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道議会での取り組み
2009年第4回定例道議会

【花岡ユリ子道議、道営競馬振興と軽種馬産地の活性化、果樹生産の振興と消費拡大についてただす】 09.12.04

2009年12月4日 予算特別委員会第2分科会質疑概要

質問者 日本共産党 花岡ユリ子 議員

農政部所管の問題

ホッカイドウ競馬の振興と軽種馬産地の活性化についてただす

○花岡ユリ子委員

それでは、道営競馬の問題から質問したいと思います。

先ほども同趣旨の質問がありましたので、ダブるかもしれませんけれども、よろしくお願いいたします。

今年度のホッカイドウ競馬の発売額は、計画をやや下回ったものの、前年度を1.4%上回る結果となったことは善戦だと私たちも思っています。

今年度は、3億円の一般会計からの借り入れを予定していますが、今年度の収支をどのように見通しているのか、まずお答えいただきたいと思います。

○橋本博行競馬事業室長

今年度の収支見通しについてでございますが、今年度のホッカイドウ競馬の発売額は、計画対比で98%と、計画にはわずかに達しませんでしたけれども、今後、引き続き、明年3月末までの冬期間、ばんえい競馬や南関東競馬などの勝馬投票券を、全道の18カ所の場外発売所におきまして、連日発売することとしております。

こうした取り組みによりまして、可能な限りの収入の確保と経費の節減に努め、一般会計からの借入額を3億円以内におさめるよう、最大限努力してまいりたいと考えてございます。

以上です。

○花岡ユリ子委員

ホッカイドウ競馬が赤字体質から脱却して、収支均衡を図ることができるかどうかというのは、まさに来年度にかかっていると言っても過言ではないのじゃないかというふうに思っています。

そのために、先日の新聞報道でも取り上げられておりますけれども、来年度の開催計画の中に、地元・門別だけではなく、札幌開催をどう位置づけるのかが重要なことではないかというふうに思っております。札幌開催を含め、来年度の開催計画についての考え方を伺いたいと思います。

○東修二農政部長

道営競馬の来年度の計画についてでございますけれども、今後、来年度の予算策定作業の中で、平成22年度の収支均衡の実現に向けた、売り上げ拡大と経費のさらなる削減について検討してまいりたいと思いますが、札幌での開催のあり方も含めて、産地を初め、道議会や、北海道地方競馬運営委員会というのがございますので、その方々の御意見を伺いながら、総合的に検討してまいりたいと考えております。

○花岡ユリ子委員

ホッカイドウ競馬の振興と軽種馬産地の活性化を進めていくためには、新たなファンの拡大などの戦略が重要だというふうに聞いております。

そのためには、門別競馬場での観戦はもちろんですけれども、日高地域特有の牧場風景や、先ほど同じような質問もありましたけれども、乗馬体験だとか、そういう多様なことを組み込んでお客さんをふやしていくことが大事だということ、それともう一つは、道内外に積極的にPRしていく必要があるのではないかと思いますので、見解を伺いたいと思います。

○東農政部長

道営競馬に関しまして、新たなファンの拡大策などについてでございます。

馬産地を支えるホッカイドウ競馬の振興を図るためには、委員が御指摘のとおり、新たなファンの拡大が大事だと思ってございます。道内外に対しまして、地域の観光資源とあわせて、ホッカイドウ競馬をPRするということは、非常に効果的な取り組みであると我々も考えているところでございます。

こうした中で、日高支庁におきましては、今年度から、馬ひだかウェルカム推進事業というのを実施してございまして、首都圏の旅行代理店に対する日高支庁長みずからのトップセールスや、地元での意見交換会を行うなどしまして、門別競馬場を初めとして、日高管内の食でございますとか、馬との触れ合い、また、美しい牧場風景がございますので、こういったものをトータルでPRしているところでございます。

今後とも、こうした事業を通じまして、馬産地の持っている可能性を最大限に生かしながら、地域全体への入り込み客の増加を図りまして、新たな競馬ファンの拡大に努めて、結果として、ホッカイドウ競馬の売り上げも上げるという、トータルな振興と地域の活性化に努めてまいりたいと考えております。

以上でございます。

○花岡ユリ子委員

地元のほうから、私たちの党にも要請が来ているのですが、まず一つには、JRAから借りている札幌競馬場の建物の使用料が1億5000万円くらいあるというふうに言われていて、この経費の削減で、いっとき休止ということを言われるのじゃないかという心配もしているようです。

やはり、馬産地ですから、生産をきちんと守っていく、さらには、ファンの拡大だとか、中央と地方の連携ということを綿密にやって、競馬産業を何とか守もり立てていくことに北海道として責任を持ってやっていく必要があるのではないかと私は思っております。

地方競馬は、なかなか厳しい状況ではありますが、北海道の一つの産業ですから、これをしっかり守るという形で、ぜひ、北海道を挙げて頑張っていただきたい、このことを申し述べたいと思います。

