【真下紀子道議、天下りの実態、大規模林道、「魚つき林」事業などただす】 | 09.11.09 |
水産林務部の幹部――課長級以上で、関与団体や指名登録業者等に天下りをされている方の平成20年度末現在の状況がどうなっているのか、また、前年度と比べてどうかということをお聞きしたいと思います。
あわせて、いわゆる雨宿りの実態というのもお答えいただければと思います。
また、指名登録業者に再就職している職員は、4企業、4名となっており、前年度と同数となっております。
また、水産林務部の職員で、指名登録業者等に再就職し、関連している指名登録業者に再々就職している者は、平成19年度は2名おりましたが、平成20年度においては、該当する者はおりません。
以上でございます。
それで、発注3部の中でも、水産林務部の水産関係工事の落札率が95.2%になっておりまして、比較しますと高いのです。そのことを水産林務部としてはどう受けとめているのか、伺っておきたいと思います。
このことについては、水産土木工事は、水産特有の海上施工を伴う工事でございまして、しけなどにより、施工計画どおりに進まないことも多く、陸上の工事に比べまして経費がかさむことなどから、落札率が高くなっている傾向にあるものと考えております。
以上でございます。
それで、落札率95%以上は、談合が行われている可能性が極めて高いと言われ続けているわけですけれども、引き下げる努力にどのように取り組んでいるのか、伺います。
以上でございます。
それと、財団法人北海道森林整備公社には、平成20年度末現在で9人も天下りが在籍をしているわけですけれども、どうして、この公社にそんなに天下りが多いのか、それほど事業が多くあるのかという声が私どものほうに寄せられました。これは、やはり、今の道の方向性からいっても、減らす努力をやっていくべきではないかと思いますが、いかがですか。
以上でございます。
次に、北海道漁業信用基金協会への天下りについてなのですけれども、決算特別委員会への提出資料を見ますと、北海道漁業信用基金協会に天下った元部長は、再就職取扱要綱で定められた給与基準を上回った額の支給を受けていたということになっておりますけれども、なぜ、そのような状況になっているのでしょうか。
それで、水産林務部としては是正の努力をされてきたと思うのですけれども、どのような対応をしてきたのか、伺っておきたいと思います。
以上でございます。
次に、社団法人北海道栽培漁業振興公社への天下りについてなのですけれども、過去5年間で、道から何人の方が天下りをしているのか、お示しください。
以上でございます。
また、委託事業について、契約方法と契約金額はどのようになっているのか、それぞれ過去5年問の実績を伺いたいと思います。
このため、道は、日本海海域におけるヒラメ、えりも以西海域におけるマツカワの種苗生産と放流を行う事業に対しまして、平成16年度は4136万8000円、平成17年度は5037万3000円、平成18年度は1億388万4000円、平成19年度は9988万2000円、平成20年度は9886万6000円を補助しております。
また、日本海海域におけるニシンの試験放流事業や、全道的に資源増大への期待が大きいナマコの試験放流事業に必要な種苗生産を行うために、平成16年度は5040万円、平成17年度も5040万円、平成18年度は4998万円、平成19年度は5991万9000円、平成20年度は2030万円を、種苗生産が可能な施設と技術を有している者がほかにいないため、随意契約で委託しているところでございます。
以上でございます。
なぜ、ここでこの質問をしたかということですが、この栽培漁業振興公社の技術顧問のお二人が、サンルダムの魚類専門家会議の委員に参加されておりまして、そこで科学的で公正な議論ができているかどうかということでお伺いしたのですけれども、道とのつながりも非常に強い、それから、先ほど建設部への質問の中で明らかになったのですけれども、開発局との関係も強いということで、この点は、ダム建設の関係で、知事総括質疑の中で一緒にお話を伺いたいと思います。
それで、先ほど触れた天下りの関連については、質問の公平性の観点から、発注3部の関係を合わせて知事にお伺いしたいと思いますので、これも総括質疑に保留していただくように、お取り計らいをお願いいたします。
平成14年度から18年度までの5年間における国庫補助事業の事務費等の執行にかかわって、会計検査院から指摘を受けました。補助事業の対象とならない用途に旅費を使っていたことが明らかになって、平成20年度末に多額の返還金が生じております。
昨年の第4回定例会の一般質問で、私は、自主的に調査をして、自主的に返還するよう求めましたが、知事は、関係省庁との協議の中で、道の見解もしっかりと説明した上でと答えていました。水産林務部としては、どのような見解を述べて、どの点が認められて、どこが認められなかったのか、伺いたいと思います。
以上でございます。
以上でございます。
旧縁資源幹線林道事業を、国の山のみち地域づくり交付金事業として、道が引き継いで実施するのかどうかについて、態度を決定する時期がいよいよ迫ってまいりました。
これまで、私ども日本共産党道議団は、何度も現地に行って調査を重ねてまいりまして、関係者からの意見聴取も行って、貴重な動植物に悪影響を及ぼし多大な地元負担を強いる大規模林道事業について、一貫して中止を求めてきたところです。
そこで、確認を含めて、何点か伺います。
道が10月8日にまとめた論点整理のたたき台では、事業の緊急性や妥当性が、路線、区間ごとに評価をされましたが、それぞれどうだったのか、お示しください。
事業の緊急性や妥当性の検討についてでありますが、さきにお示しした論点整理におきましては、事業の必要性のほか、妥当性や事業効果など六つの項目を検討項目として設定したところでございます。
このうち、事業の緊急性・優先性につきましては、利用区域内の森林施業の計画や路網の整備状況などに照らして、事業の緊急性があるかどうかを検討するとともに、平成20年に道が策定いたしました、ほっかいどう社会資本整備の重点化方針との整合性について検討したものであり、結果は、3路線の全区間について、緊急性・優先性は低いのではないかとしているところでございます。
