【真下紀子道議、天候不順による農業被害対策、農業用廃プラ処理問題ただす】 | 09.10.05 |
ことしの長雨、低温などの天候不順による農業被害は、調査が進むほどに深刻さを増しています。被害状況を把握するとともに、来年の作付計画や資金繰りに支障を来さない対策が必要です。道の対応を伺います。
今後、その調査結果に基づきまして、先生がおっしゃいました金融対策などについて、早急に検討の上、取りまとめを行い、被害を受けた農家の皆さんが来年に向けて営農を継続できるよう、対応してまいる考えでございます。
以上でございます。
初めに、共済の対応となった場合ですけれども、年内支払いの実施が切実に求められていますが、この点はどうでしょうか。
本年は、多くの作物に被害が見込まれますので、あらかじめ事務処理体制を整備するなど、共済金をできるだけ早く支払えるよう、農業共済団体をこれまで指導してきたところでございます。
これを受けまして、農業共済団体におきましては、出荷データの取りまとめに係ります関係団体の打ち合わせを行うなど、早期支払いのための準備を行っているところでございまして、特にタマネギにつきましては、年内に共済金の仮渡しを行うことができるように、国と具体的な方法について調整を行っているところでございます。
以上でございます。
資金の関係ですけれども、スーパーL資金や農業近代化資金などの融資を受けている件数、それから金額、及び、農家が負担している金利の総額が相当程度となると思いますが、この点を示してください。
また、深刻な農業被害の状況いかんでは、利子補給や償還猶予などの対応が必要になると思いますが、この点はいかがでしょうか。
農家が負担している金利の総額については、貸付時期や償還期限などによって金利が異なるため、把握は困難な状況にありますが、いずれにいたしましても、被災農家に対しては、農業被害状況の調査結果を踏まえ、制度資金の償還猶予や営農資金の融通など、必要な対策について検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
一例ですけれども、米づくりでは、1町田んぼと言われる大区画の田んぼが、道内では1割を占めていると聞いております。
暗渠など、土地改良を進めることはもちろんですけれども、今回の異常な集中的降雨によって、東神楽町では、あぜが崩壊するという被害が出ています。補助対象となる降雨量に達していないということで、災害復旧事業の対象外とされていますが、管理が難しい大型田んぼや、高低差が大きい田んぼ、こういったところでは、要件緩和が必要ではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。
また、災害復旧事業の対象となる雨量でございますとか風速等の基準につきましては、地域や土地利用の状況等にかかわらず定められておりますことから、国としては、田んぼの区画形状等に応じた要件の設定は困難であるとしているところでございます。
しかしながら、異常気象時におきましては、類似の事象の発生が想定されますことから、道といたしましては、今後、道内各地の状況を把握しまして、農地等の保全管理も含めた対応のあり方を検討してまいりたいと考えているところでございます。
なお、お話のございました東神楽町の畦畔ののり面整備につきましては、現在、国の補助事業である農地有効利用支援整備事業による対応を予定しているところでございます。
以上です。
この協議会では、平成12年度に、農業用廃プラスチックの適正処理方針を定めておりまして、その方針に基づき、環境負荷の軽減と資源の有効活用の観点から、廃プラスチックそのものの排出の抑制を図るとともに、地域関係者の組織的な取り組みによりまして、リサイクルを基本とした処理を進めているところでございます。
こうした取り組みによりまして、道内における農業用廃プラスチックにつきましては、平成19年度までの過去10年間で、埋め立ての割合は58%から26%に減少し、また、リサイクルの割合は2%から64%まで向上してきているところでございます。
以上でございます。
また、市町村などの助成と一部重複するところもございますが、中山間地域等直接支払交付金の対象としているところが24市町村となっております。
府県における支援の状況につきましては、具体的なデータがございませんが、全国で農業用廃プラスチックの適正処理を推進しております日本施設園芸協会によりますと、市町村や農協等の財政事情などから、処理経費に対する助成措置は、全国的に減る傾向にあるとの報告がなされているところでございます。
