【花岡ユリ子道議、エコバレー、エネルギー政策、雇用問題をただす】 | 09.06.30 |
それでは、時間がありませんので、早口で質問しますけれども、よろしくお願いいたします。
最初に、エコバレー歌志内の現状について伺っておきたいと思います。
中空知、北空知の広域ごみ処理を行っているエコバレー歌志内の経営が厳しい事態になっています。ここにはNEDOの補助金が使われており、もしエコバレー事業から撤退した場合、NEDOの補助金はどのような形で流れていくのか、また、仮に事業を中止した場合は、返還金はどのくらいになるのか、それをだれが払うことになるのか、まずお答えいただきたいと思います。
NEDOの補助金の取り扱いについてでありますが、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、いわゆるNEDOから、株式会社エコバレー歌志内が行う廃棄物発電事業に対しまして、地域新エネルギー導入促進対策費補助金として、対象事業費の2分の1に当たります約24億2200万円が、歌志内市を通じて、平成12年度から14年度にかけて補助されたところでございます。
エコバレー歌志内の経営が厳しい状況となっている中で、現在、中空知衛生施設組合など3組合と、同社及びその親会社でございます日立製作所が、今後の対応について協議をしているところであり、補助金で取得した財産の処分方法などが定まらないことから、仮に事業を中止した場合、返還金額がどの程度になるかにつきましては、具体的な金額をお示しすることは難しいと考えているところでございます。
なお、補助金の返還の義務が生じた場合には、一義的に、歌志内市がNEDOに対して補助金を返還し、歌志内市は、エコバレー歌志内に対しまして、同額の返還を請求することになるものと承知しております。
どのくらいになるのかということについては答えておりませんけれども、先日、私自身も行ってまいりまして、その中でお話を聞きましたら、8億円くらい返還を求められるのではないか、こういう声も出ております。
もし仮に返還を求められたら、地域にとっては大変な事態になるのではないか。道としても何らかの対応を考えるべきと思いますが、この点について見解を伺いたいと思います。
補助金に係る今後の対応についてでございますが、現在、3組合は、エコバレー歌志内及び日立製作所と、今後の対応について話し合いを行っているところでありますことから、その状況を注意深く見守りながら、適切な対応に努めてまいりたいと考えているところでございます。
歌志内に入っているエコバレーのガス化溶融炉の問題なのですけれども、エコバレーからの聞き取りでは、日立製作所も日立金属も、既にガス化溶融炉事業から撤退しているというふうに聞いております。
施設の核となっているガス化溶融炉については、全国的に事故も起きていて、完成されていないのではないかという指摘もあります。この問題に関して、ガス化溶融炉の全国の事故統計、あるいは道が把握している実態についてお答えいただきたいと思います。
ガス化溶融炉についてでありますが、国の調査におきましては、市町村などが設置しておりますガス化溶融炉は、平成18年度末におきまして、全国で83施設であり、全国的な状況については承知しておりませんが、道内の施設の一部で、過去に、溶融炉出口の閉塞などのトラブルの発生事例があるものと承知しております。
ガス化溶融炉につきましては、ダイオキシン類の発生を抑制できるなどの特徴を有しておりまして、施設の適切な運転管理を行うことなどによりまして、適正に廃棄物を処理することができるものと考えているところでございます。
現実に対処できていないわけですから、適切に対処できるということではない。
それで、私は、平成17年に、既にこの問題を取り上げまして、欠陥炉ではなかったのか、こういうふうに指摘いたしました。
今、ここまで来たときに、このガス化溶融炉の問題について、やはり、実証炉ではなかったのかというふうに私は考えますが、道のほうはどのようにお考えですか。
ガス化溶融炉についてでございますけれども、株式会社エコバレー歌志内のガス化溶融炉につきましては、実証実験を重ね、実用化されたものでございまして、廃棄物研究財団におきまして、適切にごみの処理ができる技術として認証されてございます。
