整備新幹線/「通院・通学に必要な並行在来線守って」 | 09.09.07 |
整備新幹線の札幌延伸にともない、沿線自治体と住民から「通院・通学や地元経済に必要な並行在来線はどうなるのか」と心配や不安が広がる中、日本共産党北海道委員会、道議団、国会議員団北海道事務所は7日、道に対して並行在来線を維持するための要請をおこないました。
花岡ユリ子道議団長、畠山和也道政策委員長らが、①国に対して江差線の営業継続を申し入れ、その実現に全力をあげること、②国に対して、並行在来線の経営分離という条件の撤廃なしに札幌延伸に同意しないこと、③JR北海道に対して並行在来線の経営継続を申し入れること――などを要請し、道からは石橋秀規・総合政策部新幹線・交通企画局長はじめ新幹線対策室長と同参事、交通企画課長らが対応しました。
花岡氏は「余市町で開いた集会には160人も集まり、北後志町村会長を務める仁木町長から、関係町村了承のもとで在来線維持に向けたあいさつをされた。高校統廃合が計画される中、在来線廃止は通学に大きな打撃を与える」と、道が在来線維持に向けて大きな力を発揮するよう強く要望しました。畠山氏は、関係市町村が公共交通を軸に地域づくりを進めており、道として支えるべきと述べました。
石橋局長は「思いは一緒です」と応じるとともに、「地方負担が重くなるスキーム(枠組み)は理不尽だと感じている。整備新幹線に関係する十県で、この間、貸付料の一部を充てられないかと要請してきており、引き続き強めていく」と述べました。また「新政権になり、どのように対応されるのか注視する」と国の対応を見定める発言に、花岡氏は「ぜひ知事が先頭に立って、働きかけてほしい」と重ねて要請しました。
JRから経営分離されることになる江差線は、新会社の運行でも年間3〜4億円の赤字計上が予測され、解決の見通しが立っていません。全国的にも、第三セクターなどによる新会社は赤字が続くなどの事態が相次ぎ、JR九州では住民の声の広がりに対して、路線は県が買い取り、20年間に限りJRが運行するなどという対策も始まっています。
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