09年度道予算案/花岡ユリ子道議団長が談話 | 09.02.18 |
道は18日、2兆8763億円の2009年度当初予算案を発表しました。昨年より総額で326億円(1.1%)誠のなか、国直轄事業と補助事業は1.5%増(08年度追加補正含む)と、大型公共事業への依存を強めています。
歳入は、景気・雇用の悪化により、道税収入減(国税への移行分を除く)は587億円。対策として「個人道民税の徴収強化」は掲げているものの、東京都や大阪府、兵庫県などが実施している大企業への超過課税をやるつもりはありません。
地方交付税と“準交付税”とされる臨時財政対策債の合計は8540億円で7.3%増です。地方財政の切り捨て路線を政府みずから修正せざるをえなくなったものです。
歳出では、人件費が6884億円。1998年以来の人員削減と基本給の7.5%削減により、人件費総額は10年間で2000億円も減っています。
さらに「道庁改革」として、22の道立試験場を一括して独立行政法人化する「準備費」が計上されました(2億5000万円)。
財政健全化に取り組んでいるものの、新規の道債発行額は前年比20%増の4154億円で、道民一人当たりの道債残高は100万円を超えます。道債依存度は25%で公債償還費比率は歳出全体の4分の3に達します。
“火の車”の財政状況ですが、公共事業の総額は4589億円で前年比6%増(追加補正含む)です。なかでも、道外のゼネコンが多く受注する国直轄事業の負担金が1258億円で8%の大幅な伸びです。
直轄負担金はサンルダム3億5000万円、平取ダム3億3000万円など、環境破壊の事業が継続されようとしています。さらに、苫東開発に19億円、石狩開発に16億円もの道負担金を継続します。
一方、雇用・経済対策では、国の交付金により一般施策費が15%増の5179億円となりました。
「緊急雇用」と「ふるさと雇用」の両対策費は合計で85億円、再就職訓練費は10億円。また、周産期医療支援費として2億円、医師確保対策で3億4000万円、福祉介護人材確保のために3億6000万円などが計上されています。
青年の就職支援(ジョブカフェ北海道)や地域活動支援センターヘの道補助金などは削減されています。
経済状況が大変ないま、道民の暮らしと雇用、福祉を応援する予算編成が重要です。しかし、大型公共事業への依存や、道職員へのしわ寄せ(給与カット7.5%)などが顕著な予算案です。
国の交付金により経済・雇用対策や生活対策の予算が増額となりました。党道議団が繰り返し求めてきた妊婦健診への公費助成も拡大されます。高校生みずから運動している私学運営費への助成は昨年並みが確保されましたが、より就学支援を拡充すべきです。
中小企業への支援は融資制度にとどまっています。雇用を必死で継続している中小企業への支援が必要です。
党道議団は、今年見直される介護保険や障害者福祉の充実をはじめ、道民の暮らしと雇用、地方自治を前進させるために奮闘する決意です。
(09年02月19日付「しんぶん赤旗」北海道のページより)
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