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2010年経済常任委員会

【花岡ユリ子道議、難病患者への就労支援についてただす】 10.06.25

2010年6月25日 経済常任委員会質疑要旨

質問者 日本共産党 花岡ユリ子 議員

難病患者への就労支援について

難病患者の位置づけ等について

○花岡ユリ子委員

私の方から難病患者への就労支援について、皆さんは経済部でどうするのかと思われるかもしれませんけれど、今、厚生労働省も含めまして、難病患者さんの就労支援についての検討がされていると聞いております。

この点について質問したいと思います。

とりわけ、先日私たち共産党としましても、少し話が違うかもしれませんけれど、B型肝炎訴訟団の皆さんとお話をする機会がありました。その時に一番天変なのは、医療費の負担、これが大変大きいとおっしやっておりましたし入退院を繰り返すことによって就労につけない、なかなか雇っていただけない、こういう大変さを訴えておりましたが、まさに今回私が質問する、難病患者さんも同じような、苦しみ、働くことがなかなかできない、こういうことが付いて回るのではないかと思っております。そういう点で、今回、厚生労働省が平成21年3月に策定した「障害者雇用対策基本指針」や、平成22年1月に開催されました「全国厚生労働関係部局長会議」においての位置付けなどについて出されていると思いますので、この点についてまず伺いたいと思います。

○就業支援担当課長

難病患者の位置づけなどについてでありますが、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、平成21年3月に策定された現行の「障害者雇用対策基本方針」では、難病などの慢性疾患をかかえる方々の就業にあたり、事業主は、個々の障害の状況を十分に把握し必要に応じて援助・指導を行う者の配置や、勤務条件の配慮などを行うこととされております。

また、平成22年1月、厚生労働省と都道府県が意見交換を行うため開催されました「全国厚生労働関係部局長会議」において、難病患者の支援が議題として取り上げられたところでございます。

この中で、国から、都道府県に対し、患者及びその家族の生活の質の向上を図るため、「難病相談・支援センター事業」を積極的に活用いただきたい旨の発言があり、道といたしましては、保健福祉部が22年度も引き続きこの制度を活用して、財団法人北海道難病連の取り組みに対し補助をしているところでございます。

○花岡委員

今お話がありましたとおり、新しい制度でもあることと、難病という病気そのものに対する、理解が大変まだまだ薄いという状況にあると思います。

しかしそういう中でも、難病患者さんも、きちんと働くことができる方は働きたいという思いがあるのですから、それを今回実現させていく方向だろうと思います。

難病患者を雇い入れた場合の助成について

○花岡委員

難病患者さんを雇い入れた場合、「難治性疾患患者雇用開発助成金」を活用できますが、その概要と道内の実績がどのようになっているのかお答えいただきたいと思います。

○就業支援担当課長

難治性疾患患者雇用開発助成金についてでありますが、この制度は、平成21年4月に難病患者の雇用を促進するため、制度化されたものであり、ハローワークの職業紹介により、常用労働者として雇い入れる事業主に対して、一定期問経過後、賃金の一部に相当する額を助成する制度であります。

助成の対象となる雇い入れの伏況ですが、平成21年度は、6事業所において6名、平成22年度は、5月末現在で、2事業所において3名となっております。

○花岡委員

今の答弁を聞きましても、先程も言いましたように、認知の度合いが大変まだまだ低いと言うことがはっきりしました。

しかし、制度として厚労省も、難病の方であっても自分の健康状況なども含めて、働くことに対して支援をすることを決めたわけですから、この問題について北海道としても、難病患者さん道の就労支援、それについてきちんとした対策を立てる必要があるのではないかということを思っております。

この点については、是非がんばっていただきたいと思います。

法における難病患者の取扱について

○花岡委員

難病患者さんの問題ですけれど、「障害者の雇用の促進等に関する法律」でいう障害者の範囲では、難病患者さんはどのように位置づけられているのか。

また、障害者雇用率制度における難病患者さんの取扱についてどのように考えていらっしやるのか伺います。

○就業支援担当課長

難病患者と法定雇用率との関係でありますが、障害者雇用促進法において、「障害者」は、職業生活を営むことが困難で、かつ、判定方法や支援方法などが確立されている身体障害、知的障害又は精神障害とされております。

難病患者につきましては、職業生活に相当の制限や著しい困難が生じているものの、支援方法などが確立されていないため、事業主の雇用義務の対象となる障害者とは、位置付けられておらず、また、障害吉雇用率の算定対象にもなっていない状況にあります。

難病患者への支援について

○花岡委員

法における難病患者に対する就労支援の位置付けについては、雇用義務の対象となっていないことや、障害者雇用率の算定対象となっていないことなどが明らかになりましたが、難病患者への支援については、こうした雇用面だけの課題だけではなくて、様々な角度から考えていかなければならないと思います。

こうした状況を踏まえ、道としては、難病患者さんに対する支援にしっかりと取り組んで行く必要があると思いますけれど、経済部としてどのような取り組みができるのか伺っていきたいと思います。

○経済部長

難病患者の方々への支援についてでございますけれど、難病患者の方々が、社会生活を営むにあたり、さまざまな困難を抱えており、雇用面でも事業主の理解でございますですとか雇用の場の確保が課題だと考えているところでございます。

このため、私ども道といたしましては、雇用、福祉、教育など関係する行政機関の連携のもとに、障害者や難病患者など職業生活に困難を抱える方々の、雇用・就労支援を行うため、これは保健福祉部が窓口、担当部になってございますが、保健福祉部が「北海道障害者雇用支接合同会議」を設置してございまして、私ども経済部としてもこの会議に参画しているところでございます。

私どもの役割といたしましては、先程も答弁させていただきましたけれども、企業への助成金等の支援のPRなど必要な役割を果たしてまいると考えているところでございます。

○花岡委員

私白身も正直言いまして、この制度が難病の患者さん達への支援策というものを初めて知ったものですから、色々と資料を見させていただきました。

このアンケート調査ですけれど、この調査の中で求めているのは、障害者と同じ助成制度にして欲しいとか、障害者法定雇用率の対象に含めて欲しいとか、こういう声が圧倒的に多いということが解りました。

経済部も含めまして、難病の患者さん方でも、自分の能力を活かして、働きたいという思いを現実のものにするために、障害者雇用助成金だとか、法定雇用率に含めていただきたいとか、そういう声をしっかりと受け止めて、前進のために北海道としてもがんばっていただきたいと思っております。以上で終わります。


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