また、本施設は、許可に当たりまして、専門的な立場から意見を伺うために設置しております廃棄物処理施設専門委員会の審査も経まして、平成12年4月に、廃棄物処理施設としての設置許可を受けているものと承知しております。
エコバレーの事業が軌道に乗らなかったのは、当初からトラブルが相次いだためで、最初から、完成された技術はなく、実証炉だったのではないかという指摘については、もうこれは現実のことではないかと思います。
地元がごみ処理をエコバレーにゆだねたのは、日立製作所がやっているからということで、日立という、日本でも先端を行く企業がバックアップするというところで信頼されたのじゃないかと思うのです。
いずれにしても、地域に多大な負担をかけることは大変な問題ですし、これは日立にも責任があるのではないかと私は思いますので、北海道としましても、日立製作所に対してきちんと対策を求めるべきと思いますが、この点についてどうお答えになりますか。
日立製作所への対応についてでございますが、現在、エコバレー歌志内は、経営が厳しい状況になっている中で、3組合と協議を行っているところでございますが、同社は、産炭地域への進出企業として、地域において大きな期待が寄せられていたところでございます。
仮に事業撤退ということになれば、産炭地域振興への影響ばかりではなく、3組合の構成市町におきます廃棄物処理への影響も懸念されるところであり、地域において多大な負担が生じるということを、エコバレー歌志内はもとより、日立製作所にしっかりと受けとめていただく必要があると考えており、関係部や3組合と連携して、両社の適切な対応を求めてまいる考えでございます。
以上でございます。
この問題は、広域ごみ行政の中でつくられてきた中身ですが、たくさん集めて燃やすということではなくて、それぞれの自治体できちんと処理をする、これが本来の原則ではないのか。燃やすものがなければ、こういう状況になるわけです。そういう点で、それぞれの自治体できちんと処理をするということに帰っていくべきではないのか、こういうふうに思います。
次に、エネルギー政策について伺います。
CO2削減目標施策、エネルギー政策の関連について伺いますけれども、知事は、ほかの県のCO2削減目標、施策などを参考にして、削減目標を計画すると答弁いたしましたが、本道として、エネルギー政策についての転換を図るにはどういうやり方をするのか、また、産業界の目標について、どのような課題があると認識しているのか、伺います。
道が定めております省エネルギー・新エネルギー促進行動計画におきましては、平成2年度の水準までCO2を削減することを目標に掲げまして、新エネルギーごとに削減目標を定めているところでございます。
そうしたことから、今後の省エネルギー・新エネルギー促進行動計画の見直しに当たりましては、CO2の削減目標についても検討することとなると考えております。
以上でございます。
具体的に伺いますけれども、まず、小水力・マイクロ水力発電について、具体的にどのような中身になっているのか、道内の導入実績はどのようになっているのか。
全国的には、山梨県や群馬県などが先進的に取り組んでいると聞きますが、どのように把握しているか、また、本道との違い、本道の課題についても伺いたいと思います。
さらに、小水力発電は、特に農業用水路の活用など、ほかの関係部局との連携も必要と考えますが、どのようにお考えになっているのか、伺います。
小水力・マイクロ水力発電についてでございますが、まず、情報の蓄積などについてでございますけれども、道におきましては、国などがまとめた、道内の水力の未開発地点に関する調査結果、さらに、有効落差の算出方法などの情報を有しております。
また、道内における1万キロワット以下の小水力、ミニ水力、マイクロ水力発電の導入実績につきましては、平成21年1月現在の数字でございますが、設備容量で約23万6000キロワットとなっております。
それから、全国の状況につきましては、山梨県におきまして、昨年11月に、企業局内に小水力発電開発支援室を設置しておりまして、市町村などの開発調査や設計を支援しております。
群馬県におきましては、本年2月に、県内のマイクロ水力発電などについて調査検討を行っておりまして、導入方策を、群馬県地域新エネルギー詳細ビジョンとして取りまとめております。
また、滋賀県におきましても、導入可能性調査を行うなど、小水力発電導入に向けた取り組みが活発化しているところと承知しております。
