花岡道義、宮内、さとう氏ら/浦河町で調査、漁協と懇談 | 08.08.08 |
昇ってくる朝日を浴びて、浜に並べられた昆布がキラキラと輝く浦河町の月寒(つきさっぷ)浜。燃油高騰が漁業への深刻な影響を広げるなか、日本共産党の宮内聡国会議員団道事務所長、さとう昭子9区くらし平和対策委員長(衆院比例予定候補)の両氏と花岡ユリ子道議は8日、同町の昆布漁民と漁協を訪問、燃油高騰対策について懇談しました。
(小泉健一郎)
潮風にのって、ほのかな昆布の香りがただよい、昆布を干す干場(かんば)が一面に広がっています。石の上に敷かれたネットには船から降ろされた昆布の山。積み上げられた昆布を次々と並べていく、天日干しの作業が行われていました。
父親が取ってきた昆布を家族総出で干します。船は浜と海を4往復ぐらいします。
「今年の出来は量、質ともに例年並み」という妻は、昆布の根の部分を持って、「ヒュン」と上下に振ると、長さ2メートルから4メートルの昆布は弧を描いて、真っ直ぐに伸びます。
ぬれた昆布を肩に担ぎ、一本一本を干場に並べる湯谷聖也さん(17)は高校生です。「物心ついたころから昆布干し作業をしています」といいます。
太陽に1日中あてられた昆布は夕方に取り入れ、1等から6等までの等級がつきます。
豊かな海で取れた日高の昆布は、家庭で使うポピュラーなものから、料理屋に出回る最高級品まで日本料理に欠かせない食材です。
日高中央漁協役員の案内で、浦河昆布会を訪ねた宮内氏らは、昆布を天日干ししている干場で昆布漁やくらし向きを聞きました。
昆布会の高桑一廣会長(62)や柵山範夫副会長(60)がそろって応対し、天日干しと併用して使う独自開発した昆布乾燥施設に宮内氏らを案内しました。倉庫に昆布をつり下げて燃油を使って乾燥させる施設は、何年もかかって改良に改良を加えて、作りあげたものだといいます。
「出稼ぎに頼らなくても昆布漁だけで生活できる、安くておいしいと消費者に喜んでもらえる『素性』のいい日高昆布を守るために、みんなの知恵を集めて努力をしてきました」と柵山さん。「燃油価格の急騰で、乾燥施設では利益が上がらなくなっています。おれらの努力にも限界がある」と力を込めます。
日高中央漁協では、井上理人専務理事らと懇談しました。
「支庁再編問題での質問には、感激しました」と切りだした井上氏。浦河町に庁舎がある日高支庁など道内の五つの支庁を振興局に格下げする条例案について、真っ向から反対の論陣を張った党道議団をねぎらいました。
井上氏は「水揚げは昨年並みですが、魚価の下落と燃油高騰で漁業は存亡の危機です」と窮状を訴えました。
宮内氏らは「現地に赴いて、漁民のみなさんが国民に安全な海産物を届けたいとする心意気に打たれました」「政府の緊急対策を充実させ、漁業を守るために今後も全力をあげます」と語りました。
井上氏は「漁民のなかでも、『一生懸命なのは共産党さんだな』と話がでています」と紹介し、政府への働きかけをいっそう強めてほしいと述べました。
荻野節子浦河町議が同行しました。
(08年08月20日付「しんぶん赤旗」より)
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