ホッカイドウ競馬は一つの産業ですから、この問題の方向性をどうするのか、これについて知事にお聞きしたいと思いますので、知事総括質疑に上げていただきたいと思います。

果樹生産の振興、消費拡大についてただす

○花岡ユリ子委員

次に、果樹生産振興について伺っていきたいと思います。

道内の果樹の生産高及び収入の実態はどうなっているのか、伺います。

○竹内正樹農産振興課参事

本道の果樹の生産状況についてでございますが、本道の果樹の栽培面積は、高齢化でございますとか、労働力不足の進行などから、年々、減少傾向にございまして、平成20年では、前年に比べ5%減の2939ヘクタールとなっているところでございます。

一方、農業産出額についてでございますが、平成17年以降、増加傾向にございまして、平成19年では、前年を31%上回る81億円となっているところでございます。

こうした中、近年の価格の低迷でございますとか、農業資材価格の高騰などに加えまして、災害が連続して発生していることもございまして、果樹をめぐる経営環境は厳しい中にございますが、それぞれの地域におきましては、観光農園やギフト販売など、消費者などへの直接販売への転換、さらには、洋ナシやプルーン、ブルーベリーの導入による多品目化など、経営の安定に向けた取り組みが進められているところでございます。

以上でございます。

○花岡ユリ子委員

リンゴやブドウ、プルーンなど、種類はふえてきていますけれども、消費は落ちている、その要因はどのように考えているのでしょうか。

○竹内農産振興課参事

果実の消費動向などについてでございますけれども、果実類の消費状況につきましては、厚生労働省の国民健康・栄養調査によりますと、1人1日当たりの摂取量は、ここ数年、漸減傾向にございまして、平成19年では112グラムとなっているところでございます。

また、中央果実生産出荷安定基金協会という団体がございますけれども、ここのアンケート調査によりますと、「生鮮くだもの を毎日は食べない理由」ということでお聞きしましたところ、「他に食べる食品があるから」「食べるまでに(中略)手間がかかるから」「日持ちがせずに買い置きができないから」「値段が高く食費に余裕がないから」などが挙げられているところでございます。

以上でございます。

○花岡ユリ子委員

確かに、ナイフを持って、皮をむいて食べるということは、今の子どもたちの中には余りないことなのだろうなと思うのです。

米だとか麦と比べたら、生産は相当少ないですけれども、北海道の農業の一角を占めていて、生活の中の潤いの一つとして、それから健康の問題で、果樹というのは必要なものだと思っておりますので、ぜひ、その振興のために力をかしていただきたいなと思っています。

○花岡ユリ子委員

それで、外国から、果汁としての輸入がどんどんふえていると聞いておりますが、その点はどうなっているのでしょうか。

○竹内農産振興課参事

お答えいたします。

果汁の輸入量などについてでございますけれども、財務省の貿易統計によりますと、輸入量は増加の傾向にございまして、平成19年では、リンゴ、オレンジ、ブドウを中心に、27万キロリットルとなっているところでございます。

以上でございます。

○花岡ユリ子委員

果樹農家もなかなか厳しい中で、ジュースという形で輸入がふえていくのは、ちょっと圧迫するのではないのか、これからの心配事になってきているのじゃないかなというふうに思います。

それと、さっきのお話にもありました生食のほか、ジュースやケーキなどの加工品としては少ないのじゃないかと思うのです。

こういうところについては、さらにおいしく手軽に食べられる果物として、いろいろな形での加工なども含めて、果物の新しい食べ方という形をぜひ研究する必要があるのじゃないかと思いますが、どういう見解をお持ちでしょうか。

○竹内農産振興課参事

果実の消費拡大に関して、いろんな食べ方ということについてでございますけれども、道では、これまでも、消費者に対しまして、道産果実への理解を促進するということで、北海道果樹協会を通じまして、道産くだものサポーターとして約200名の方々を登録させていただきまして、このサポーターの方々を中心に、道産果実の試食会を開催するともに、札幌市内の量販店の4店舗に専門のコーナーを設置するなど、果実に関する情報発信を努めてきたところでございます。

また、後志支庁におきまして、本年度から、支庁の独自事業といたしまして、“フルーツランドしりべし”グレードアップ事業を実施しているところでございます。

その内容でございますけれども、最近広まっておりますプルーンの消費者との産地交流会でございますとか、野菜ソムリエを対象とした西洋ナシの食べ方の講座、さらには、観光客の方々への桜桃のPRなど、需要の拡大に取り組んでいるところでございます。

道といたしましては、こうした取り組みに加えまして、今後、学校給食への利用促進を検討するなど、道産果実の需要拡大に進めてまいりたいと考えているところでございます。

以上でございます。

○花岡ユリ子委員

せっかくの産地の果実を学校給食の中に取り入れていただいて、あっ、おいしいなというふうに実感を持っていただきたいと思います。

それと同時に、先日、毎日新聞に、「リンゴと健康寿命」という記事が載っておりまして、私自身も新発見でした。リンゴを食べると長生きする、認知症にならないということでした。日本での研究でもそうですし、フィンランドでの研究でも、リンゴを食べると肺がんのリスクが少なくなるということで、やっぱり健康食品なのだろうと思うのです。

そういうことを大いにアピールして、リンゴを1個でも多く食べてもらえるように道としての支援策などをぜひつくっていただきたいなということを最後に申し述べまして、私の質問を終わりたいと思います。

よろしくどうぞお願いします。


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[日本共産党道議団編集]

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