こうした小水力発電の可能性あるいは課題につきましては、現在、環境省におきまして、農業用水も含めた資源賦存量の全国調査を行っているところでありまして、今後、関係部局と連携しながら、こうした調査結果や小水力発電導入支援施策、あるいは先進事例などに関する情報提供を通じまして、地域の取り組みを支援してまいりたいと考えております。
以上でございます。
特に、小水力発電は、大型のダムではなくて、地域で使う量の発電をする、こういう方向で進めていく必要があると思うのです。
「ガイアの夜明け」という番組を先週見ましたら、小水力発電に対して、ミャンマーから、ミャンマーでも使いたいということで、研究をしに既に来ているのです。そういう意味では、北海道でも大いに推進していくという方向性をしっかりと持っていただきたい、こういうふうに思っています。
次に、風力発電の問題なのですが、寿都町の風力発電を先導事例として評価してきましたけれども、すべての風力発電が成功しているわけではないですね。やはり、だめになっているところもあります。これはどうして分かれるのか。本来の調査力だとか、そういうものをもっとしっかりとした上で、検討していかなければだめなのではないかなというふうに私は思っています。
それで、風力発電の課題の一つである発電電力の変動についてですが、今後、蓄電設備や送電線の施設整備などが過大になっていくのではないかというふうに思いますが、国や関係機関のサポートはどのような状況になっているのか、伺いたいと思います。
風力発電の課題などについてでございますが、風力発電は、風況により出力が不安定であるため、国においては、系統安定化のための制御技術や、系統連系円滑化のための蓄電システムの技術開発に取り組むとともに、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、いわゆるNEDOにおきまして、蓄電池等電力貯蔵設備の設置に対する助成を行っているところでございます。
道といたしましては、風力など新エネルギーを導入、普及するための支援措置の充実をこれまで国に働きかけてきたところでございますが、今後、導入市町村における課題を把握するとともに、この夏にも立ち上げを予定しているエネルギー問題懇談会の御議論を踏まえながら、適切な対応に努めてまいる考えでございます。
以上でございます。
今言いましたように、風力発電でも、成功しているところと、していないところの落差というのがあると思うのです。その問題については御答弁がなかったように思うのですが、いかがですか。
風力発電の成功事例などに関してでございますが、風力発電の導入を進める上で、一般的には、立地調査、風況調査を経て、設計及び建設工事を行うこととなります。
この場合、北海道経済産業局が行ったアンケートによりますと、計画どおりの風況を得る上で、地点に応じた適切な風況調査が極めて重要であるということが明らかにされております。また、事業者によっては、住民に対する説明会を開催するなどして、地域の理解を深める取り組みも見られております。
こうしたことから、効果的かつ円滑な導入に資するこうした取り組みは重要だと考えております。
以上でございます。
北海道で大変成功している寿都を訪問し、いろんな話を聞きましたけれども、寿都は、もともと失敗例が先にあるのです。その失敗例から、2年間かけて十分調査をして、風をつかむというのですか、風の束をつかむということで、今、大変成功し、寿都町に対してお金が回される、こういうところまでいっているわけです。
ですから、調査をするということに対して、しっかりとした支援策が必要ではないかと思いますが、その点についてはどのようにお考えですか。
風力発電の調査に関しての御質問でございますが、道といたしましては、関係機関が有する風況予測システムなどといったものを導入に向けて活用するなど、計画を立てていく上で有用な情報につきまして、情報提供に努めてまいりたいと考えております。
これからは、エコなエネルギーというのが大変重要ですし、知事自身も、今回の議会で、推進していくという立場を明らかにいたしましたので、CO2を削減するという意味でも、風力発電を含め、小水力発電など、さまざまな形の発電を大いに推進していく、そういう立場で頑張っていただきたい、こういうふうに思います。
