでございますが、道における本庁課長級以上の職に占める女性職員の割合は、他県に比べまして低い状況となっておりまして、今後とも、女性職員の積極的な登用を図っていく必要があると考えているところでございます。

○花岡ユリ子委員

順位ももちろんですが、最大の問題は、他府県に比べて、女性登用の伸び率が断然に低いということなのです。

5年前と比べて、北海道、青森、東京、鳥取は、それぞれ何%上昇させたのか、お答え願いたいと思います。

○佐藤人事課長

女性職員の登用率についてでございますが、内閣府の調査結果に基づきまして、本庁課長級以上の職員に占める女性職員の割合について、平成16年4月時点と平成21年4月時点で比較をいたしますと、北海道は1.1%から1.8%に、プラスO.7ポイント、青森県は3.1%から5.3%に、プラス2.2ポイント、東京都は12.0%から12.9%に、プラス0.9ポイント、鳥取県は6.5%から10.6%に、プラス4.1ポイント、それぞれ上昇しているところでございます。

○花岡ユリ子委員

今の答弁を聞きましても、数字的に見ましても、北海道がいかにおくれているか、しかも、女性の知事のところでこういう現実があることが改めて浮き彫りになったのではないかと思います。

課長級以上の職への登用についてですけれども、道は、主査級や主幹級の女性職員がふえているので、今後は大丈夫だとの意味の答弁を繰り返してきました。しかし、課長級以上への登用につながっていません。

知事は、適材適所、男女の別なく適任者を配置すると、口癖のように言ってきましたけれども、結果として、女性幹部の登用につながらなかったことをどう受けとめているのか、伺いたいと思います。

○永井人事局長

課長級以上の職への登用についてでございますが、職員の登用に当たりましては、適材適所を原則としているところでございますが、女性職員につきましても、職員の能力や適性を考慮し、役付職員への積極的な登用に努めておりまして、主幹級や主査級への登用は年々増加するなど、幹部職員候補者のすそ野は着実に広がっているものと考えているところでございます。

知事部局の課長級以上の女性職員数は、10年前の平成12年4月は11名でありましたのに対しまして、本年4月では18名となってございまして、徐々に増加しているところではございますが、今後とも、女性職員の幹部職員への登用を着実に進めていく必要があると考えております。

○花岡ユリ子委員

道は、私どもが提言してきました、数値目標を立てること、先進県に学ぶことについて、これまで全く聞く耳を持ちませんでした。

今後は、これまでの対策を真剣に反省し、少なくとも、全国平均の5.7%の早期達成を目指すべきと考えますが、その決意を伺いたいと思います。

○立川宏総務部長

女性職員の登用についてでございますが、職員の登用に当たりましては、職務遂行上の必要な知識、勤務実績、さらに管理監督能力、指導力、そういったことについて総合的に判断し、適任者を配置しているものでございまして、女性管理職に関する数値目標を設定することには、課題もあるものと考えてございますが、他府県の取り組みも参考にしながら、女性職員の人材育成に努め、登用のさらなる拡大を図ってまいりたいと考えております。

○花岡ユリ子委員

部長はそのように答弁されますけれども、全国に比べても大変おくれている現実というのが明らかになったわけですから、今後は、女性職員の登用を進めるために、どのような実効性のある対策を進めるつもりなのか、私たちの提言に対する受けとめも含めて、部長の決意を伺いたいと思います。

○立川総務部長

今後の取り組みについてでございますが、女性職員の幹部職員への登用につきましては、政策や方針決定過程への参画のみならず、男女とも働きやすい職場づくりなどの面からも、大変重要であると認識しております。

このため、女性職員につきましては、担任業務の見直し、広域的な異動など、幅広い職務経験を積ませることに配意するとともに、昨年度からは、女性職員のキャリア形成を目的とした研修を新たに実施するなど、将来の幹部職員の養成にも努めているところでございます。

今後、男女の偏りがない人事配置となるよう、これまでの未配置分への配置を拡大するなどの取り組みをさらに進めまして、女性職員の幹部職員への登用に積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますしまた、こうした方針を各部に対して改めて指示していく考えでございます。

