【花岡ユリ子道議、新幹線の地元負担、直轄事業負担金などただす】 | 09.06.26 |
それでは、時間がありませんので、端的に質問いたします。
今年度の国交省の地域住宅交付金の183億円のうち、北海道分は46億円、その中で、道営住宅については12億円が配分されるというふうに承知しておりますけれども、国交省は、地域住宅交付金の事業概要をどのように例示しているのか、まずお答えいただきたいと思います。
地域住宅交付金の事業概要についてでありますが、国土交通省におきましては、今回の補正予算に関して、公営住宅ストックの長寿命化や省エネルギー化などを促進することとしているところです。
また、今回の補正予算では、公営住宅の外壁や屋根の耐久性向上による長寿命化、省エネルギー化、そしてバリアフリー化などが対象となっております。
今回の事業は、外壁や屋根の耐久性向上の工事を中心に実施されるというふうに説明を受けておりましたけれども、長寿命化を中心に実施するというふうな考えをお持ちなのかどうか、伺っておきたいと思います。
道営住宅における対象工事についてでありますが、国の経済危機対策では、公営住宅に関しまして、既存ストックの改善事業などが対象とされておりまして、外壁の耐久性を向上させるなどの長寿命化型、規模を増加したり、設備、機器を変更するなどの居住性向上型、住戸内の段差解消やエレベーター設置などの福祉対応型などの改善工事が対象となっているところでございます。
このうち、長寿命化型につきましては、今年度に制度が創設されまして、国の補助を受けられることになった事業であります。
道といたしましては、今回の補正予算を機に創設された制度を活用し、住宅の耐久性向上を図ることが、道営住宅のストック活用にとりまして有効であることから、長寿命化型改善を中心に実施することとしたところでございます。
以上でございます。
12億円の執行について、建設業界への効果を考えれば、早いにこしたことはないというふうに思うのです。自治会との調整もあると思いますが、いつごろからの事業開始となるのか。
さらには、受注、入札の問題ですが、入札参加業者はどのくらいのランクを想定しているのか、わかったら、お答えいただきたいと思います。
事業の開始時期などについてでありますが、今回の補正予算対象事業は、外壁塗装や屋根のふきかえなど、外回りの工事が中心でありますので、雪が降る前に実施する必要があることから、予算成立後、入居者説明を実施するとともに、設計が完了次第、速やかに発注することといたしております。
発注等級につきましては、団地や住棟の規模、そして工事額などにより、さまざま想定されるところでございます。
いずれにいたしましても、道の発注基準に基づきまして、適正に執行してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
国交省のほうは、今回の地域住宅交付金はバリアフリー化などに使える、こういうお墨つきを与えてくれました。
私の知人ですが、道営住宅に応募しまして、当選したのですけれども、奥さんが重度の病気を持っていて、5階まではとても上がれないということで、入居を辞退せざるを得ない、こういう状況に至っているわけです。
ですから、今言いましたバリアフリー化や、エレベーターの設置ということについては、建設部として、これを機に、必要なところは、きちんと、バリアフリー化をし、エレベーターを設置していく、そういうことが必要だというふうに思います。
それともう一つは、道営住宅のふろについてですが、これも、高齢者にとって大変高い浴槽の高さなのです。高齢者にとっては、それをまたぐということは大変危険な状況です。
ですから、こういうバリアフリー化、あるいはユニットバスの改善、こういうところに予算を回すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
事業の推進についてでありますが、今回の道の補正予算におきましては、外壁や屋根の耐久性向上などといった長寿命化型改善事業を中心としておりますが、自治会の理解など、条件が整った場合には、高齢者の方々にも対応した、浴室のユニットバス化など、居住性向上の改善工事もあわせて実施することとしております。
道といたしましては、今後も引き続き、入所者の方々が安心して暮らせる道営住宅の整備に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
次に、リフォーム助成制度を持つ市町村についての認識を伺いたいと思うのですが、苫前町は、ことし、住宅リフォーム助成制度の条例を制定したというふうに聞いております。100万円以上の改修費用に対して、20万円を町が補助するとして、当初予算では10件分を予算化したのですが、さらに10件分を補正したと聞いております。
そこで伺いますけれども、平成18年度以降、高齢者向けや耐震化などに限定しないリフォームへの助成制度を持っている市町村は幾つあるのか、建設部が掌握している範囲で結構ですから、お答えいただきたいと思います。
