中国製加工食品薬物混入事件に関する緊急要望書 |
08.02.05 |
2008年2月5日
日本共産党北海道委員会
委 員 長 西野 敏郭
日本共産党道議会議員団
団 長 花岡ユリ子
北海道知事
高橋 はるみ 様
1月30日に発生した中国製ギョーザ薬物中毒事件は、輸入食品の検査体制の不備と危機管理体制の弱点をあらわにしました。
被害は全国・全道にひろがり、道内では札幌市、旭川市、函館市のほか、北見、帯広等にもひろがっています。2日現在で届け出は44 件、有症者66名にひろがっています。
最初の事件が発生してから、その公表、輸入・販売中止に至るまで一カ月以上も遅れたことが国民・道民の不安を招いており、関係者と行政の対応の遅れに対する不信も拡大しています。
日本は6割以上の食料を輸入に依存している一方、食品衛生法に基づく検査率は1割にすぎません。国民・道民は被害にあって初めて危険を知るか、慢性的影響は知ることもできないという不安の中に放置されています。この背景には、アメリカの検査緩和の要求迎合して、また日本の検査体制の後退、命と健康を粗末にする政治があることは看過しえません。
よって道民の安全と健康をあずかる道として、以下の対策に直ちに着手することを要望します。
記
行政と道の責任で被害状況の早急な調査と対策を適宜おこなうこと。
中国政府とも連携し、原因の究明と再発防止策をとること。
今回の被害の拡大を防ぎえなかった行政の不備と徹底的に解明すること。
また輸入食品の検査率を10%から50%以上に引き上げること。
とくに検査所の食品衛生監視員を抜本的に増員(小樽検疫所5人)し、小樽、函館、苫小牧など増員をはかること。
輸入加工食品については、製造国を表示するとともに残量農薬検査を実施すること。
道立保健所など食品衛生監視員(193 人うち専任28 人)の専任を拡充し、監視体制を充実すること。
道教委などとも連携し、学校給食、特養ホームや保育所などの給食の安全体制の確立をはかること。
輸入食品の検疫検査体制の強化をはかるとともに安全でおいしい道産農水産物生産体制を拡充すること。
以 上