次に、プルサーマル問題について伺っておきたいと思います。
まず最初に、プルサーマル計画が延期になった理由はどうなっているのか、伺います。
お答えします。
北電泊発電所におけるプルサーマルの導入時期などについてでございますが、北電におきましては、3月5日に、道及び4町村から、安全協定に基づく事前了解を受けた後、国に対し、原子炉設置変更許可申請を行うとともに、フランスのMOX燃料製造会社との協議を開始するなど、検討を進めてきたところであります。
その過程におきまして入手した情報によりまして、燃料の成形加工前の準備作業や、複数の顧客向けに最適な行程を組むための加工時期の調整に相応の時間を要することなどから、泊発電所3号機へのMOX燃料装荷までには、当初想定していた以上に期間を要することが判明したとして、これまで目指していた2010年度のプルサーマル導入は非常に難しい状況にあるとし、電気事業連合会による計画見直しの公表日に見通しを発表するに至ったものと受けとめております。
以上です。
北電の計画の見直しについては、2010年度には実施できないということはもう既に織り込み済みだったのではないのかと私は思うのです。北電内部でも2010年度実施の目標は困難との見方が多かったと報道もされております。
北電は、道に対して、どのような報告の仕方をしたのか、伺いたいと思います。
2010年度の導入が非常に難しいというお話についてでございますが、北電におきましては、電気事業連合会の、今月――6月12日の発表に合わせまして、北電の報道発表に際しまして、非常に難しいと発表した、そういうお話を伺ったところでございます。
以上でございます。
それは、私が今質問いたしましたけれども、言ってみれば、あれだけの議論をして、プルサーマル計画を進めるということで、知事は先頭に立っていろいろやってきたわけですよね。それが、突然、2010年度の実施は無理だと。2012年度になるか2011年度になるか、それははっきりしませんけれども、そういう状況になるということであれば、北電から、さまざまな情報がもっとあってもよかったのではないか、こういうふうに思いますが、いかがですか。
3月に、道と4町村において事前了解をいたしたところでございまして、その後、北電におきましては、海外の会社とお話し合いをする中で、非常に難しいというような考え方に立ったと承知しております。
以上でございます。
そういう認識ではだめなのではないですか。
新聞報道で書いてありましたけれども、北電自身が、既に、2010年度の実施は無理だということを認識していたと報道されておりますけれども、そういう状況は聞かされてはいなかったのですかということを聞いているのです。
私どもが伺っておりますお話につきましては、先ほども申し上げたとおり、事前了解をいただいた後に、海外の会社と交渉する中で、2010年度の導入は非常に難しいという話になったと伺っております。
以上でございます。
大変、他人ごとのような答弁で、ちょっと納得できないですね。
それと、プルサーマル計画をどんどんと進めていっていますけれども、実際に道民がどういう考え方を持っているのかということを――燃料が装荷されるのが少し遅くなっているわけですから、この時期を生かして、道民意見をきちんと聴取する、そういうことをやるべきではないかと思いますが、いかがですか。
プルサーマルにつきましては、昨年、北電から事前了解の申し入れがあった後、地元の皆様方と御議論を重ねる中で、道議会の御議論、地域の御了解、また、安全性に関する有識者検討会議の御議論を踏まえた上で、道と4町村において事前了解をしたところでございます。そういう中での結論というふうに承知しております。
以上でございます。
私がなぜこの問題を取り上げているかといいますと、要するに、すごく急いで検討会議を行って、進めてきているわけですよね。それなのに、今こういうふうに、延期になるということが突然出てくるわけですから、それが想定されていたとしたら、大変大きな問題だと私は思っています。
それで、プルサーマル計画そのものを見直す必要があるのではないか。そして、せっかくここまで延期になっているわけですから、その期間を使って、道民の意識をしっかり再確認する、こういう作業をしていく必要があると思うのです。