リフォーム助成制度を持つ市町村についてでありますが、道内の市町村におきまして、高齢者向けや耐震化などに限定しない民間住宅の改修に対する補助制度を有しているのは、現在、岩見沢市や鹿追町など16市町村であると承知しております。
以上です。
平成18年度開始が、芦別、砂川の2市だったのです。平成19年度開始が、名寄、留萌、新得の3市町など、次々と広がっていっているのですよ。それは認識しているのでしょうか。
この4年間で、8自治体が新たに始めているわけです。岩見沢市は、平成19年に228件、平成20年には334件、この制度を使って、リフォームする、あるいは改修する、こういうことが進められています。
こういうふうに、今の資金を大いに活用しながら、それこそ、民間かもしれませんけれども、長寿命化の整備、それから、その地域に長く住み続けることができる、それを保障するという点でも、この制度の意義は大きなものがあるというふうに私は思っておりますが、見解を伺っておきたいと思います。
リフォーム助成制度についてでございますが、住宅リフォームにつきましては、既存住宅の長寿命化、また、居住性の向上などの観点からも、重要な取り組みであると認識しております。
また、道内の一部の市町村では、定住促進など、それぞれの地域の実情に応じまして助成を行っているところであります。
そこに道としても支援をしてはいかがですかという趣旨の質問であったわけでございます。
いずれにしても、今の深刻な経済を回復させるために、家を建てる、建築を進めていくということは大きな経済波及効果があることは皆さんのほうが十分承知だと思うのです。
ですから、少ないお金でも、呼び水として、リフォームするとか、家を建てるだとか、そういう方向に皆さんが誘導していくということが、今、この経済危機の中で必要なのではないか、このことを指摘しておきたいと思います。
次に、公共土木施設の長寿命化について伺いますが、橋梁については、2030年には、約5100橋のうち、約2500橋が建設後50年以上たつことになる。樋門に至っては、約4900基のうち、1500基が建設後50年以上たつことになる。また、下水道についても、2030年には、建設後30年以上の管が多くなる。
こういう事態に対して、きちんと管理するという立場で、公共土木施設長寿命化検討委員会を設置しているわけですが、橋などと同時に、樋門ですとか下水道の長寿命化について、どういう考え方を持っているのか、まず伺っておきたいというふうに思います。
答弁はいいです。このまま続けます。
では、具体的に伺っていきます。本当は総論を聞きたかったのですけれども、まあ、いいです。
一つには、老朽化により、通行どめや通行規制になっている橋梁や、下水道管の損傷に伴う道路の陥没などの状況及びその対応について伺っておきたいと思います。
通行どめなどの状況についてでございますが、現在、道が管理している橋梁は5125橋で、そのうち、建設後50年以上を経過するものは100橋でございます。
このうち、老朽化によりまして通行規制を行っているものが1橋ございまして、この橋梁は、今後、かけかえを予定してございます。
また、道及び市町村が管理している下水道は3万1151キロメートルでございまして、そのうち、建設後30年以上を経過するものは7474キロメートルあり、下水道管の損傷による道路陥没につきましては、過去3年間で2件把握してございますが、いずれも、速やかに復旧いたしてございます。
15メートル以上の橋梁や樋門、下水道のそれぞれについて、点検実施数と率についてお答えいただきたいと思いますし、危険度といいますか、健全度―これは専門家のほうにゆだねますけれども、そういう点検結果はどのようになっているのか、伺っておきたいと思います。
点検についてでございますが、道が所管する15メートル以上の橋梁は3002橋ございまして、これまで、そのすべてで点検を実施いたしてございます。
その結果、速やかな補修等が必要なランクⅠの橋梁が2橋、補修の要否の検討が必要なランクⅡの橋梁が1639橋、当面、補修等を必要としない橋梁が1361橋となっております。
また、樋門につきましては、これまで、全道の樋門の4933基の約25%に当たる1218基につきまして点検を実施いたしました。
この点検では、コンクリートやゲートなど各部材の損傷度に応じて、AからDまで4段階のランクづけを行いまして、今後、機能低下を招くおそれがあるDランクが94基となっております。
また、下水道につきましては、これまで、点検を必要とする3694キロメートルのうち、約96%に相当する3553キロメートルを実施いたしました。
その結果、直ちに対策が必要なレベル1が5.9キロメートル、対策が必要なレベル2が26.3キロメートル、累計で32.2キロメートルとなっております。
今の答弁にありましたように、すぐ補修をしなければならないところが具体的にあるということだと思いますので、ぜひ、その点についても、きちんと対策を早急に立てていただきたい。命にかかわる問題になるかもしれませんので、その点については要求しておきたいと思います。
