【花岡ユリ子道議、休日、病児、夜間等保育の充実求め、介護保険の負担軽減等についてただす】 | 10.12.03 |
公立保育所運営費の一般財源化に伴い、平成16年度以降、何カ所が民営化されたか、最初に伺いたいと思います。
道内の市町村の今後の民営化計画について、道として、どのように把握しているのか、あわせて伺いたいと思います。
私どもの調べで、函館市は、旧市内に残った6公立保育園を5カ所にして、すべて民営化するとしています。小樽市や苫小牧市などでも具体的な計画を持っていますが、こうした民営化の動きについて、どのように認識しているのか、答弁をいただきたいと思います。
保育を取り巻く環境は、大きく変化してきているところでございまして、少子化の進行、保護者の就労機会の拡大や就労形態の多様化への対応などを含めまして、公立保育所の民営化につきましても、それぞれ、市町村の御判断により、実施されているものと承知をしているところでございます。
いずれにいたしましても、道といたしましては、当面の待機児童の解消と、多様なニーズに対応するための保育環境の整備が図られていくことが重要なことと考えているところでございます。
以上でございます。
この実績を1県当たりに平均にいたしますと、休日保育は、平均で1県当たり約15カ所のところ、道は14カ所であり、病児・病後児保育については、全国平均は約20カ所のところ、道は8カ所、夜間保育は、全国平均では約0.7カ所のところ、道は2カ所となっている状況でございます。
以上でございます。
さらに、夜間保育では、北海道、茨城県、埼玉県の3道県の実施にとどまっている状況でございます。
また、各県に問い合わせを行ったところ、こうした実施状況等の差異についての要因は、必ずしも明らかではなく、それぞれの地域の実情などが背景にあるものと考えているところでございます。
以上でございます。
病児・病後児保育も、北海道は8カ所しか実施していませんが、秋田県では25カ所、岩手県では24カ所もあり、これらの県と比べますと、北海道の8カ所は余りにも少な過ぎると思います。
この現状についてどう考えているのか、お答えください。
道といたしましては、今後、保護者の就労形態の多様化、家庭や地域を取り巻く環境の変化などに伴い、休日保育や病児・病後児保育など、さまざまな保育サービスヘのニーズがさらに高まってくるものと考えており、こうした多様な保育サービスの充実に向けて、取り組みを進める必要があるものと考えております。
以上でございます。
今後、夜間保育や休日保育、病児・病後児保育の実施箇所数をふやしていくべきと考えますが、道は、どのようにお考えなのでしょうか。
こうしたことから、本年度からスタートした第2期「北の大地☆子ども未来づくり北海道計画」におきまして、休日保育につきましては、平成20年度の実績の19カ所に対し、平成26年度には55カ所、夜間保育は、平成20年度の実績の6カ所に対し平成26年度には10カ所、病児・病後児保育は、平成20年度の実績の14カ所に対し平成26年度には50カ所の目標を設定したところであり、今後、休日保育などの実施に当たっての課題解決に向け、全道の14圏域ごとに設置している少子化対策圏域協議会を活用し市町村や保育団体などと、先進的な取り組み事例の研究や、具体的方法等について協議するなどして、第2期計画の目標達成に向け、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
今、女性の働き方が多様になっています。子育てと仕事の両立のために、保育は欠かせない制度です。潜在的なニーズにこたえる保育の多様性を広げつつ、保育の真髄である豊かな保育の実践が求められると思います。
それにこたえるためにも、北海道の子どもたちが豊かに育っていくことができる公的保育の充実が求められると思いますが、いかがでしょうか。
このため、道といたしましては、第2期「北の大地☆子ども未来づくり北海道計画」に基づきまして、一時預かり保育や、週2日か3日程度、柔軟に保育を行う特定保育、さらには、通常の時間を超える延長保育など、多様な保育サービスの充実を図るとともに、保育の質の向上に向けた保育士研修や、特別に支援を要する子どもの保育に係る専門研修などの取り組みを進めますとともに、保育所が求められている、多様なニーズに対応した課題別研修を道内14圏域で実施するなど、運営指導の充実にも努めることとしており、次代を担う子どもたちの健やかな成長に向け、良質な保育サービスの確保に努めてまいりたいと考えております。
