ホタテ貝に付着物被害/噴火湾漁協を訪ね調査 | 09.09.24 |
道南の噴火湾沿岸の養殖ホタテ貝にフジツボやザラボヤが大量に付着し、漁業者の経営を圧迫しています。この問題で、日本共産党の紙智子参院議員、真下紀子道議ら党調査団は24日、豊浦町のいぶり噴火湾漁業協同組合豊浦支所を訪れ、被害状況を調査しました。
長谷川幹雄支所長ら役員と漁業者、胆振支庁の金山哲産業振興部長が応対しました。
長谷川支所長は、フジツボ、イガイなど付着物がびっしり付いたホタテ貝を示し、「11月、12月に出荷するものを被害が大きくなる前に早出ししています。ザラボヤは洗浄すれば落ちますが、フジツボは1回の洗浄では取れません」と指摘。付着物が例年の2、3倍でごみ処理の負担金(1キロ2500円)が漁業者に重くのしかかっているといいます。
胆振支庁の金山部長は「エチゼンクラゲ同様に陸上での処理費用への補助を何とかしてほしい」と訴えます。
噴火湾のホタテ養殖は23年前から、ロープに貝をテグス糸で取り付け、浮き玉(フロート)で海中に沈める「耳つり」方式で養殖しています。昨年から付着物が大量発生し、重みで糸が切れ、引き上げる際に落下する被害も。漁業者は、沈ませないためのフロート(1個2500円)を600〜1500個、新たに購入するなど経費が増えています。
長谷川支所長は「水揚げが減る一方で、ごみ処理などの経費がかかるのです。国、道は現状をわかってもらって補助をしてほしい」と求めました。
漁を終えたばかりの高森勝仁さん(37)は「付着物が今後も増えることは確かです。今年はフロートを800個増やしました。売り上げが悪くなれば、来年の耳つりのパート代がでてきません。このままだと7、8割の漁業者は廃業します」と訴えました。
紙氏は「各会派が一致してとりあげます。現場の声を受け止め、国に強く要請していきます」と語りました。
永井勢津子党伊達市議、立野広志党洞爺湖町議が同席しました。
(09年09月25日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)
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