【真下紀子道議、大規模林道、ダム問題、天下りと契約について高橋知事にただす】 | 09.11.12 |
これまで一貫して、大規模林道事業の中止を求めてきた立場から、行く末を確認したいと思います。事業継続について、知事の判断を伺います。
これら3路線に関しては、事業の費用対効果が見込めないこと、あるいは、地元市町村に、今後、事業を実施する意向がないこと、さらには、緊急性や優先性が低いことなどから、私といたしましては、いずれの区問においても、事業の実施は難しいものと考えているところであります。
以上であります。
分科会質疑で、北海道開発局による魚類専門家会議の委員の意見を踏まえ、サクラマスの遡上、降下などの魚道の効果が検証されると述べていましたが、北海道開発局と5年間で実に843件もの委託契約で、79億円近い受注をしていた法人などに、8人の委員のうち、6人の委員が所属していることが明らかになりました。3人の流域委員会委員も、5年間で14件、2400万円近い委託研究を受けていらっしゃいましたけれども、知事は御存じだったでしょうか。
また、天塩川流域委員会は、天塩川河川整備計画の策定に当たり、意見や助言を行うため、北海道開発局が平成15年に設置をしたものであり、河川や環境等の学識径験者、首長及び地元代表者から成る、16名の委員で構成されていると承知をいたしております。
なお、委員が御質問の委託契約などの概要につきましては、建設部から報告を受けたところであります。
以上であります。
果たして、科学的で、公正公平さを堅持した検討が行われるのか、疑いの念を抱くのは当然かと考えますが、知事は、開発局の選任だから、それでよしとするのでしょうか。いかがですか。
以上であります。
そうしますと、2008年――平成20年の4月に、天塩川上流水産資源保全方策検討業務というのを、簡易公募型のプロポーザル方式で、社団法人北海道栽培漁業振興公社が98%の落札率で落札しておりました。
これでは、まるで、自分たちが提案をしておいて、その提案によって業務を委託するという自作自演の契約ではないかと思いますけれども、知事はそうはお考えにならないのでしょうか。
少なくとも、好ましくないと思いますよ。
以上でございます。
そして、私は素人ですから、平成20年度の1件しかわかりませんけれども、21年度についても、こうしたことがあるかどうか、きちっと開発局から報告を求める、知事、このくらいのことはなさってはいかがでしょうか。
せっかくだから、報告を求めたらいいのじゃないですか。
以上であります。
内陸の200キロメートルまでサクラマスが遡上して、自然産卵ができる貴重な川であるサンル川について、陸と海の連続性の観点から、世界自然遺産に登録された知床に匹敵するとも劣らない価値と魅力があると考えますが、現地まで行かれた知事はどのようにお考えか、伺います。
そうした中で、サンル川の自然環境についてでございますが、本道は、美しい自然や豊かな水と森林など、すぐれた自然環境に恵まれた地域であるわけでありますが、サンル川とその周辺地域についても、サクラマスが遡上し多様な動植物が生息、生育する大変恵まれた自然環境にある地域と、改めて認識をいたしたところであります。
私といたしましては、これらの動植物が将来にわたって適切に保全されるよう、国において積極的な取り組みがなされるものと考えているところであります。
以上であります。
それで、11月8日に、日本、中国、ロシアなどの研究者がアムール・オホーツクコンソーシアムを設立したことは御存じだと思うのですけれども、今、そういった世界的な関心が高まって、自然を保全していこう、将来につないでいこうという意識が高まっているときなのです。
ぜひ、知事も同じ認識に立っていただきたいと思いますけれども、サクラマスの存在が危うくなってきている今、知事は、保護に本気で取り組むお気持ちがおありかどうか、お聞きしておきたいと思います。
私といたしましては、サクラマス資源の保護は大変大切であると認識をいたしているところであり、サンルダムの建設に当たっては、環境の保全及び水産資源の保護について十分配慮するよう、知事意見を付しているところでもあります。
以上であります。
道といたしましては、可能であれば、年内にも、それぞれの地域の状況を総合的に把握している地元自治体の方にお集まりいただいて、御意見を伺うとともに、寄せられたさまざまな意見を取りまとめてまいりたいと考えているところであります。