例えば、岩内町では、ことし、岩内町民に対してのアンケート調査を行いました。その結果は御存じかどうか、わかりませんけれども、大変示唆する中身になっています。
道民自体にも、この問題に対しては大変厳しい声もあるわけですから、プルサーマル計画が延期になったことを一つのきっかけにして、住民や道民のいろいろな意見をもっとしっかりと把握する、その時期とすべきはないかと思いますが、この点についていかがですか。
プルサーマル計画についてでありますが、国おいては、電気事業連合会からプルサーマル計画についての報告を受け、我が国のエネルギー政策として、プルサーマルを含めた核燃料サイクルを推進するとの基本方針に変更はないとしているものと承知しております。
泊発電所3号機におけるプルサーマル計画につきまして、昨年4月に申し入れを受けて以降、道として、多くの道民の皆様方から御意見をいただきながら、安全性の確保を大前提として、有識者検討会議を開催するとともに、道議会において丁寧な議論を積み重ねた中で、地元の意向を尊重し、事前了解をしたところでございます。
道としては、北電泊発電所3号機のプルサーマル計画については、今後とも、安全性の確保を最優先に取り組むことはもとより、計画の進捗状況について、正確でわかりやすい情報の提供に努めるよう、北海道電力に申し入れを行ったところでございます。
先ほども言いましたように、現地の岩内町では、住民アンケート調査が行われて、大変不安だというふうなアンケート結果が大変多く出ていました。
知事は、安全性の問題について議論してきたと言うけれども、それこそ、現地の岩内町民にとっては、よくわからないとか、理解ができないとか、こういう声が圧倒的に多いわけです。岩内町でも、それだけあるのですから、全道でいえば、もっともっとそういう声は大きいのじゃないか。
だから、この時期に、もう一度、皆さんの声を聞くということをやるべきだと私は思います。この問題は知事総括質疑に上げていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
最後の質問ですが、青年の雇用の問題について伺います。
新規高卒者、若年者における雇用対策に関して、最初に、本道における新規高卒者の就職状況について、全国との比較も含めて、お答えください。
新規高校卒業者の就職状況についてでありますが、厚生労働省が本年5月に発表いたしました、平成21年3月末における道内新規高卒者の就職内定率は83.1%と、前年同期と比較いたしまして、2ポイント下回ったところでございます。
また、全国平均との比較におきましては、12.5ポイント下回った状態となっておりまして、4年連続して全国最下位となっているところでございます。
4年連続最下位というショッキングな数字が出てきたなというふうに思っています。
それで、平成21年5月の道内における有効求人倍率は0.31倍となっており、答弁のとおり、新規高卒者を初めとする若年者の雇用状況については大変厳しいものがあると思います。
そこで、若年者の就労支援を行っているジョブカフェ北海道の実績はどのようになっているのか、また、若者に対してどのような対策を立てているのか、伺いたいと思います。
ジョブカフェ北海道の実績などについてでありますが、ジョブカフェ北海道の平成20年度の利用状況は、新規登録者数が1万526人と、前年度を324人上回っておりまして、延べ利用者数につきましても、4万570人と、前年度を1413人上回っているところでございます。
若年者に対する雇用対策につきましては、ジョブカフェ北海道におきまして、職業意識の醸成などを目的としたカウンセリングや就職支援セミナーを実施するほか、就職のために必要となる資格取得に対する助成などの就業支援サービスをワンストップで提供しているところでございます。
また、全道各地で、北海道労働局などの関係機関と連携した就職面接会を開催してきたところでありまして、特に、昨年度末には、新規学卒者の厳しい就職状況に対応するため、緊急に合同就職面接会を開催するなど、若年者の就業支援について積極的に取り組んできたところでございます。
以上でございます。
国では、職業能力形成機会に恵まれない人への就職支援策の一つとして、平成20年度から、新たに、ジョブ・カード制度を導入していますが、この制度のねらいと、本道における推進方法についてお答えください。