また、事業の妥当性につきましては、地元市町村の財政面からの御意見を踏まえて検討したものであり、この項目についても、結果は、全区間において、妥当性は低いのではないかとしているところでございます。
以上でございます。
平取・えりも線における検討についてでございますが、この路線に関しては、論点整理におきまして、三つの区間が検討の対象となっており、このうち、静内―三石区間と様似―えりも区間につきましては、利用区域内で一定量の森林の整備を見込むことができますことから、事業の必要性については認められるのではないかとしているところでございます。
また、費用対効果につきましては、静内―三石区間の実施計画や、様似区間において実施計画よりも現実的としている代替案、あるいは様似−えりも区間の実施計画などが、いずれも1以下にとどまっているのに対し、静内―三石区間の道幅を狭くして、路面の舗装を砂利にかえた代替案が1.62と、事業効果が見込める数値となっているところでございます。
こうしたことから、事業の必要性と事業効果がともに認められるのは、静内―三石区間の代替案ということになると考えております。
以上でございます。
それぞれの市町村におきましては、事業継続の要望や事業中止の御意向がある中で、事業の必要性や効果などに関する道の検討状況につきまして、一定の御理解をいただいたものと考えております。
以上でございます。
そういった中で、新ひだか町は、事業継続を希望はしているものの、負担増は困難だということで、町の負担をふやさないで、道に事業を実施してもらいたいという意向のようですけれども、新ひだか町が強く要望する道による事業実施について、道はどのように対応するおつもりでしょうか。
静内―三石区間の検討についてでありますが、新ひだか町からは、道の状況が厳しいことについては理解するとしながらも、この区間について道による事業実施を強く要望するとの御意見をいただいており、また、論点整理においては、代替案により事業効果が見込まれる状況にあります。
しかしながら、この区問につきましては、国道235号線と並行する道道静内浦河線などが整備され、既に一定の交通ネットワークが形成されていると考えられ、また、利用区域内の国有林や民有林においては、林道や作業道が高密度に整備されているなど、公道や林道、作業道の整備が進んでおり、事業の緊急性・優先性が低いことなどから、総合的な観点からは、厳しい検討状況にあると考えているところでございます。
以上でございます。
私たちも、現地調査を重ねながら、そういう判断をしていたわけですけれども、これまでいろいろ議論をしてきた中で、唯一、事業継続の可能性があると見られていた静内―三石区間でも、大変厳しい検討状況にあるということですね。
そうしますと、すべての区間で中止するということになるのではないかと考えますけれども、部長の見解を伺います。
こうした市町村の御意向や、費用対効果分析の結果などを踏まえますと、滝雄・厚和線につきましては、対象となる2区間とも、費用対効果分析の結果が1を下回っており、事業の実施は難しいものと考えております。
また、平取・えりも線につきましては、対象となる3区間におきまして、費用対効果が低いことや、地元に事業実施の要望がないこと、あるいは、緊急性・優先性が低いことなどから、路線全体としては、事業の実施は難しいものと考えております。
さらに、置戸・阿寒線につきましては、対象となります2区間ともに、地元市町村が事業実施や新たな着工を要望していないことなどから、事業を実施する状況にないものと考えているところでございます。
道といたしましては、こうした状況を踏まえまして、今後、事業を引き継いで実施するかどうかにつきまして、適切に判断していく考えであります。
以上でございます。
森林が持つ、魚をはぐくむ機能を高めるために、平成14年度から、魚類の生育環境を守る必要性が高い流域を対象に、道内で「北の魚つきの森」の取り組みを行ってきましたが、どのように進んでいるのか、伺います。
取り組み状況といたしましては、地域住民による植樹や下草刈りなどが主な活動となっており、道では、これらの森林を守り育てていく活動に対し、植樹や育林の技術的指導を行うほか、地域の活動に職員が積極的に参加するなど、地域と一体となって取り組みを進めているところでございます。
以上でございます。
次に、全国では、平成20年度の離島漁業再生支援交付金制度を活用して、魚つき林の整備を行っている地域があって、そこが評価をされていると伺ったわけですけれども、道内ではどのように取り組まれてきたのか、伺います。
この交付金を活用した平成20年度の植樹や魚つき林の整備につきましては、全国の離島の35地区が取り組んでおりまして、道内においては、利尻富士町の2地区が、ハンノキやダケカンバなどの植樹活動を行っているところであります。
次に、北海道魚つき保安林配備計画というのがあると聞いたのですけれども、その進捗状況について伺います。
魚つき保安林の指定についてでございますが、道では、平成18年度に、魚類の生息環境に配慮する観点から、魚つき保安林にすべき森林の面積の目標等を定めました魚つき保安林配備計画を策定し、その指定を進めているところでございます。
この計画では、平成18年度末で約3万300ヘクタールあった魚つき保安林を、6年間で6100ヘクタールふやし、平成24年度末に3万6400ヘクタールとすることを目標としておりまして、平成20年度末現在で、3400ヘクタールを新たに魚つき保安林に指定したところであり、その進捗率は56%となっております。
以上でございます。
ただ、それに対する道の事業は、「北の魚つきの森」、それから、交付金による魚つき林の整備と保安林ということで、三つの事業にまたがっているようですけれども、やはり、目標を高く持って、相当の規模で魚つき林を充実させていくことが必要ではないかと思いまして、今回、質問させていただきました。まだまだ勉強不足のところがありますので、これからも推移を見守っていきたいと思います。
どうもありがとうございました。
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[日本共産党道議団編集]