以上でございます。
ところが、夕張市の久留喜地区というところに、安定型最終処分場の設置が予定されておりまして、その設置をする会社側の説明会で、夕張市内の廃プラは年間で約700トンから800トン排出され、150トンが最終処分されていて、600トンが輸出されるはずが、市内の廃棄物に限らず、道内の至るところに保管されているという説明をしています。
夕張市のメロン農家のビニールハウスも埋立処理の対象として、会社側が説明をしているわけですけれども、この会社が説明しているように、道内に保管されているような事実があるのかどうか、伺います。
また、廃棄物処理法では、処理業者から送付されてきますマニフェストによりまして、処理を委託した産業廃棄物がどこに移動して、どのように処理されたのかということがわかる仕組みとなっており、処理業者に引き渡され、処理されました以降、道内のどこで保管されているのかといった実態などにつきましては、把握できない状況にございます。
以上でございます。
環境生活部所管のことですから、皆さんはそれ以上は御答弁できないと思いますけれども、こうした制度で、農業がクリーンだとか、エコについて頑張っているとか、そういうことが本当に保証されるのかどうか、甚だ疑問ですので、やはり、こういった点についても、農家の方と一緒に考えていく機会を設けていく必要があるのじゃないかと思います。
最後の質問になりますけれども、リサイクルヘの支援についでです。
安定型最終処分場という、今、夕張に設置が予定されているものも、有害物質の混在による水源汚染などの課題がありまして、全国では、裁判が行われ、設置が凍結をされるという結果が次々と出ているわけです。
搬入のときに目視で確認できない混入物によって汚染され、また、収集区域が広範囲なために、市外から夕張市へのごみの持ち込みが進むことによって、クリーン農業、エコ農業によるメロン栽培への影響を懸念する声が私どものところにも届いております。
処理方法の変更をしていくという背景に、昨今のメロン価格が低迷し平成8年度比で6割程度の収入にとどまっている厳しい経営状況があると聞いております。
全国では、1県、支援策をやっているということなのですけれども、そうしたことを夕張市自身が助成するということは、御存じのとおりの財政状況では困難であると思います。
夕張市やJA夕張が今後も100%リサイクルで頑張るために、道としても何らかの対応を検討すべきではないかと考えます。先ほどの答弁のとおり、いまだ100%リサイクルをされていないところもありますが、道の適正処理の促進策を求めたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
こうした継続的な取り組みによりまして、現在では、114の市町村で地域協議会が設置されまして、農業者を初め、地域関係者のリサイクルに対する理解も年々深まってまいりまして、平成19年度では、リサイクルの割合は64%にまで達しているという状況でございます。
道といたしましては、今後とも、この適正処理対策協議会と連携をしながら、農業用廃プラスチックの適正処理方針に示しておりますように、処理経費については、排出者でございます農業者の負担という考え方を基本としつつ、生産者及び地域関係者の意識の啓発、あるいは、効率的な収集体制づくりということで、処理体制の整備といったようなものを図り、リサイクル率の向上に努めていくことが重要であるというふうに考えております。
夕張に設置を予定している安定型最終処分場に対しては、地域住民の方のほかに、下流域の方たちからも不安の声が寄せられております。
生活用水ですとか農業用水の汚染や、風評被害を理由にしているわけですけれども、さまざまなところから知事に意見書が届けられておりますし、長沼、由仁、南幌の町長さんのほか、4者からの要望書も届けられているというふうに伺っております。
安全が確認されないうちに、どんどん処分場の設置が進むということになれば、北海道農業、そして、ここまでブランド化してきた夕張のメロンにも随分と影響が出る、そういうことはあってはならないと思いますので、ぜひ、その点も考慮しながら、皆さんのほうからも意見を出していただきたいし、環境生活部のほうに私たちからも働きかけを続けていきたいと思います。
以上で質問を終わります。
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[日本共産党道議団編集]