ジョブ・カード制度についてでありますが、本制度は、正社員経験が少ない方々が、ハローワークなどでキャリアコンサルティングを受けながら、職務経歴、学習歴、免許・資格、就業に関する目標や希望などを記載し、整理するとともに、座学と企業での実習を組み合わせた職業訓練を受講した際、実習先の企業が職務能力の評価を記入する評価シートを含め、ジョブ・カードとして取りまとめるものでございます。
このカードの活用により、厳しい就職環境にある方々の就職が促進されるとともに、今後のキャリア形成の方向づけにつながることが期待されるところであります。
本道におけるジョブ・カード制度の普及推進を図るため、昨年7月には、札幌商工会議所を事務局として、経済団体や教育訓練機関、行政機関などによる北海道地域ジョブ・カード運営本部が設置され、平成24年度までを計画期間とする北海道地域推進計画が策定されているところであり、この推進計画に基づき、関係機関・団体が役割分担を図りながら、ジョブ・カード制度の普及推進に努めてまいる考えでございます。
以上です。
本道における推進体制として、札幌商工会議所が事務局となり、関係機関と連携し、制度を推進しているとのことでありますが、関係者からは、この制度の推進に当たっては、雇用型訓練を受け入れてくれる企業の開拓がポイントであるというふうに聞いておりますが、道としては、一般企業、さらには介護施設や福祉施設でもこの制度を活用できるよう、支援すべきと考えますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。
制度活用への支援についてでございますが、道では、ジョブ・カードを普及していくために、座学と企業での実習を組み合わせた職業訓練の実施や、ジョブカフェ北海道などの来所者に対する制度周知、ジョブ・カード作成の推奨に取り組んでいるところでございます。
雇用型訓練に参加する企業等の開拓につきましては、札幌商工会議所が受託しております北海道地域ジョブ・カードセンターが担っているところでございますが、道といたしましても、事業主団体を通じ、雇用型訓練の実施を推奨するほか、介護・福祉施設にも幅広く制度について周知をするなど、今後とも、ジョブ・カード制度の普及啓発に積極的に取り組んでまいる考えでございます。
以上です。
新聞報道などによりますと、来春に学校を卒業する若者の就職状況は、さらに厳しくなるのではないかというふうに報道もされております。
このような状況の中で、道として、将来の北海道を担う若者の就業に関してどのような対策をとっていこうとしているのか、改めて伺いたいと思います。
道としての今後の取り組みについてでありますが、若年者が安定した職業につき、将来の本道産業を担う人材として活躍できるよう支援することは、本道の経済社会発展の基盤をつくるものであり、国などと連携しながら取り組まなければならない重要な課題と認識しております。
道といたしましては、ジョブカフェ北海道において、地域産業に対する若者の理解を深め、幅広い職業選択ができるよう、職業意識の醸成などを図ることを目的としたカウンセリングなどを実施し、雇用吸収力の高い産業を含めた適職への誘導を図るほか、企業とのマッチング機会の提供、産業界で必要とされる知識、技能の習得への支援、学校におけるキャリア教育の充実などに取り組んできているところでございます。
今後とも、国、経済界、教育機関などと連携し、1人でも多くの若者が安定した職業につけるよう、若年者の雇用対策に積極的に取り組んでまいる考えでございます。
実を申しますと、我が娘もジョブカフェを活用して就職することができたというふうに思っています。
そういう意味では、自分ではわからないところだとか、なかなか表に出せないような、そういうところを積極的に開発してくれるという点では、やはり、一つの大きな役割を担っているのじゃないかと思います。
しかし、対策のところでの人が足りない。そういうことも含めて、多くの若者たちがなかなか就職できない状況を解決するためには、大いに活用していただくとともに、やっぱり、ジョブカフェの体制そのものも強化していただかないとだめなのじゃないかということを申し上げて、終わりたいと思います。
以上です。
※人名・地名等、コンピュータの機種によって表示できない旧字、異字等は通用字体に改めているものがあります。
[日本共産党道議団編集]