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道政検証⑩

“いのちづな”国保再生に逆行する道政

道補助金12億円ゼロに

道の国保補助カット「国保税(料)が高くて払うに払えない」「何とかして」「病気なのに病院にかかれない」の悲鳴があがっています。

高い国保料の元凶は、政府が国の負担を大幅に減らしたことにあります。同時に、道が各市町村への補助金を12億円からゼロにしたことです。

国保は市町村が保険者ですが、都道府県も支援助成しての声が高まり、革新都政を皮切りに助成が拡大。北海道でも83年知事選挙で広谷陸男候補が「3つのゼロ」克服をかかげ、ついに85年度から道補助金が新設されました。しかし自公道政は「財政難」を口実に、年々削減を続け、09年度からゼロにされたのです。

34市国保の滞納世帯数等
(平成22年6月1日現在)
保険者名滞納
世帯数
滞納世
帯率(%)
資格証
明書数
短期保
険証数
札幌59,14320.110,50634,693
函館12,86226.14641,985
小樽2,26510.0228438
旭川15,20225.82467,877
室蘭2,13414.027600
釧路6,21920.51154,422
帯広8,75132.0302,565
北見2,91213.45951,187
夕張46518.415101
岩見沢1,78512.3248592
網走98516.354570
留萌52014.728202
苫小牧5,12819.4723,075
稚内1,25920.07412
美唄61912.8112295
芦別2387.21386
江別2,71515.2202841
赤平31212.3865
紋別71616.7854
士別2436.3 80
名寄1262.8 126
三笠24311.4219
根室1,30925.880388
千歳1,71514.416866
滝川75810.7106564
砂川2337.39484
深川59513.715221
富良野42910.522108
登別2,56231.772161
恵庭1,32213.916701
伊達1,02416.256279
北広島1,33815.120773
石狩2,08621.4175658
北斗99112.9112462

道民の力で補助金を復活させる必要があります。

国保値上げ・徴収強化の道~広域化
(全道一本の保険)

いま政府は「国保再編」の名で、「広域化」(道ないし広域連合)を強行させようとしています。

自公道政はこれを受け入れ「広域化支援方針」を年内に決め、それを皮切りに進める考えです。自民・公明・民主はこれを後押ししています。

しかし全道一本になると、市がこれまで出していた繰入れ(全道で169億円)が消えます。その分が国保税の値上げ・負担増となります。

市町村の権限も加入受付と徴収だけになり、減免などの救済もできなくなります。

また、全道一本になると、市町村も道民の声も届かなくなることは、後期高齢者広域連合の例でハッキリしています。道民の声が届かない運営・「広域化」にストップをかけることです。

国保再生にそむく

自公道政は「国保は相互扶助」などと、「社会保障としての保険」(国保法一条)の根本精神を無視する態度です。だから滞納による国保証とりあげ(資格証、短期証)などにも「医療を受ける権利」を重視して厳格に対応しようとしていません。「自己責任」を強調する姿勢をきりかえるべきです。

日本共産党の提案

  • 一、道の国保運営補助金を復活する
  • 一、国保証のとりあげを中止する
  • 一、全道一つの「広域化」はさせない
  • 一、国保法44条の自己負担軽減を活用する

(S)

(10年10月10日付「ほっかい新報」より)

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