ホタテ被害/道が緊急策を検討 | 09.10.02 |
道南の噴火湾(内浦湾)を中心に、養殖ホタテにザラボヤが大量に付着して漁獲量が減少する前例がない被害は、漁業者に大きな不安を与えています。この中で漁業関係者の声や、日本共産党の道への要請などが道を動かし、道は「有害生物漁業被害防止総合対策事業」の適用を国に求めることになりました。
ザラボヤはホヤの一種で大部分が水分で、商品にはなりません。漁業関係者はこれまでもいたと言いますが、これほどの深刻な被害が出たのは今回が初めてです。出荷するためには機器で取り除くことが必要で、その費用は多額に上ります。
日本共産党は4月に紙智子参院議員が国会で取り上げ、補助など対策を要求しました。9月下旬には道議団、八雲町議らが現地調査して漁業関係者から実情を聞いた上で、「道南全体の経済に影響をおよぽす」と渡島支庁や道に対して緊急要望。
かさむ機器導入費用について、トドなどを対象にする国の「有害生物漁業被害防止総合対策事業」を、ザラボヤにも広げるよう求めました。合わせて道が独自の支援策をとるよう訴えました。
9月末に対策本部を設置した道などは、ザラボヤを「有害生物」に指定し対策を講じるよう、国に要請することを明らかにしました。漁業関係者と地域の願いにこたえたものです。
2日の道議会予算特別委で日本共産党の真下紀子議員は、「現地に行って、1トン2000円以上といわれる付着物除去費用への支援は不可欠だと実感しました」と道に積極的な対策を要求。道側は、独自の緊急措置として「地域政策総合補助金」(5割を道が補助)の活用を検討中と明言しました。
道が「有害生物」適用を国に要請することは、いいことですね。私たちの声が道を動かし、国を動かしているというのが実感です。ザラボヤの影響で11月から早出し出荷をしますが、去年よりかなり安くなる見込みで打撃です。漁業経営が安定すれば後継者が育ち地域も発展します。引き続き声を上げていきます。
(09年10月09日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)
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