○花岡ユリ子委員

部長の答弁もいただきましたけれども、改めて再質問します。

女性職員の幹部登用について、部長が、未配置分野への配置を拡大すると明言し、各部に改めて指示すると答弁したことは、一歩前進だというふうに受けとめます。

そこで、女性役職員の未配置分野とはどの分野なのか、また、それにより、今後、女性職員の登用が道全体で位置づけられて、登用の拡大につながるのか、再度、部長の答弁を伺いたいと思います。

○立川総務部長

未配置分野などについてでございますが、本庁で見ますと、例えば、公共事業を所管する一部の課、あるいは、道庁内外との調整や企画・政策立案部門を所管する一部の課などには、現在、未配置となっているところでございます。

女性職員の能力の活用と役職者への登用は、人事異動方針において、具体的な方針として位置づけております。

今後、こうした未配置分野への配置拡大を図ることによりまして、道政のさまざまな分野に、女性職員の視点や発想を発揮する機会を広げるとともに、能力向上の機会を広げ、女性幹部職員の登用につなげてまいる考えでございます。

○花岡ユリ子委員

この問題は、知事に直接お伺いしたいと思いますので、知事総括質疑へ上げていただきたいと思います。

公共施設等の耐震化、災害時要援護者支援、ライフライン耐震化などの災害対策ただす

○花岡ユリ子委員

次に、耐震化などの災害対策について伺います。

2日早朝、札幌圏直下で起きたマグニチュード4.5の地震について、活断層によるものだと考えられますが、現時点での分析、大都市・札幌市における直下型地震への対応、また、道内の活断層の調査検討について御答弁をいただきたいと思います。

○秦賢一危機対策課長

道内の活断層などについてでございますが、12月2日に発生をいたしました地震についてですが、札幌管区気象台によりますと、活断層との関連性につきましては、現時点では不明であり、現在、震源の詳細な位置やメカニズムについて解折中であると確認しているところでございます。

札幌におきます直下型地震への対応についてでありますが、札幌市防災会議では、平成20年9月に、直下型地震等を想定いたしました被害想定につきまして公表しておりまして、市直下を震源とする地震が発生した場合の被害想定を踏まえ、市の地域防災計画に反映するとともに、市内の震度や建物全壊率などを掲載いたしました地震防災マップを作成し、住民に周知しているところでございます。

次に、道内の活断層の調査等についてでございますが、道におきましては、道内の主要な活断層の18のうち、甚大な被害につながると想定される九つの活断層につきまして、国と連携しながら、分布、活動履歴などを調査してきたところでございまして、国の地震調査研究推進本部では、これらの調査結果をもとに検討を行い、活断層の長期評価を取りまとめたところでございます。

以上でございます。

○花岡ユリ子委員

次に、北海道地域防災計画の地震防災計画編に沿って質問したいと思います。

道内の社会福祉施設、公立学校、私立の学校、幼稚園、その他公共施設での避難所指定の状況、そのうち、耐震改修が行われていない建物の数や率について示していただきたいと思います。

○秦危機対策課長

避難所の耐震化についてでございますが、避難所の耐震化の状況についての調査は、隔年で実施をしてございまして、直近の平成20年10月の調査では、道内におきまして、避難所に指定されている公共施設は6458件、そのうち、耐震改修が行われていない施設は3438件、全体の53.2%となっているところでございます。

○花岡ユリ子委員

耐震化が進んでいないのが約53%というのは、大変大きな数宇だろうと思います。

耐震構造で、倒壊、損壊のおそれがないことを要件としているにもかかわらず、答弁では、避難所の過半数が耐震化されていないという道内の実態です。道として、耐震化を具体的にどのように進めていくのか、答弁をいただきたいと思います。

○中村秀春危機対策局長

耐震化の取り組みについてでございますが、北海道地域防災計画では、道及び市町村が、公共施設の耐震性を向上させるため、耐震診断を連やかに行い、施設の耐震性の向上を図ることとしているところでございます。

道といたしましては、平成18年に、北海道耐震改修促進計画を策定いたしまして、耐震化の実施率を引き上げることを目標に、地震防災マップの作成や公表など、さまざまな取り組みを進めているところでございます。