以上であります。
それで、さまざまな意見を取りまとめるとか、そういう冷たいことを言わないでほしいのです。本当に自然が大事だとおっしゃるのでしたら、知事が直接会って、お話を聞いてください。
会うか会わないかだけですから……。
以上であります。
そして、そういったことを踏まえて、事業主体である国において、今後、さまざまな角度から検討が行われる必要があるのではないか、このように考える次第であります。
さまざまな意見が出ているとおっしゃいますけれども、直接、意見を上げているわけです。知事は、どうして直接お会いにならないのですか。本当に不思議なことですよね。そう言って、開発局に丸投げしているから、道民から理解が得られないのじゃないでしょうか。道民は、直接、知事にお会いして、お話ししたいと重ねて言っています。もう一度考えてください。
そういったことを踏まえて、事業主体である国において、今後、さまざまな観点から検討が行われる必要があるのではないか、このように考えているところでございます。
以上であります。
次に、河川の治水について伺いますけれども、名寄川の流域では、1キロメートルにわたって堤防が未整備です。河川改修が必要なところも、6キロメートルにわたってまだ整備されていないのです。排水機場は1機しか整備されていません。ダムが優先される余りに、こうしたことが後回しになって、住民の安全がそのまま放置されているという状況なのです。
こういったことも含めて、ちゃんと住民から聞いてほしいのです。このことについては、どう考えて、住民からどう聞くのか、伺います。
以上であります。
今の状況についても、住民が言っていることです。これは、開発局のことだからと言うのじゃなくて、住民の安全のために進めていくという意見を道からもきちっと上げていただきたいと思いますし、自然環境についても、重ねて重ねてと知事は言いますけれども、私は何回でも重ねて聞きますが、ちゃんと、直接、道民の意見を聞いてください。
財団法人北海道建設技術センターの問題を最初に伺います。
私どもの調査で、財団法人北海道建設技術センターに天下りした建設部OBが、2年問の在職後に、次々と、道の指名登録業者に再々就職していることが初めて浮き彫りになりました。
そこで伺います。
第2回定例議会での私の質問に、知事は、道が出資し道幹部も複数の天下りしている財団法人北海道建設技術センターとの関与のあり方について、団体との随意契約に関して、その理由や積算のあり方を改めて精査する、こう答えられて、問題があれば見直すという考え方をお示しになりました。その立場で精力的に作業を進めていると考えますが、いかがでしょうか。
その結果、財団法人北海道建設技術センターに係る積算業務や検査業務については、代替性の有無の確認をより厳格に行い、さらなる競争性の導入を促進する観点から、公募制を導入すべき旨の知事意見を付したところであります。
今後、同法人も含め、この点検評価結果に対する対応状況について、適宜、フォローアップ調査を実施するなど、実態の把握に努めるとともに、さらなる競争性の導入に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
以上であります。
以上であります。
それで、道は、建設技術センターとの委託契約がすべて1者随契である理由を、発注関係事務や設計積算事務に精通している唯一の機関であり、代替性がないからと言っていましたが、本当に今もそうだとお考えなのか、そして、そうでないのなら、どうしていくのか、明確に答えていただきたいと思います。
これら業務の委託に当たっては、建設技術センターが、発注関係事務や設計積算事務に精通している唯一の機関であり、他に代替性がないことから、随意契約を行ってきているところであります。
今後におきましては、実態の把握を行うとともに、公共工事の発注に対する守秘性や公平性にも留意しつつ、公募制など、さらなる競争性の導入に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
以上であります。
道と密接な関係にある関与団体に天下りした役員などは、道の指名登録業者に再々就職はできないとするか、逆に、代替性がないほどすぐれているのであれば、建設技術センターについては、1億円の出資金を引き揚げて、関与団体から外して、一般の団体として扱うか、また、後ろの委員席からは、道の中に戻してしまえという御意見もありましたけれども、こういった方向をはっきりと定めるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