社会保障審議会介護保険部会は、介護保険制度改正の意見書を提出しました。第5期は、介護保険料が全国平均で5000円を超えると報じられています。
そこで伺いますが、介護保険導入時から、道内の保険料の平均額は、どのように推移しているのでしょうか。
また、平成20年度で、基金がゼロの自治体、1000万円未満の自治体は幾つあるのか、あわせてお答えいただきたいと思います。
また、道内の各自治体における介護給付費準備基金保有額の状況についてでございますが、平成20年度末現在で、保有額がゼロとなっている道内の自治体数は24、保有額が1000万円未満の自治体数は19となっているところでございます。
保険料が計画期間ごとに上がる現行制度への認識も、あわせて伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
このため、限られた財源の中で、高齢者の負担能力を勘案し、所得に応じた負担を求める方向性が出されるとともに、財政安定化基金の取り崩しを行うことができるよう、法的整備を検討するなどの内容が盛り込まれたところでございまして、こうした国の検討の動向を注視したいと考えております。
いずれにいたしましても、道としては、今後とも、介護保険制度が、給付と負担のバランスのとれた持続可能な制度となる必要があるものと考えております。
また、社会福祉法人などによる利用者負担軽減制度など、国の制度での減免に関する道内の市町村数などの実態もお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
また、国庫補助事業である、社会福祉法人等による利用者負担軽減につきましては105市町村、障がい者ヘルパー利用者の軽減措置事業が64市町村、離島等地域の利用者負担軽減措置事業が25市町村、中山間地域等の利用者負担軽減措置事業が6市町村となっているところでございます。
また、そうした自治体の住民は、低所得者であっても軽減を受けられないわけですが、国の軽減制度があっても、活用されていない市町村があることについて、その要因と対策をどのように考えているのか、あわせてお答えいただきたいと思います。
このうち、国庫補助事業を活用していない市町村は53市町村であり、未実施の理由につきましては、費用面や、事務的な負担がふえることに社会福祉法人の理解が得られないことなどが考えられるところでございます。
なお、単独の事業を実施していない市町村は、136市町村となっております。
道といたしましては、これまでも、各振興局を通じて、国庫補助事業を積極的に活用するよう、市町村に対して働きかけてきたところでございますが、今後におきましても、さまざまな機会をとらえて周知に努めてまいりたい、そのように考えてございます。
また、軽度の人が利用する生活援助を介護サービスから切り離すという内容も、部会の意見書に盛り込まれています。保険制度から切り離すということは、自治体独自のサービスで賄えということです。
介護保険の利用抑制及び自治体への負担につながる内容には反対すべきと考えますが、いかがですか。
いずれにいたしましても、道といたしましては、制度の見直しに当たっては、利用者に支障が生じたり、道や市町村に対し安易に負担を求めることがないよう、対応すべきと考えているところでございます。
今般の介護保険部会の意見書におきましては、安定した財源を確保されない以上、公費負担の引き上げは困難とされ、社会保障と財政のあり方全体の中で、今後、議論すべき課題とされたところでございます。
また、財源の問題のほか、公費負担割合がふえれば、その時々の財政事情の影響を受けやすくなるなどのデメリットも考えられる中、道といたしましては、介護保険制度が、引き続き、高齢者が安心して暮らすことができる制度であり続けるよう、今後とも、国の動向を注視し、必要に応じ、国に対して要望してまいりたい、このように考えております。
社会保障にふさわしい公的介護制度の確立が急務で、その財源については、庶民増税ではなくて、やはり、大企業優遇減税や歳出のむだを見直すべきだということを指摘いたしまして、質問を終わりたいと思います。
以上で終わります。
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[日本共産党道議団編集]