今後、なお一層の改善が図られますよう、道といたしましては、道有施設の耐震化率の向上に努めるとともに、市町村などに対して、耐震化の推進を初めとした震災対策の徹底について周知を行う考えでございます。

○花岡ユリ子委員

防災計画では、市町村の要援護者の確認と発見について定めていますが、体の不自由な方や施設入所者などの名簿の整備など、避難支援プランを持っている自治体数を示していただきたいということと、あわせて、要援護者の避難支援プランの策定促進のための方策についても示していただきたいと思いますが、いかがですか。

○佐藤雅彰危機管理監

要援護者の避難支援プランについてでございますが、ことしの3月末現在、市町村における全体計画の整備につきましては、全道の179市町村のうち、68市町村、災害時要援護者名簿は140市町村、個別計画は114市町村において整備が行われているところでございます。

このように、避難支援プランの策定がおくれている市町村もありますことから、道といたしましては、これまでも、全道の各地域で説明会や意見交換会を開催するとともに、全道副市長会での取り組みの要請、作成マニュアルの提供や先進事例の紹介などを行ってきたところでございます。

道といたしましては、引き続き、取り組みが進んでいない市町村に対しまして、避難支援プランを早期に策定するよう、個別に指導するなどの働きかけをしてまいる考えでございます。

○花岡ユリ子委員

災害発生時には、消防職員のほか、消防団が大きな力を発揮すると考えます。防災計画では、消防団をどのように位置づけているのか。

また、道内の消防団と団員の数の10年前との比較――多分、大幅に減ってきているのではないかと思いますが、及び、入団促進のための対策をお答え願いたいと思います。

○小町信哉消防担当課長

消防団についての御質問でございますが、災害、特に、地震に起因して発生いたします多発災害や大規模災害の拡大を防止するため、出火の未然防止や初期消火など、火災予防のための指導の徹底や、消防力を整備することが重要でありますことから、地域防災計画におきましては、消防団を、市町村の防災力の中核として位置づけているところでございます。

次に、道内の消防団数と団員数の推移についてでございますが、平成22年4月1日現在で、10年前の平成12年と比べますと、消防団の数は、平成12年では229団ありましたが、平成22年では208団となり、21団減少しているところでございます。

また、消防団員数につきましては、平成12年では2万8387人でありましたが、平成22年では2万6243人と、2144人が減少しており、地域の防災力の低下が危惧されているところでございます。

最後に、消防団員の育成、入団促進の対策についてでございますが、各地域の消防本部及び消防団が、少年婦人防火クラブや自主防災組織と連携をいたしまして、火災予防運動や防火思想の普及啓発活動を通じて、入団促進に取り組んでいるところでございます。

また、道として、財団法人北海道消防協会と連携をいたしまして、消防団活動を紹介するパネル展示や、それにあわせ、女性消防団員の応急手当て講習会を開催するなど、消防団のPRに努めているところでございます。

○花岡ユリ子委員

災害発生時のライフラインの確保は重要な課題だというふうに思いますが、水道と下水道について、耐震化率がどうなっているのか、示してください。

また、災害時の水の確保、下水道における仮設トイレの確保対策など、お答えいただきたいと思います。

○秦危機対策課長

ライフラインの耐震化についてでございますが、道内の上水道や用水供給事業におきます平成20年度の耐震化率は、導水管、配水本管などの基幹管路は25.7%、浄水施設は11%、配水池が31.6%となっており、これら3指標の合計は、全国平均の68.0に対し、68.3となっており、道内においては、平成19年度の52.4と比べ、約16ポイント上昇しているところでございます。

また、下水道における耐震化率につきましては、防災拠点と処理場を接続する管渠などの重要な管渠の耐震化率は、平成19年度末で13.6%となっているところでございます。

次に、災害時の水の確保対策についてでありますが、災害時における地域住民の生活用水などを確保するため、市町村においては、給水車などの給水資機材や、近隣水道施設などからの生活用水の確保などにより、迅速かつ円滑な応急給水を実施することとしており、道においては、自衛隊など関係機関の応援についての調整を図るとともに、災害時の相互応援に関する覚書に基づきまして、日本水道協会北海道支部に、必要な人員や物資の支援要請を行うこととしているところでございます。