次に、建設技術センターに対する道の出資等につきましては、平成21年度政策評価の結果を踏まえた、返戻要請の基本的方針に基づき、現在、センターヘ出損金の返戻を要請いたしているところであります。
なお、現状では、出損金が返戻された場合においても、道の補助金等の総額が団体の歳出規模の2分の1以上の団体であり、道の関与団体として取り扱われることとなるところであります。
いずれにいたしましても、私といたしましては、職員の再就職に関し道民の皆様方から御批判や誤解を招くことのないよう、現在の再就職取扱要綱の厳格な運用に努めるなど、適切な対応が不可欠であると考えているところであります。
以上であります。
今回の決算特別委員会で、2008年度までの5年間における、農政部の設計測量などの委託業務をめぐる手法や内容が明らかとなるにつれて、今から10年前の、上川支庁の農業土木工事談合との類似性が極めて高いことがわかってまいりました。
そこで伺いますけれども、初めに、道政上に重大な汚点を残したこの談合事件で、公正取引委員会の調査が行われるなどしましたけれども、知事はどのように認識をされているのか、また、どのような事件で、道はどのように受けとめたのかもお聞きをしたいと思いますし、再発防止について道がどのように取り組んだのかもお答えください。
公正取引委員会の調査後、直ちに、道は、入札手続等調査委員会を設置し入札手続等の業務の実態や課題を明らかにするとともに、入札制度改善委員会において、入札制度改善方策を取りまとめているところであります。
このうち、入札手続等調査委員会では、農業農村整備事業の入札・契約手続に関して、本庁農政部及び各支庁の関係職員が受注調整を行っていたことを明らかにしたところであります。
こうしたことを踏まえ、競争の促進、不当な関与の排除、実効性の確保を柱とする入札制度改善行動計画を定めて、入札制度改革に取り組むとともに、職員の意識改革や組織体制の整備を行ってきたところであります。
なお、平成13年4月には、公共工事の入札及び契約について、その適正化の基本となるべき事項を定めた入札契約適正化法が施行されており、さらに、平成15年1月には、入札談合等関与行為を行った職員に対する損害賠償の請求などについて定めた官製談合防止法が施行されているところであります。
以上であります。
今、知事が答弁で言われた中で、ちょっと抜けたところがありました。受注調整が行われたということはお認めになっておりますけれども、これが長年にわたって組織的かつ構造的に行われてきたことが問題だということが36ページに書いてあります。そこのところはきちっと認識をしていただきたいと思うのです。
それで、そのときのことと酷似しているということで、次に、天下りについて伺います。
農政部の委託契約をめぐって、まず一つは、契約実績が20位以内の14社に、道の農政部関係で33名が天下りをしておりますが、このことを客観的事実としてお認めになるのかどうか、道の他の部局に比べて多いとはお考えにならないのかどうか、伺います。
そのうちの14社の企業に再就職していた農政部の退職者は、主幹級以上で33名となっているところであります。
以上であります。
それでは、10年前の上川談合のときには同じような状況があったでしょうか、どうですか。
以上であります。
さらには、今の報告書の33ページに、OB在籍を考慮しているということが書き込まれております。
それから、連絡調整役を担っていた測量設計協会に天下りが行っていたわけですけれども、この間、平成20年度までの5年間をさかのぼって、同じ五つの地域で、道のOBが事務局長として天下って在籍をしている。天下りの固定的な張りつけが、同じような状況で続いているということなのです。これがまず1点です。
それから次に、契約実績の関係を見てみますと、上位10社の入れかえはほとんどありません。4位までは全く不動です。道の他の部局にそのような例があるのかどうか、お聞きしたいと思います。
また、天下りが行っていた14社には、2人以上の道のOBが天下っていますけれども、これを客観的事実としてお認めになるのかどうか、伺います。