次に、橋梁についてですけれども、速やかな補修等が必要なランクⅠの二つの橋は対処したと承知しておりますが、その次に危険なランクⅡに位置づけられている夕張の沼ノ沢橋だとか熊の沢跨線橋について、地元から安全確保の要望が寄せられておりますが、この点については、いつごろ検討されるのかも含めて、お答えいただきたいと思います。
今後の対応についてでございますが、補修の要否の検討が必要なランクⅡの橋梁につきましては、順次、調査を進めるとともに、状況に応じて対策を講じてきているところでございまして、平成21年度当初予算におきましては、60橋で補修を予定してございます。
以上です。
市町村が管理している割合が圧倒的に高い下水道は、直ちに対策が必要なレベル1では修繕実績が91.5%、対策が必要なレベル2は修繕実績は40%となっている。下水道の長寿命化に関する国の助成制度について伺いたいと思います。
下水道における国の助成についてでありますが、施設の長寿命化について、これまでも、改築事業の中で、比較的大規模な施設や設備が補助対象となっておりましたが、平成20年度より、下水道長寿命化支援制度が創設され、小規模な施設や設備まで補助対象が拡大されたところでございます。
以上です。
部品だとか、さまざまなものも対象になるというふうに改善されたのだと思っておりますので、ぜひ積極的にやっていただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。
それで、公共土木施設の長寿命化についての最後の質問ですけれども、建設部所管の公共土木施設の維持管理費は、平成11年度の136億円から、平成21年度は82億円に減っています。約4割の減です。今答弁されたように、これだけ、危険であるということがわかっている橋などがあるわけですが、それなのに4割減ということは、これは大変なことだと思うのです。
そういう点でも、この安全性を保つために、予算の増額ということも含めて、回復させていくことが必要だというふうに思いますが、いかがですか。
維持管理に係る予算についてでございますけれども、道路や河川などの社会資本は、道民の暮らしや経済活動を支える重要な基盤であると認識しておりまして、適切な維持管理に努めていかねばならないと考えているところでございます。
こうしたことから、建設部では、本年3月に、今後の維持管理に対する道の基本的な考え方を明らかにする、公共土木施設の維持管理基本方針を策定し、今年度は、この基本方針で設定した維持管理水準に基づき、各土木現業所ごとに維持管理の進め方を明らかにする実施計画を策定しているところでございます。
今後、この実施計画に基づき、維持管理に必要な予算確保に努め、道民の皆様の安全で安心な暮らしを守っていきたいと考えております。
以上です。
次に、新幹線にかかわる問題について伺っていきます。
北海道新幹線の建設は、現在、新函館までの区間で進められておりますけれども、地元市町にとっては、建設に伴って周辺整備を行わなければならないという事態です。これもまた大きな負担になっています。
そこで伺いますけれども、周辺整備を考えている自治体は、どことどこがあるのか。そして同時に、地元の財政が大変厳しい中で、北海道としては、どういう指導、どういう援助ができるのか、改めて伺いたいと思います。
地元市町の駅周辺整備についてでありますが、北海道新幹線の建設については、現在、新函館までの工事が進められており、新駅が設置される木古内町、北斗市においては、駅周辺の整備が始められているところでございます。
また、札幌延伸に伴い、新幹線駅が設置されることとなっている八雲町、長万部町、倶知安町及び小樽市においては、鉄道・運輸機構による駅部調査が実施され、今後、地元市町では、駅周辺の整備に向けた検討が進められていくものと承知しております。
道としても、北海道新幹線の効果を最大限に発揮するためには、新駅の機能はもとより、駅前広場やアクセス道路などの基盤整備も重要と考えており、今後は、関係市町と密接な連携のもと、新幹線に係る各種事業が円滑に推進されるよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
新幹線の駅周辺開発について、区画整理をするとか、周辺整備をするということは、これまた大変な負担になるわけですから、華美にならず、住民が、この程度でいいのじゃないかという、そういうものも含めて、余りお金がかからない方法を皆さんのほうで指導もしていただきたい。
どのくらいの人数がその駅でおりるのかも含めて、余りおりないのに幅を広くつくるとか、そういうことではなくて、本当に住民の皆さんが納得できるものにしていく、そういうふうな指導もしていただきたいと思っております。
最後に、直轄事業負担金について伺いたいと思います。
知事は、一昨日の議会で、我が党の真下議員の質問に対し、国と同じように、道も市町村に負担金の詳細を示してこなかったことを認め、今後は内訳を明らかにすると答えました。この言葉は重いと思いますが、まず、どう受けとめたのか、部長に伺っておきたいと思います。