また、災害時に、下水道のマンホールに直接接続する仮設トイレは、今年度から創設された社会資本整備総合交付金の交付対象となったところであり、来年度、道内の1市において導入を予定しているところでございます。

道といたしましては、今後も、市町村に対しまして、仮設トイレが交付対象となったことなどについて、情報提供を行う予定であるところでございます。

○花岡ユリ子委員

次に、漁港について伺いますが、1993年の南西沖地震の際、奥尻町では、30.6メートルの津波と、死者が172人という大災害でした。後志の島牧村でも、8メートルを超える津波でした。

後志管内の38漁港の津波・高潮対策、岸壁の耐震化の現伏についてお答えいただきたいと思いますしあわせて、漁港からの避難路の指定状況も示していただきたいと思います。

○秦危機対策課長

漁港の耐震化などについてでございますが、後志管内の漁港海岸の護岸の高さは、過去の台風などによる最大の打ち上げ高さ以上となっておりますが、北海道南西沖地震で被害のありました、島牧村の七つの漁港については、津波の高さが5.1メートルから8.1メートルであったため、必要な津波・高潮対策を進め、5.6メートルから8.5メートルとしたところでございます。

また、岸壁などの耐震化につきましては、北海道南西沖地震による岸壁などへの被害がなかったことから、国の耐震基準に基づき、震度5弱に対応できる設計震度となっているところでございます。

後志管内の沿岸部の市町村におきます避難路の指定は156路線となっており、このうち、漁港と接続している避難路は9路線となっているところでございます。

○花岡ユリ子委員

防災計画の中で、人と物の移動の重要な基地である港湾の耐震化、津波対策をどのように位置づけているのでしょうか。

また、道内の特定重要港湾、重要港湾、地方港湾に関してですが、耐震強化岸壁の整備状況について伺いたいと思います。

○秦危機対策課長

港湾の耐震化についてでございますが、地域防災計画におきまして、道、市町村及び防災関係機関は、主要な鉄道、道路、港湾などの基幹的な交通施設などの整備に当たりまして、耐震性の強化を考慮した耐震設計や、多重性、代替性に配慮したネットワークの充実に努めることとされているところでございます。

また、津波対策といたしましては、港湾管理者は、高波、高潮及び津波による災害の予防施設としての効果を有する防波堤、防潮堤など、外郭施設の整備事業を実施することとしているところでございます。

次に、道内の港湾の耐震強化岸壁の整備状況についてでありますが、道内の35港湾のうち、特定重要港湾の2港では、室蘭港が整備済みでありまして、苫小牧港は現在整備中でございます。

重要港湾の10港では、留萌港、稚内港、十勝港、根室港の4港が整備済みでございまして、釧路港、石狩湾新港の2港が現在整備中でございます。

地方港湾の23港では、奥尻港、天売港、焼尻港の3港が整備済みでございまして、羽幌港、香深港、沓形港の3港が現在整備中でございます。

以上でございます。

○花岡ユリ子委員

防災計画の中で、岸壁なども含めて強化が必要だろうというふうに思いますので、この問題は、知事に直接お伺いしたいと思います。お計らいをお願いしたいと思います。

住宅等の防火対策に関し、火災警報器の設置促進策ただし、義務化拡大、設置費用支援求める

○花岡ユリ子委員

次に、住宅などの防火対策について伺います。

平成21年の道内の火災の伏況を見ますと、全火災の死者数の67人のうち、住宅火災による死者数は67.2%の45人であり、うち、65歳以上の高齢者が26人と、住宅火災の死者数の半数以上を占め、死因は、逃げおくれが第1位となっております。

住宅用火災警報器の設置義務化の外国での有効性から、日本でも、住宅用火災警報器の設置が義務づけられました。

その点で伺いますけれども、最初に、直近の調査による、住宅用火災警報器の全国及び北海道の設置普及状況をお聞かせいただきたいと思いますし、また、道内の市町村での設置普及率の高い数値と低い数値を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○小町消防担当課長

道内の、住宅用火災警報器の設置普及状況についてでございますが、総務省消防庁の要請を受け、道が実施いたしました、平成22年6月時点の住宅用火災警報器の普及状況の推計調査によりますと、全国の普及率は58.4%でありまして、北海道は62.5%と、4.1ポイント高い数字となっているところでございます。