また、農政部における再就職者数についてでありますが、14社のうち、2名以上の再就職者が在職している企業は12社となっているところであります。
以上であります。
それで、私はちょっと疑問に思ったものですから、お聞きしたいのですけれども、上位10傑の会社について、10年前と比べて、平成20年度で、上位10傑から外れている会社というのは何社ありますか。
以上であります。
それで、今回、その上位10社が、受注額のシェアについてもずっとキープしているということがわかりました。契約実績は、上位10社で33%から38.5%と高いシェアを占めていますけれども、どのように受けとめられるのでしょうか。
また、建設部との比較ではどうなっていますか。
なお、土木現業所における上位10位の受注額のシェアは、27.7%から32.4%となっているところであります。
以上であります。
それで、私が調べてみましたら、10年前は34.9%なのです。やはり、同じような状況が読いています。
もう一つの条件があって、それは高落札率なのですけれども、上位4社の2000万円以上の落札率は95.7%と、高落札率になっています。まず、知事はこのことをお認めになるかどうかということと、道の他の部局にそのような例があるのかどうか、伺いたいと思います。
なお、水産林務部の同年度の上位4社の落札率は94.4%、また、土木現業所では93.2%となっております。
以上であります。
それで、何でここまでこんなに時問をかけてやったかといいますと、今までは、天下りが固定的であったこと、それから、強固な上位の固定があったこと、高落札率と、談合3兄弟という条件があったのです。そこにさらに、上位による独占ということで、いつの間にか談合4兄弟にふえていたことがわかりました。
そして、再発防止策をとったというのはわかるのですけれども、実際には、入札の結果は、結局、農業土木工事の官製談合のときと同じ状況になっていることがわかりました。
それで、受注調整が行われていることを証明する客観的事実はそろっています。道みずからが実態調査を行って、受注調整の有無、受注調整と表裏一体とされる談合などの不正行為について調査すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
また、入札契約適正化法の趣旨を踏まえ、建設工事、及び工事に係る設計等の委託業務における入札及び契約の過程、並びに契約の内容の透明性を確保するために、北海道入札監視委員会を設置いたしているところでございます。
委員から御指摘のございました入札結果は、各企業が、業務の内容や経営状況等を勘案して見積もりを行った結果であると考えているところであり、道といたしましては、今後とも引き続き、より一層公平で競争性の高い入札・契約制度の適切な運用が図られるよう取り組んでまいる考えであります。
以上であります。
今回のことと、10年前の談合事件との違いというのは、公正取引委員会の調査があったかどうか、この違いなのです。
それで、私は、こうした状況が公正取引委員会に調査されるようなことがあってはならないと思うのです。その前に、やはり、道がきちっと調べるべきです。入札の結果、談合しているのと同じ形態になっている、構造になっている、このことを入札監視委員会で調査すべきだと申し上げておきます。
事実を積み上げて、法則性を明らかにして、科学が発展したわけです。偶然の積み重なりが、必然の結果として解明されていくものだと私は信じておりますし、これがその対象になると思います。
それで、私だけでは判断できなかったので、私たちは、北海道職員の幹部のOBの方、それから、現職の北海道の幹部職員の方から証言をいただきました。
名前は残念ながら言えないのですけれども、資料を見ると受注調整は間違いなく続けられていると思う、官製談合があるとは考えられないけれども、続けられていると思うと。もう一人の方からは、受注調整は行われていると聞いている、こういう証言をいただいております。
私は、きちっと調査すべきだということを、3度目ですけれども、重ねて申し上げさせていただきたいと思います。
それで、最後の最後に、一言申し上げます。
有名な言葉ですけれども、「石川や浜の真砂は尽きるとも世に談合の種は尽きまじ」、このようになっていることは残念だと思います。
以上で終わります。
※人名・地名等、コンピュータの機種によって表示できない旧字、異字等は通用字体に改めているものがあります。
[日本共産党道議団編集]