市町村の負担金についてでありますが、建設部において、市町村に負担を求めている連続立体交差事業と流域下水道事業の実施に当たりまして、関係市町村に、事業の進捗の度合いに応じまして、工事内容や工程、さらには、国庫補助事業の補助対象として認められている事業費や負担額の情報提供を行い、市町村の理解と同意を得た上で、協定を結び、負担をいただいているところでございます。
現在、直轄事業につきましては、事前協議など、新たなルールづくりを国に要請しているところであり、市町村に負担を求める場合におきましても、その考え方に基づきまして、今後とも、十分な情報開示のもと、市町村の御意見もしっかりとお聞きしながら、適切に事業を執行してまいりたいと考えております。
建設部が自治体に負担を求めている二つの事業では、それぞれ、幾つの市町村が幾ら負担し、そのうちの人件費は幾らなのか、また、同人件費のうち、共済掛金はそれぞれ幾らになっているのか、お答えください。
自治体に負担を求めている事業につきましては、平成21年度におきまして、道道及び市道の踏切の除却を目的としている連続立体交差事業の1カ所と、隣接する複数の市町村の区域で下水道を整備する流域下水道事業の3カ所、この2事業となっているところでございます。
負担金につきましては、国庫補助事業の補助対象として認められている経費につきまして、連続立体交差事業におきましては、1市から約3億8300万円、流域下水道事業におきましては、9市8町から約5億4900万円を予定しているところでございます。
なお、詳細につきましては、現在精査しているところでございます。
以上です。
事務所などの改修費について、建設部所管の事務所や出張所などの改修費は市町村負担に含まれているのではないかというふうに心配していますが、いかがですか。
事務所などの改修費についてでございますが、平成21年度の負担金については、土木現業所や出張所の改修費、及び、国庫補助事業で認めれている、当該事業のための建設事務所の改修費は、含まれていないところでございます。
以上です。
平成20年度以前はどうだったのでしょうか。
平成20年度以前についてでございますが、庁舎の改修費に係る経費につきましては、過去10年間、計上しておりません。
以上でございます。
市町村の負担の内訳は、たまたま明らかになってこなかっただけで、負担額の積算根拠となる資料はあるはずです。それを今後開示するということなのか、それとも、新たな内訳書類をつくるということなのか、改めて伺いたいと思います。
負担金の内訳についてでございますが、今後、国庫補助事業の交付要領に基づき積算しました、事務費や事業費の内訳などについて、関係市町村に情報提供をしてまいりたいと考えているところでございます。
以上です。
埼玉県では、市町村の共済掛金負担問題が発覚後、すぐに、県内のすべての市町村担当者を集めて、人件費の内訳や積算根拠などの説明を行っています。道も至急行うべきではないかと思いますが、この点はどう考えているのか、伺いたいと思います。
市町村への説明についてでございますが、建設部の2事業につきましては、これまでも、事前に協議会を開催するなど、市町との相互の意見交換を行い、事業を進めてきたところでございます。
今後、事業費や事務費の内訳について、関係市町に対して情報提供をしてまいりたいと考えているところでございます。
知事自身も、この問題についてはスピーディーに解決したいというふうに言っているわけですから、まず何よりも、情報公開なんということではなくて、今も言いましたように、担当者に集まっていただいて、そのことを詳しく説明して、みんなで同じ土俵に乗る、そういうやり方にしていかなければならないのじゃないかと思いますが、その点について、もう一回、お答えいただきたいと思います。
市町村への説明についてでございますが、詳細につきましては、現在精査中でありまして、できる限り速やかに対応してまいりたいと考えているところでございます。
この問題で最後になりますけれども、自治体に負担を求めている2点の問題なのですが、人件費及び共済掛金が幾らになるのか、答弁がありません。それから、負担金はないと言われていましたが、あるはずです。特に、連続立体交差事業については、対象が江別市1市だけなのですから、江別市の人件費、共済金の掛金が幾らになっているのか、改めて伺っておきたいと思います。
担金の詳細につきましては、現在精査中でございまして、できるだけ速やかに御報告したいと考えているところでございます。御理解を賜りたいと思います。
以上です。
全く無責任な答弁ですよね。皆さんがわかっているわけですし、いろいろと出てきているわけですから、こういうことが許されないようにしていかないとだめだと思うのです。
1市の負担金の精査が必要なほど、建設部職員の力というのはないのでしょうか。たった1市ですよ。計算できないわけじゃないでしょう。なぜ出せないのか。こういう点では、知事に直接伺っておきたいというふうに思いますので、対応していただきたいと思います。
それと、新幹線の問題でも、知事に改めて伺いたい部分がありますので、ぜひお計らいいただきたいというふうに思います。
これで質問を終わります。
※人名・地名等、コンピュータの機種によって表示できない旧字、異字等は通用字体に改めているものがあります。
[日本共産党道議団編集]