臨床研修制度「見直し案」/地方の病院排除するな/花岡道議 | 09.04.07 |
日本共産党の花岡ユリ子道議は7日、道議会保健福祉委員会で、新人医師に義務付けられている臨床研修制度を取り上げました。道内70の臨床研修指定病院中、12病院が2年続けて研修実績ゼロだったことがわかりました。
臨床研修制度は、「医師としての人格のかん養とプライマリケアの基本的な診療能力の習得」を目的として、新人医師が2年間、研修する制度。厚生労働省は4月中に、制度を変更のための省令、通知の改正をおこなうとしています。
花岡議員は、研修病院の指定基準が、「入院患者数・年間3千人」に引き上げられようとしていることについて質問。病床数が300未満の自治体病院8つのうち、道立江差、紋別をふくむ6病院が病床利用率8割未満で、「年間3千人」基準を超えることが厳しい現状が明らかになりました。
花岡議員は、各病院の募集定員を「過去の研修医受け入れ実績」をふまえ見直すとしている問題を質しました。
2008年度まで2年続けて採用実績ゼロが12病院(うち自治体病院は5)、06〜08年の3年連続ゼロが8病院(同・3)あることが判明。花岡議員は、「国は地方の公的病院を研修指定病院から排除しよう」としているとのべ、道は国に「見直しを求めるべき」と指摘しました。
国が3月に示した見直し案には、①必修科目を大幅に減らすなど研修内容の「弾力化」②都道府県ごとの募集定員上限の設定③入院患者数や研修実績による受け入れ病院の制限――などが盛り込まれています。
現職医師らから、「大学に研修医を戻すには、大学病院の劣悪な勤務条件の改善が先だ」「じっくり2年間研修してこそ、地域が求める医療への姿勢が身に付く」など、見直しへの批判が相次いでいます。
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