また、道内において、消防本部別に見ますと、普及率の最も高いのは84.5%で、一方、最も低いのは24.4%となっているところでございます。

○花岡ユリ子委員

道内の市町村の条例では、設置義務期限が平成23年6月のところもありますが、あと半年余りに迫っています。

北海道では、高齢の御夫婦だけの世帯や高齢者単身世帯がふえている中で、命と財産を守るためにも、早急に設置普及を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

○中村危機対策局長

住宅用火災警報器の普及についてでございますが、総務省消防庁が取りまとめた、全国の火災に関する統計では、住宅火災における、死者の発生した経過別を見ますと、約6割が、火災の発生に気づかず、逃げおくれとなっておりまして、また、住宅用火災警報器の設置状況と死者数の関係を見ますと、設置されていなかった場合の火災の死者数は、設置されていた場合の約3倍となっているところでございます。

こうしたことからも、住宅火災での犠牲者を減らすためには、早期に火災に気づき、火災現場から避難できるようにすることが何よりも重要でありまして、住宅用火災警報器の設置により、死者を大幅に減少させることができるものと考えているところでございます。

このようなことから、市町村はもとより、道におきましても、市町村が定める住宅用火災警報器の設置義務のいかんを問わず、火災からとうとい命を守るため、その設置普及に努めていく必要があるものと考えているところでございます。

○花岡ユリ子委員

住宅用火災警報器の設置普及状況は、先ほど答弁いただきましたが、私の地元である小樽市は43.3%と低くて、なかなか設置普及が進まないのが、道内の市町村の実態だと思います。設置普及を進めていくためには、公的な財政支援も必要と考えますが、いかがでしょうか。

○小町消防担当課長

住宅用火災警報器の設置に係る財政支援についてでございますが、市町村の多くは、個人の住宅における防災対策は自助努力を原則としているところでありますが、その中でも、設置が困難な高齢者世帯や低所得世帯に対しまして財政支援を行っている市町村もあり、平成21年度では、給付を行っているのは13市町村、また、購入費等の一部助成を行っているのは28市町村ございまして、これらの事業は、いずれも、国の特別交付税措置の対象となっているところでございます。

また、道におきましては、市町村が、在宅の重度身体障がい者や重度障がい児に対しまして、日常生活用具の給付事業といたしまして、住宅用火災警報器を給付した場合は、その一部を負担することとしているところでございます。

さらに、国では、平成21年度におきまして、自力避難が困難な方が寝泊まりするなど、火災危険性の高い社会福祉施設や簡易宿泊所等に、住宅用火災警報器を消防本部を通じ配備しているところでございます。

○花岡ユリ子委員

今回の法律の改正は、寝室や、寝室が2階にある場合の階段などに設置義務が課せられています。

一方、火元となり得る台所やストープを設置している居室については、各地域の実情に応じて、条例で定めることができるとされていますが、義務化されなかった理由を示していただきたいと思います。

○小町消防担当課長

設置義務箇所についてでございますが、住宅火災による死者の発生状況を見ますと、死者が発生した火災の時間帯は、22時から翌朝6時までの睡眠時間帯が約5割を占めており、火災の発生に気づかないために、逃げおくれて亡くなった方が多いところでございます。

住宅用火災警報器は、その住宅にいる人にいち早く火災を知らせ、避難させるためのものでありますことから、火災発生時において、熱よりも早く広がる煙をより早く感知する煙感知式の住宅用火災警報器を、寝室、及び、寝室が2階にある場合の階段などに設置することを義務化したと承知しているところでございます。

○花岡ユリ子委員

道内では、台所に住宅用火災警報器を設置することを義務化している市町村もあります。私も、そのとおりだと思うのです。火災の多くは、コンロからの出火だとか、そういうことも大きな原因としてあるわけですから、台所やストーブのある居室を設置対象とすべきだというふうに思うのです。

住宅用火災警報器については、早期に火災に気づくことで、結果的に犠牲者を減らすことを目的として、設置が義務づけられていますが、着実な実施を図っていくために、道として、どのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

○佐藤危機管理監

今後の取り組みについてでございますが、道におきましては、今後とも、ホームページなどを通じまして、道民の皆さんや市町村に対し、住宅用火災警報器の設置により、効果のあった事例を紹介したり、既に義務化されている地域には、火災予防の意識啓発を図りながら、その周知徹底を行い、設置を促すとともに、今後、設置が義務化となる期限が到来する地区におきましては、開催されるシンポジウムや、消防団などの防災組織を活用するなどして、地域に密着した取り組みを行い、市町村が条例で定める設置期限までに、住宅用火災警報器が確実に設置されるよう、働きかけてまいる考えでございます。

○花岡ユリ子委員

火災はいつ起きるか、わからないという状況もありますし、それか、今も答弁がありましたけれども、高齢化が進んでいる中で、逃げおくれということで亡くなられている方も多いと聞いておりますので、1人でも多くの命を救い、そして財産を守るという立場で頑張っていただきたい、こういうふうに思います。

泊原発プルサーマルの安全性ただし、原発位置づける立場と一線画し、新エネルギーの活用へ政策構築求める

○花岡ユリ子委員

それでは最後に、経済産業省が許可した、北電泊原発のプルサーマル計画にかかわって伺います。

昨年、安全性に関する有識者検討会議は、ウラン燃料並みの安全欧は確保できると答申し、知事も事前了解いたしました。

MOX燃料の輸送容器の安全既について、検討会議は、安全性は確保されると結論づけています。輸送容器は、一般試験に加えて、特別試験にも耐えられるとされていますが、この試験は、実際のMOX燃料を装着して行ったのかどうか、最初に伺いたいと思います。

○池田二郎原子力安全対策課長

燃料輸送容器についてでございますが、海外からのMOX燃料輸送には、使用済み燃料において十分な使用実績のある頑丈な輸送容器と同等の専用容器を使用することとなっているところであります。

この輸送容器は、落下、火災、水没などの事態に遭遇しても十分耐えられるよう、危険物船舶運送及び貯蔵規則や、核燃料物質等の工場又は事業所の外における運搬に関する規則に技術基準が定められており、その技術基準に適合しているかは、MOX燃料を装着することなく、モデル試験や解析結果により、国において確認されると聞いているところでございます。

○花岡ユリ子委員

使用済みウラン燃料からプルトニウムとウランを取り出す再処理工場と、MOX燃料を製造する加工工場の稼働に関して、計画と現状について説明を伺いたいと思います。

核燃料サイクルが確立しなければ、原発内での長期保存ということになりかねません。泊原発内での貯蔵能力はどうなっているのか。使用済みMOX燃料の貯蔵について、安全性はどうなっているのか。さらに、地元として、長期貯蔵は認めないことを表明すべきと考えますが、あわせて答弁を伺いたいと思います。

○池田原子力安全対策課長

核燃料サイクルの現状等についてでございますが、使用済み燃料再処理工場は、青森県六ケ所村で、日本原燃株式会社が、平成22年10月の竣工を目指して建設中でありましたが、高レベル放射性廃棄物をガラス固化する工程に課題が残っていることもあり、安全を最優先に慎重に進めることとし、竣工時期を平成24年10月とする工事計画の変更を行っているところであります。

また、MOX燃料加工工場につきましては、本年10月に着工し、平成28年3月の竣工を目指しているところであります。

次に、泊発電所内における使用済み燃料の貯蔵能力についてでありますが、北電では、泊発電所で発生する使用済み燃料を、計画的に六ケ所村の再処理工場に搬出していくことで、30年以上貯蔵することができるとしております。

また、使用済み燃料については、崩壊熱が発生していることから、冷却能力が確保されております、泊発電所の使用済み燃料ピットで適切に保管することになっております。

さらに、道では、事前了解後の昨年3月に、使用済みMOX燃料が泊発電所に長期間貯蔵され続けないよう、使用済みMOX燃料の処理の具体的方策について、可能な限り速やかに検討を進めることを、国に対して強く要望しているところでございます。

道では、そうした地元の意向を尊重し昨年3月に事前了解をしたところであり、事前了解後においても、地元住民はもとより、道民の皆様方の御理解がより一層深まるよう、北電に対して、適切な情報提供や公開を求めるとともに、道では、地元の4町村と共同で設置した、プルサーマル実施に関する安全専門会議において、プルサーマルに係る国の安全審査や手続などについて、専門的な観点から確認し、わかりやすい情報提供に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

○花岡ユリ子委員

この間、エネルギー問題で議論もさせていただきましたが、指摘をいたします。

道は、原発を非化石エネルギーと位置づけ、新エネルギーを後景に追いやる立場と一線を画すべきです。北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例を生かして、原発は過渡的なエネルギーだというスタンスに立つこと、北海道の豊かな資源を活用したエネルギー政策の構築を求めていくべきだということを改めて要求して、私の質問は終わります。


女性公務員の管理職の登用状況
  • (注1)内開府男女共同参画局「地方公共団体における男女共同参画社会の形成又は女性に関する施策の推進状況(平成21年度)」に基づく調査より抜粋
  • (注2)調査時点は原則として平成21年4月1日現在であるが、各地方自治体の事情により異なる場合がある
  • (注3)本表における管理職とは、知事部局、教育庁(教育職員を除く)、警察本部(国家公務員を除く)及び各種行政委員会等を含めた課長相当職以上を示す
都道府県全体本庁支庁・地方事務所(再掲)



管理職の
女性比率(%)
総数(人)うち
女性
(人)
女性
比率
(%)
総数(人)うち
女性
(人)
女性
比率
(%)
総数(人)うち
女性
(人)
女性
比率
(%)
警察
本部
教育
委員会
北海道1,181211.8535132.464681.20.43.1
青森県796425.3448214.7348216.00.010.8
岩手県672243.626262.3410184.40.00.0
宮城県955373.942092.1535285.20.03.8
秋田県338144.122773.111176.30.012.0
山形県626213.424441.6382174.50.01.8
福島県1,052373.5556162.9496214.21.95.0
茨城県786192.4418102.436892.40.05.3
栃木県669324.831672.2353257.10.03.3
群馬県930515.5364113.0566407.10.00.0
埼玉県1,158494.2613223.6545275.00.91.3
千葉県1,211746.1785273.44264711.00.02.9
束京都3,92750512.91,8591769.52,06832915.91.413.5
神奈川県1,177907.6493306.1684608.80.04.5
新潟県979646.5358143.9621508.10.74.8
富山県670375.5329103.0341277.90.04.5
石川県795506.340782.03884210.80.02.2
福井県601325.3258103.9343226.40.07.4
山梨県383112.922362.716053.10.00.0
長野県694233.325662.3438173.90.06.3
岐阜県855617.1349174.9506448.70.010.9
静岡県818455.5419174.1399287.00.00.0
愛知県1,520734.8639223.4881515.82.82.1
三重県750385.1342144.1408245.93.20.0
滋賀県628355.6332195.7296165.40.03.8
京都府533375.8319154.7314227.00.010.3
大阪府803425.2497224.4306206.50.710.2
兵庫県955424.445381.8502346.81.50.0
奈良県404174.2267124.513753.60.05.9
和歌山県495163.227672.521994.10.03.1
鳥取県5305610.6273207.32573614.00.023.7
島根県684405.8331144.2353267.41.26.6
岡山県795506.3397235.8398276.84.34.4
広島県641335.1303113.6338226.50.02.6
山口県1,035363.5514132.5521234.40.05.3
徳島県670375.5431214.9239166.72.821.3
香川県453388.4231114.82222712.20.00.0
愛媛県371164.314164.3230104.30.04.2
高知県345226.4196105.1149128.12.014.3
福岡県964242.5524163.144081.80.03.5
佐賀県483224.624793.6236135.51.18.6
長崎県427102.327041.515763.80.04.9
熊本県637213.3403123.023493.80.03.8
大分県732253.4356102.8376154.00.05.0
宮崎県467143.023883.422962.60.02.9
鹿児島県635213.327262.2363154.10.01.9
沖縄県596406.7360205.6236208.50.90.0
37,9262,1445.718,7517804.219,1751,3647.10.75.6

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[日本共産党道議団編集]

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